経済学
June 27, 2012 22:01
2012/3/24初版発行。
池上さんが2011年の夏に、大学生を相手に解説した講義が元になっている。
全二巻の内の一冊目。
*****
とても分かり易く、丁寧に解説がされてある。
俺も、大学でマクロとマイクロの経済を専攻したが、
その際に良く分からなかった事も、
この本を読んでスッキリと分かった。
経済学とは、自分の普段の生活の全ての根本になっていることを感じる。
*****
アダム・スミス、
マルクス、
ケインズ、
フリードマンなどの、「経済学の基礎」から、
TPPまで、
あくまでも、教科書的に、
池上さんの個人的意見は全く入れずに解説がしてある。
善くも悪くも、非常に「教科書的」で、
「その裏に隠された本当の真相」は書かれていない。
しかし、その前に、自分の中で、その考えの「基礎」を学ぶのが大事であり、
それを丁寧に教えてくれる書。
おすすめ。
2012/6/27 22:01
March 07, 2012 19:20

良い本でした。
とても丁寧に解説が成されています。
自分は基本的に、今までの生活で、
経済面を、日経新聞などの「数字」に結びつけて
捉える、という事をして来ませんでしたが、
彼のこの本を読み、
数字を読み解くノウハウを知っておけば、
今までの経済の動きが、目に見えて分かる様になる、という事を実感しました。
(今後の動きに関しては、ある程度の予測は立ちますが、
それを確実に当てるのは難しいので、
「今後の経済の動きも目に見えて分かる」とは言えないと思います。)
*****
特に、最後の章にあった、
「今までの30年間の動きを読み解く」
という所に関しては、
小宮氏が新卒で働き出した1981年以降の動きが分かり易く解説されていました。
1981年当時は円が240円近かったが、
プラザ合意で急速に円高が進んだこと、
日本製品が海外で売れなくなって、輸出が落ち込んだことで、円高不況が懸念されたこと、
そこで日本政府が金利を上げて景気を刺激したこと、
この低金利政策が、銀行による貸し出し競争や過剰な不動産投資、証券投資の呼び水となり、バブルの発生へと繋がって行ったこと。
日本で様々な分野で規制緩和が進み、
そこで積極的に日本に進出したのが、欧米の金融機関であること。
しかし、彼らが狙うオフィス用の不動産が足りない事から、
オフィス不足に目を付けた不動産会社が、新しいオフィスビル建設のために用地の買収に走り出したこと。
(まず丸の内や大手町、その後東京駅の反対側の八重洲エリア、赤坂、六本木、新宿など、都心の一等地で大規模なオフィスビル開発ラッシュが起こったこと。)
上記の動きに伴い、地価が上昇し始め、
かつ、円高対策の為に金利は安く、資金も市中に潤沢に供給されていた為、
銀行も積極的に不動産融資に乗り出したこと。
その動きが瞬く間に広がり、
都心の周辺地域や地方都市にも波及したこと。
オフィスビルだけでなく、マンション開発や住宅地の開発も熱を帯び、
地価が全国的にどんどん上昇したこと。
そして、実需を伴う不動産投資が、
転売目的の投機に変わって行った為に、バブルが発生したことーーー。
*****
つい1〜2年前までは円高不況と言われていたのに、
いつの間にか世の中は好景気に沸き、
「金余り」という様な現象が起こっていた、その時代。
僕は自分で経験していないので、
その時代を生きていた上司たちの話を聞くだけですが、
当時、そうして日本国内の大勢の人間が、
「この好景気は一生続く」と信じていた中、
海外では、これを「バブルだ」としっかりと認識していて、
いつそれがはじけるかを冷静に見ていたと言います。
要するに、目の前の数字やデータからきちんと分析したり、
またはそれ以前に、
「なぜこの状況が起こっているのか」
をきちんと把握せずに、
目の前の変化に一喜一憂していた、ということです。
*****
アメリカのサブプライムローン破綻もそうですが、
人は、それが起きた後に、「なぜそれが起きたのか」を分析して、
その当時の人々の行動を批判したり、反省したりしますが、
それよりも、今何が目の前で起きているかの「波の動き」をきちんと読んで、
その波が今後どうなって行くのか、
それがもっと大きくなるのか、
または直ぐに崩れるのか、
それを知る為には、きちんとその海のルールを観察して、
自ら波の動きを読める様にならなければならない、
ということです。
*****
自分はまだまだ経済、金融に関する知識、またはそれを見る目が弱いので、
きちんと鍛えて行こうと思います。
2012/3/7 19:20
February 07, 2012 13:52

ファイナンシャルプランナー兼エコノミストの中原氏の本です。
内容は、
1、サブプライムが何故起こったかと、その後の世界経済の流れ
2、なぜエコノミストの予測が当たらないのか
3、経済予測力の磨き方
4、資産運用の際の金融機関の磨き方
などが書かれています。
*****
これは彼のモットーの様ですが、
心理学、哲学、歴史学を学び、
幅広く物ごとを見られる視野を付ける事で、
経済や金融に対しても、的確な予想ができるようになると説いています。
上に挙げた、「なぜエコノミストの予測が当たらないのか」ですが、
要するに、世の中にいるエコノミストは、
実際には使えない経済学ばかりに詳しく、
その分野の専門性ばかりが高過ぎて、
他の視点から物ごとを見られていない、と。
よって、心理学、哲学、歴史学のような学問を学び、
それらの「モノゴトの見方」を適用する事で、
本当にモノゴトを見られる様になりますよ、
ということを説いています。
*****
また、サブプライムローンをきっかけに破綻した世界経済ですが、
「アメリカ人が世界中のモノを買い求める様になり、
それが振興国と世界経済の成長と原動力であった」ということ、
及び、
「今の経済不況を治すには、
再度、アメリカが世界の需要の中心となれるように、
各国がアメリカの国債のスポンサーとなって、断固として買い支えることで、
アメリカ中心の世界的なお金の循環システムを復活させられる」と言っています。
各国でバラバラに経済政策を打つと、保護貿易が加速し、
世界経済が縮小する。
それよりも各国で協調して、
世界経済のエンジンである「アメリカ」を支える方が、
得策である、と。
*****
しかし、上の経済対策には、
各国の国民感情が賛成しないでしょうと、筆者自身も書いています。
「どうして、俺たちの税金でアメリカを救わなきゃいけないんだ?」と。
しかしながら、歴史的に見ると、
世界はアメリカの恩恵を受けて来たと。
ヨーロッパはアメリカから援助を受けて第二次世界大戦に復興し、
日本や中国、アジア諸国も、アメリカがモノを惜しみなく買ってくれたおかげで、
高度成長を達成できた、と。
だからこそ、
ザブプライム問題を引き起こしたアメリカを非難するだけではなく、
「アメリカ経済を助けてやる=世界経済を助ける」ということを理解した上で、
世界中の人々が、「今回だけは助けてやるか」と寛容の心を持って、
合理的な選択ができないか、と言っています。
彼は、この意見に対して、重大な欠点があると説明しています。
アメリカが永遠に財政赤字と貿易赤字を増やし続けるのは、不可能である、と。
それでも、アメリカへの資金環流のシステムにより、
現状ではこの矛先は先へと回避できると説きます。
*****
また、上の意見とは別に、
アメリカだけに頼らずに、
世界各国で消費を伸ばして、経済を回復させるべきだという意見に関して、
彼はこう述べます。
結論として、この考えは、世界経済を悪い方向へもって行く可能性をはらんでいると。
それは以下の通り。
経済が極度に悪化する
↓
国家は国内企業を保護する為に、輸入障壁を設ける動きを強める
↓
輸入関税の引き上げに寄る輸入制限や、政府による国内企業への補助金投入が起こる
↓
国内企業を助ける一方で、輸出入の低迷化を招く
↓
国際貿易の縮小に拍車がかかる
↓
世界経済の縮小が進み、更に経済が悪化する
↓
人々が生活の不安から右傾化して、大きな戦争に向かう下地が出来上がって行く
*****
また、世界が大きく誤った方行に行かない様に、
各国の首脳、財務省、経財相、中央銀行総裁などは、
定期的にネットで会議を開くべきであると説きます。
開催国に招待国を招く従来のやり方では、
お金も手間も時間もかかるし、
結果、話し合いたい内容に結論が出る前に、
時間切れになってしまう、と。
それよりも、
ネット環境が発達した今、
それを十二分に生かし、
何度も頻繁に話し合う必要がある、と。
これには僕も賛成です。
よく、アニメや映画で、世界各国の首脳同士が
ホログラムなどで話し合うシーンがありますが、
あんな風に出来たら、いいなと思います。
(もしかして一部では既にそうやっているのかもしれませんが)
*****
この本が書かれたのは2009年の3月であり、
今から3年前になります。
今は、日本国内の企業を見ると、
マーケットが拡大している東アジアに焦点を絞って、
需要を拡大させ、ビジネス展開をして行く展望の企業が多いと思いますが、
果たして、上に挙げた様な、
「アメリカを再びマーケットの中心へ」という動きが起こることはあるのでしょうか。
そして、アメリカが再度、
世界経済の中心に戻る日は来るのでしょうか。
*****
2012/2/7 14:56
February 01, 2012 13:52

菅下氏の著作です。
2009年の11月に出版されたこの本。
今から約2年前の本となります。
テーマは、
「今後は東アジアが重要な舞台となる」ということ。
最近はニュースを見ても、
または企業の方と話をしても、
「今後の事業戦略はアジアでの拡大」
ということが頻繁に取り上げられます。
中国、インド、タイ。
インドネシアに、シンガポールなど。
アジアはこれから、
人口も増えて来て、
各分野に対する需要が高まります。
そこへ、
日本を初めとした発展国が、
医療、資源、食料、サービスなどと共に進出すれば、
アジアは大きなマーケットとなる、ということです。
*****
この本の中では同時に、
2008年のリーマンショック以降のアメリカの動き、
ロシアの今後の動き、
また、日本政権の動き、
が説明されています。
(丁度この本が出た頃は2009年の8月、鳩山政権への自民党から民主党への交替後だった為、著者は鳩山政権への変化へ大きな期待を寄せていた。まさか一年以内で管政権へ以降するとは予想をしていなかったとは思いますが。)
また、今後日本で伸びてくるであろう各分野(太陽光発電、アジア地域での資源開発、エコ技術など)
で、注目すべき企業名にも具体的に触れています。
*****
まずは、アメリカの「グリーディーマネー」の考え方は、
今後は益々世界から嫌われて行くし、
世の中で繁栄する考え方にもならないでしょう、と。
"Greedy Money"とは文字通り、
「自分だけ利益を出してなんぼ」
「今後の世界への貢献度よりも今日の稼ぎが重要」
という考え方です。
今後は逆に、
"May I help you?"(人助け、おもてなし、他者を思う気持ち)の精神が、
世界中でも必要になってくると言います。
*****
また、ロシアに関しては、
今後はプーチンがもっと力を持ってくるだろう、と。
*****
読んでいて思ったのは、
やはりアジアに目を向けて、今後を生きて行くのは、
非常に面白い、ということです。
同時に、自分がアジアでビジネスをして行ける力を付けなければいけません。
その為には、アジアの各国の言語を話せる様になるのも大事ですが、
それ以上に、各国の文化を良く理解して、
その国の人と、本当の意味で「コミュニケーション」できる力が大事、
ということです。
一括りに「アジア」と言っても、
日本、中国、インド、タイ、韓国、北朝鮮、インドネシア、シンガポール、ヴェトナム、
全て、文化が違います。
よく留学中に、「Asian」という括りで一纏めにされると、
非常に頭に来ましたが、
それと一緒です。
「同じアジアでも、全然違うんだぜ。全部一緒にすんなよ」とその時思った分、
それだけ、アジア各国の常識、文化、生活習慣、モノの考え方は違うということです。
*****
今後、多くの企業が、
「アジアでの事業拡大を検討し、アジア諸国へ工場や支店を作り、アジアでの需要をターゲットにして行く」と言います。
しかし、アジアと言っても様々な国があります。
その中で、その企業が専門とする「モノ」(サービスなども含め、その企業の事業内容ということ)
が、どの国で一番求められるのか、
そして、それをその国で浸透させるには、
何が必要なのか。
それをしっかりと掴める力が大事になります。
*****
僕は現在転職活動中ですので、
よく企業からの質問で、
「アジアへの進出をどう思いますか」
「アジアへ海外出張することをどう思いますか」
「『海外=欧米』ではなく、『海外=アジア』との認識を、どう思いますか」
との質問をもらいますが、
正直に、アジアで今後仕事をして行けることは、
非常に面白い、と思います。
自分が学生時代に旅をしたときも、
ヨーロッパやアメリカの旅よりも、
中国、タイ、カンボジアなどのアジア諸国の旅の方が、
断然面白かった。
それは、それらの国が発するパワーであり、
人々の持つパワーであり、
それらが、充満していたからです。
*****
著者はこの本の中で、
今後30年以上は、アジアが力を付けて来て、
「United States of Asia」(第二のU.S.A)
ができるだろう、と予測をしています。
現在自分は28歳。
自分が現役で働けるであろう65歳まで、
残り37年程です。
その間を、うまく波に乗れる一つの方法として、
まずはアジアの国々をしっかり知ることから始まるでしょう。
2012/2/1 13:52
December 17, 2011 13:28

簡単に1時間以内でささっと読める本。
「経済」と銘打っているが、
要は、「お金をただ持っているだけじゃなく、投資をした方がいいですよ」という主張の元、投資の仕方を簡単に説明した、という内容の本。
後は、保険会社のからくりなど、コネタが詰まっている程度。
命題に「バフェット」とあるから、バフェットの教えが満載かと思いきや、
そうではなく、バフェットは読者の注目を引きつけるための道具で、
後は、筆者の若い頃のどうしようもない経験談、
及び、彼の考えが書いてあるだけ。
また、文字が大きく、
やたらと行変え、単文、会話調が多いため、
内容は、「ちょっと厚めの小冊子」程度の内容のみとなる。
******
ただ、バフェットが6歳でビジネスまがいを始めていた事や、
11歳で、投資を始めていた事に対して、
面白くツッコミをしているのは、読んでいて笑えた。
(この書き方に関しては、
彼のスタイルにすぐに馴染める人はいいが、
生粋のバフェット好きで、バフェットを期待して
この本を手に取った人などが読むと、
「ああ〜?全然バフェットの教えが無えじゃねえか〜!?」
と、頭に来てしまうんじゃないだろうか。)
恐らく、「経済」に興味が無いが、
「お金を増やしたい」と思っている層、
または、経済の知識が無いが、
「バフェットって、よく聞くけど、誰なんだろう?」
と思う層に対して、
タイトルに「バフェット」の名前を拝借することにより、
うまく彼らの興味を引いて、
後は、簡単な用語の説明程度プラス、筆者の簡単な考えを足しただけの本、
ですね。
2011/12/17 13:25
December 14, 2011 22:10
非常に面白かった。
現在の日本の現状や、
今の不景気を打破する為に、どうしたら良いかなどが、
彼の見解により述べられている。
中に、今後日本が目をつけるべきビジネスチャンスの国として、
中国以外にも、
インドネシア、
ロシア、
ウクライナ(農業の面)、
ルーマニア、
の持つ可能性が述べられているところが面白かった。
中国は、10年前では賃金が低く、
中国を生産の拠点にして、消費の場を日本などの海外に置く「第一ステージ」が通用したが、それも既に時代遅れとなり、
現在では、中国国内を消費の場のターゲットにした、「第二ステージ」に突入している。
それを考えた時に、
中国を生産の拠点にするのではなく、
インドネシアを舞台にした方が、より今後の可能性が大きい、ということ。
また、ロシアを「脅威」として見なすのではなく、
「お客様」として、考えた方が良い、ということ。
(ロシアは、日本が持っている技術を喜んで受け入れる需要があるから、後はロシアが現在お金がないことを考慮して、ロシアとうまく協定を結び、お互いが利益を被れる様に手を回すべきだ、と述べている。
ちなみに中には、日本向けの原発を、サハリンなどの極東ロシアやシベリアに沢山建設させてもらい、それを海底ケーブルで日本に送ってくるプランも説かれているが、これは実際、今年の震災を後にして、難しいかもしれない。)
また、土地が農業に非常に優れているウクライナには、未開発の土地が広がっていることから、そこにビジネスチャンスがあること。
(実際に、それに目をつけて既にビジネスを成功させた
リチャード・スピンクスというイギリス人起業家の話も出ている。)
また、ビジネスをする舞台として、これから大きな伸びが予想されるルーマニアなど。
******
180ページには、これからの時代を生き抜く為の「三種の神器」として、
「英語」「IT」「ファイナンス(財務)」が挙げられる。
ここでは、韓国が如何にそれに力を入れて来たかと同時に、
韓国は日本よりも非常に強力な経歴社会、実力主義であり、
韓国人自らが、自分をビジネスマンとして鍛えてきていること。
それに対して日本人は、社会人としてのレベルが低いこと。
また、韓国の詰め込み式教育の対局として、
フィンランドやデンマークの北欧型ロハス教育が挙げられている。
(「家族」「コミュニティ」「地球環境」の三点を何よりも重要なメインポイントとして、これらの国では教育が行われている。)
この、韓国式教育と、フィンランドやデンマークの北欧式教育の狭間にいるのが、
中途半端である、日本の「ちんたら教育」であると。笑
日本人の今の教育は、韓国ほど詰め込む訳でもなく、
世界で生き残る社会人としての力も弱く、
かといって、北欧の様に外に目を向ける教育でもない為、
自己中心的で、世界に全く興味の無い人間を作り出している、と説いている。
だからこそ大前氏は、
もっと日本人が、自分の所属するコミュニティを巻き込んでの教育体制を作ったり、
(消防士に救助を教わったり、八百屋さんに数学を交えた経済を教わったり、主婦に朗読をしてもらう、など)
または、18歳で成人とすることにより、より個人の「責任感」というものを強くするなど、
色々なアイディアを本書の中で述べている。
******
他に面白かったのが、
現在アメリカでは、イラク戦争で活躍をした兵士を優先的に、企業が採用をしている、というところ。
戦争を経験した20代後半から30代前半の若者は、
既に、戦争中に経験した、突発的な問題に対する解決能力、
及び実行力を兼ね備えているので、
後は、業界の知識は会社に入ってから教えれば良い、というもの。
また、韓国では、
サムスンが、入社した若者社員3000人を、
BRICsやVISTAの国々に送り込み、
一年間は仕事を何もさせず、その国での人脈作りや言語習得に没頭させ、いずれそれらの国で活躍して行く為の土台作りをさせている、など。
また、話はまた変わるが、
「ブランド」というものは、決して値段を下げたり、その質を落としてはいけないことも力説している。それを誤って行ってしまったのが、QUALIAを打ち出したSONYであり、g.u.を打ち出したユニクロである、と。
価格競争に走る前に、
自分たちの顧客が、「何を求めているのか」を徹底的に考え抜き、分析し、
それに対する答えの商品なりサービスを提供すれば、
値段を下げずとも、必ず商品は売れる、ということを言っている。
(中には、最近のコンサルティング会社は、先輩社員の事例などを元に、企業が抱える本質的な問題を解決せずに、枝葉だけを治すようなやり方がはびこっている、と。それよりも、コンサルとは、本来は「何が目的か?」を明確にして、それに対する解決策をきちんと示しだすものだが、それが出来ていない企業経営者が多い、とも述べている。)
*****
などなど、ちょっと順序がバラバラになりましたが、
彼の視点より、現在の日本の現状を分析し、
また、海外の状態も述べた上で、
日本という国、また、日本人が、
今後どうして行ったら良いのか、ということが書かれています。
この本を読んで感じたことは、
日本人というのは、気を抜くと、
すぐに、日本以外の国が存在することを忘れてしまって、
「日本」という国が持つ「常識」とやらにハマってしまって、
その考えから脱却せずに、ブレイクスルーとなる解決策を別の視点から考えられず、
頭がカチンコチンのまま、
会社の経営なり、自分の人生の設計なり、
子供の教育なりを、してしまうものなんだな、ということです。
日本以外の国にいる時には、
その国の視点で物事を見る様になり、
だからこそ、日本にたまに帰って来た時に、
日本を客観的に見られることで、
日本の「当たり前」が、全然世界の「当たり前」では無いことに、
気づくものですが、
それが、日本にずっといると、
いつの間にか、出来なくなってしまっている、というのも事実です。
僕は、この本を読み、
自分が、既に日本の考え方にカチコチにハマり、
日本以外の視点から、物事を見ることを、
随分出来てなかったんだなあ、と感じました。
日本に住み、そこで暮らして行く以上、
その国のルールに従い、その国の常識に適して、
行きて行くことは大事ですが、
同時に、その国のモノの見方でしか、自分の人生、
及び、この世界を見られなくなるということは、
怠惰でしか無いと思います。
同時に、体は日本にいようが、
常に、この世界を標準に見て、
その中で日本を他の国と比べながら観察し、
色々とものを考えたり、アイディアを練ったりできるような
State of Mindに自らをしておくことも、
自分の努力次第で出来るものです。
(こういう本を読んだり、世界情勢を常に調べたり、海外に定期的に足を運ぶなどする中で。)
自分の人生が詰まったと感じたり、
今の日本がどうなるか分からないと感じたり、
その解決策が分からないと思うときは、
中ばかり見るのではなく、
視野をぐんと広げて、遠い所から、
自分を客観的に見ることも、
有効的な手段の一つです。
2011/12/14 22:09
補足:
193ページに、
日本は現在、大学卒の卒業率が低くなり、
日本全体が騒いでいるが、
実際に他の国と比べてみると、
全然そんな事はない、
むしろ、日本は、
「大学を出たら、必ず仕事が見つかる。
それが保証されている」と誰もが認識をしている時点で、
甘すぎる、ということが書かれている。
米誌「ビジネスウィーク」(2010年6月7日号)によれば、
アメリカの就職率は24.4%、日本が91.8%、中国が70%、イギリスは15%であるらしい。
これに対して、日本国は、
就職率を上げる動きをしようと検討している。
これでは、大学で勉強もして来ず、
世界で通用する人材になる為に自らを鍛え上げて来なかった人材を、
無条件で、企業が受け入れる様に促すものであり、
企業側がかわいそうだ、と。
正に、その通りだと思う。
2011/12/15 12:59
November 24, 2011 22:22

菅下さんが今年の5月に出した本です。
ずっと読みたいなあと思っていましたが、
やっと先日読みました。
非常に面白かったです。
この本の中では、
今の日本の経済のこと、
世界の動きのこと、
今後の経済の動き等が、
彼の分析により解説されています。
中でも面白かったのは、
日本の歴史トレンドが、
73年の周期を元に、
1868年の明治維新に始まり、
その後、1941年12月の真珠湾攻撃を境にピークになり、
その後は、下って来ている、という点です。
よって、この読みによると、
2014年が日本経済の大底となり、
その後はまた上昇して行く、と考えられます。
また、もう一つ面白かったのは、
今回の3月11日の震災により、
アメリカが恐らく裏で考えていた、
今後のシナリオに大きく打撃を与えたのではないか、
というもの。
アメリカはオイルを牛耳ることで、
世界経済をコントロールしてきましたが、
2001年の9月11日を境に、
中東の原油に頼っていては、それが一日でひっくり返されることの脆弱さを痛感しました。
その為、次にアメリカが取った政策とは、
原子力発電によって、世界各国が、自前のエネルギーを持つこと。
しかしながら、その上でアメリカが、
世界各国の原子力発電所で燃やすウラン燃料の供給を握ってしまえば、
それを持って、再度世界の力をコントロールできるというもの。
しかし、上のシナリオも、
先日の震災により、
原子力発電自体に対する批判が世界で強くなったことから、
アメリカを初め、世界各国が今後の動きに困惑を受けた、ということ。
******
上に書いた二つのシナリオは、
全て菅下氏による独自のものです。
彼は、経済や歴史を読む上で、
「波」を読むことの重要性を説きます。
全ては、「波」であり、
モノゴトには、サイクルがあります。
先日、茨城県立水戸第二高の数理科学同好会の生徒たちが発見して論文を発表した、
BZ反応のその後の動きですが、そのBZ反応自体も、「波」でできており、それは経済の動きや、人々の生活にも当てはまると、言われているようですね。
世の中の全てのものごとは、
小さな一点を見た場合と、
大きな視野で見た場合、
それに共通するものがある。
それを、彼は色々な角度から見て、
経済の動き、歴史の動きを予測、紐解いています。
******
非常に分かりやすく解説してあり、
経済に疎い人でも、読みやすく書いてあります。
(僕は経済に大分疎いですが、かなり楽しんで読めました。後は、知らない言葉は調べながら読んでいます。)
経済を知り、
自分なりの見方を付けて、
世の中の動き、及び歴史がどう動くかを読むことは面白い。
お勧めの本です。
2011/11/24 22:21
追記:原子力関連企業に盛んに投資をしているというウォーレンバフェット氏。
このニュースは直接は関係ありませんが、
先日、彼も初来日をしていましたね。
タンガロイ(福島県いわき市)の新工場完成式への出席が目的でした。
ここへは、彼が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが、傘下企業を通じて投資をしています。
もしかしたら、今回の視察は、別の目的もあったのかもしれませんね。
よくわからないけれど。
October 17, 2011 22:37

池上さんが書いた、
題名通りの本です。
とても分かりやすく、
「お金とは」が書いてあります。
初版が出たのは2004年でしたが、
2009の増補改訂版では、
サブプライムローンに端を発した世界金融危機のことも、
その仕組みが、詳しーく、分かりやすく書いてあります。
銀行の仕組みだったり、
税金や年金の仕組みだったりと、
今まで、何となく良くわかっていなかったことが、
とても良く、分かりやすく書いてありました。
*****
そして何より感動したのは、
彼の後書きですね。
「お金のことをきちんと管理する」とは、
自分の生き方をきちんと管理し、
それができている人は、魅力的であるということ。
一年に一度は、自分の金銭面での、「お金のリストラ」をするように、
定期的に、自分の仕事や、人生を見直す、
「人生のリストラ」も、してみては如何でしょうか?と。
それは、自分が人生において、積み上げてきたものを、
客観的に、一度時間をかけて、落ち着いて、
「見直す」という作業でもあります。
その中で、自分が本当に、
「何を大事に思い、何が、不要なのか」を、
自ら、見極める、ということ。
それを繰り返してこそ、
自分の人生から、無駄がそぎ落とされ、
本当に大事なものだけが残ります。
彼は、経済の本を通して、
それが大事だと、読んでいる人が
心地よくなるように、柔らかに、提案をしているわけです。
******
昔、De Anza Collegeで、
経済(Economics)の授業を取った時、
その教授(Dr. Mac)が、言っていました。
「経済学とは、
一番効率的な生き方を知る方法だ」と。
まさに、その通りだと思います。
******
「経済」とは何か。
それを知るスタートを切る上で、
まず、読みたい一冊です。
一家に一冊置いて、
子供に読ませてあげるのも、とても良いと思います。
池上さんの、その知的で、
教養溢れた、
しかし、飾らない性格に、
彼の人間性の良さが、滲み出ています。
2011/10/17 22:37

