落合信彦

April 02, 2014

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2005/6/24発刊。
この本は、2005年の夏に、まだ自分が留学していた頃、
日本から自分が当時いたロングビーチまで来てくれたO先輩に頼んで
日本から買ってきてもらった本だった。
(その後、留学友達に貸して、そのまま返って来なかった。)


2005年に読んで、それから9年が経った。
先日、落合作品の城島が出る作品にハマり、
この本も城島が少し出てくるので、再度古本で買って読んだ。
夏頃に買ったはずが、どうも読み切れなくて、
結局先月読み終わった。

*****

この本は、中国が台湾侵攻を企んでいるのを、
イギリスのエージェントが嗅ぎ付け、
それを、アメリカの政府には知らせずに、CIAの一員に相談するが、
その中国の動きを止める為に、アメリカ政府にも極秘でどう動くか、
という時に、声がかかるのが、
日本人の城島。
そして、城島本人はその仕事を断るが、
代わりに、自分の弟子であり、
傭兵部隊を率いている織田信虎(織田信長の子孫)に依頼をする、という話。

*****

こうしてシナリオだけ読んでいるとぶっ飛んでいますが、
話の内容も相変らずぶっ飛び・・・なら良かったのですが、
今回に限っては、中国の様子を著者が見てきた視点で丁寧に描いている部分もあるものの、
イマイチ盛り上がりにかける、
部隊は2007年、北京オリンピックが開催される前の話であり、
この話は2005年に出たが、
どうも、最後まで盛り上がらず、読み終えるのに退屈した、という感が否めない。

*****

それにしても最近は本屋で落合信彦の本をめっきり見なくなったものです。
その理由も分かる気がしますが、しかし、彼の作品には名作もあるので、
少しは彼の名前の棚を残して欲しいなと思います。

2014/4/2 21:17




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February 18, 2014

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さっき読み終わった。
オリジナルは1997年5月発刊。
自分が中学2年生の頃。

*****

この本は、中学2年の秋頃に、
図書館で借りて読んでいたのを覚えている。
その頃は、夏に落合のことを水泳のコーチから教えてもらい、
ひたすら落合の小説を読むという日々を過ごしていたが、
どの話も、正直自分には本当に「面白い」とはまだ思えなかった。

でも、この本に至っては、読みやすく、
かつ、水を酸素と水素に分解してそこから熱を作り上げるという発明の発想に感心し、
当時の中学の理科の先生に、「そんなことが可能なんですか?」と聞いたのを覚えている。
(その理科の先生はU先生)

実際の小説としての話の流れは、今回1997年に読んだ時から一度も読んでなかったので、実に17年ぶりに読んだが、ほとんど記憶に残っていなかった。
ただ、話の冒頭で、この発明をした博士とその弟子が、残忍な方法で殺される、というそのシーンだけを明確に覚えていた。たしか、当時通っていた水泳スクールの更衣室で読んでいたのを覚えている。

でも、今回久しぶりに読んでみて驚いたのは、
この小説には主人公が二人いて、
一人は池浦、もうひとりは富島というんだけど、
池浦の方は、23歳くらいで自分が一度務めた商社を半年で辞め、
その後、世界放浪の旅に2年ほど出る、ということ。

彼はその旅の中で色々な国を周り、
一番最後の方に訪れたモンバサで、落合の小説の常連キャラクターの佐伯に会い、
そこでオイル業界に入っていくのだが(やっぱり設定はオイル)、

そんな彼の「世界を放浪する」などの進路が、結局俺が若い頃、
20代前半にやりたいなと思っていたこととほぼ一緒だな、と。

俺の場合は、二十歳の夏に初めてヨーロッパをバックパックで回ってみて、
それから、世界を旅することの楽しさを覚えたけれど、
それまでは、特に「旅をする」という事をしたかった、とうわけでは無かったと思う。

でも結局、それよりもはるか前に読んでいたこの小説の中に、
結局は、自分がいずれしたいなと思っていたことをそのままやっていたキャラクターがいたということ。
きっと、自分もこの小説を読んで、頭のどこかに、そんな印象が強く残ったのかもしれない。

*****

こんなことを妻に話すと、「本当に単純だね」とからかわれるのですが、
本当に、自分は単純に純粋に、落合の影響をモロに受けていたのだと思います。
(そして今も変わらずに受け続けている)

2014/02/18 6:45am


追記:
この小説の最後で、
主人公たちの師匠でもある佐伯が自分の妻となる女性の父親と話をするシーンがある。
そこでその男性は、
「本当の国際ビジネスマンは、最低3カ国語を話し、
文化や芸術に通じ、世界中の誰と話してもアットホームな人間であること」
というくだりがある。

結局、俺はこういうものを目指しているのか。





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January 26, 2014

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オリジナルは2001年5月発刊。

前回読んだのは2003年の夏で、留学一年目が終わって日本に夏だけ帰ってきて、
空港でバイトをしている時に読んだ記憶がある。

この小説のストーリーは完全に忘れていたが、
首相のバカな発言や、一番最後で日本の政治家たちがどじょうすくいを国民の前でやるシーンは、鮮明に覚えていた。
いかに、著者が日本の政治家をバカにしているかが見て取れる。

*****

小説としてはテンポが余り良く無く、彼の他の作品に比べると面白いと思えない。
ここ半年くらいは彼の作品をずっと読んで来たが、
初めて、ページが中々進まなかった。

2014/1/26 19:41




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January 11, 2014

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読みました。
オリジナルは1996年初版発行。

*****

かなり面白かった。
分厚い本だけど、あっという間に読み終わりました。

舞台は、1980年代後半。
天安門事件とベルリンの壁崩壊が起こる前。
中国とソ連という二つの共産主義=アメリカにとっての悪をこの世界から亡くす為に、CIAが仕組んだプロジェクトを決行する男と、
それに対して歯止めをかける日本人主人公の闘い。

落合の作品は、水戸黄門の様で、
毎回展開は同じものの、決して裏切らないハードボイルドさとグローバル感があります。

今回も、主人公の富島新五と、敵対するアントニオ・ガルシアーノ(父親日本人、母親グアテマラ人のハーフ)は、実は父親が同じだったという展開。

富島は高校を主席で卒業後、「大学は時間のムダ」との理由から、ホテルで4年間働く間に、独学で英語、中国語、スペイン語をマスター。それと同時に経済や歴史、世界中の文学からスピノザ、デカルトなどの哲学までをもマスターする。
言語に至っては、ホテルのバーでバーテンダーをやりながら、そこに客として来る人間と話す中で、世界各国の英語の訛りから、ブリティッシュイングリッシュ、アメリカ南部の訛りなどもマスターするという凄さ。

その後彼は、1年間フランスの外国人部隊で体を鍛えた後、更に2年程世界をバックパックで周り、ビジネスのチャンスを得る。
そして25歳で日本に帰ってきた後は、父親の友人の助けもあり、銀行に1500万の融資を出してもらい、商社を始める。そして数年後には、「情報」を扱う総合商社の社長として、31歳ながら、世界を股にかけて仕事をこなす。

・・・ここまで書いてみると、何だか俺が高校から大学時代、そしてその後卒業後の進路を考えていた道筋とかなり似ていることが発覚。この本を読んだ記憶は無かったが、結局は、落合がいつも本で書いている事にかなり影響されていた事を認めざるを得なかった。

(主人公の仲間で、中国人の陽という人間が出て来るが、彼は優秀な頭脳を持ち、大学を17歳で主席で卒業する。その後日本の東大大学院に留学生として来るが、中国政府から支給される生活費は一ヶ月5万円。その内2万円を本に使い、残りの3万円では生活も出来ず、結局風呂は3日に一度、そして最終的には中華料理屋でバイトをするも、フラフラになり栄養失調で倒れるところを、たまたま仕事帰りに歩いていた富島に助けられるという展開。
留学生なら、栄養失調になる前に、誰か周りの人が助けてくれるだろうと思うので、そこの展開にちょっと無理がある。でも、本代に一月2万円を使うという設定は、落合のエッセイで、彼が実際に会った中国の若者の話で書かれていたので、そこから引用してきた事が分かる。実際の話では、給料の半分以上を本に使う、という話だった気がする。)

*****

とにかく、落合の世界を目の当たりにして、「すげえ!カッコいい!」と純粋に憧れていた若き頃の自分は、彼の小説にかなり影響を受けていた様です。
今では、彼の小説もかなり展開が強引なので、それは無いだろうと突っ込みたくなるところも満載ですが、やっぱり彼の作品は、自分にとって心地良いのです。

2014/1/11 16:22




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December 15, 2013

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オリジナルは2004年に初版発行。
それを文庫化したもの。

主役はモサドのイスラエル諜報員レイチェル。実際に実在するという女性をモデルにしているらしい。

ここ最近の落合の作品には珍しく、テンポが良くて読み易かった。
話がポンポンと進み、純粋に楽しめた。

珍しく日本人が主役じゃないな、と思いつつ、
そこはやはり落合作品。
CIAのNo.1の殺し屋はやはり日本人で、
彼が最終的に、主人公のレイチェルと結ばれる。

*****

落合の作品は、特に文章を楽しむものでもなく、
そのスケール感と流れの早さに楽しみを見いだすものである。
彼の小説ばかりを読んでいると、段々と飽きてくるのだが、
しかし、やはりその『流れの良さ』が恋しくなって、
他の作品も読みたくなってしまう。

2013/12/15 23:13




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December 03, 2013

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オリジナルは1995年発刊。
俺がこの本を読んだのは、中学2年〜3年の頃だったので、
1997年頃だったと思う。
今回、16年ぶりくらいに読んだ。

******

この本のタイトルと表紙は強烈に覚えていたが、
その内容は殆ど覚えていなかった。

唯一強く印象に残っていたのは、
主人公の矢島健二が、自分の通う大学の教師と道端で話をしているところ。
そして、矢島が小さい頃からお世話になったヤクザの親分が、
最後は自分のかかった病気に苦しみながらも、
モルヒネなど打たずに、その痛さに耐えながら、
死んで行くところ。
そして、「偉大な人間は、人にしてもらった恩は決して忘れないが、
自分が人にしてあげた事は、全て忘れる。」というくだり。

それらを、どの小説のことかはすっかり忘れていたが、
落合の小説でそんな内容があった、ということは頭の中に残っていた。
そして今回この小説を読んで、
「ああ、この小説の話だったのか」と思い出した、という訳。

*****

主人公の矢島健二は、幼い頃に両親をなくすも、
その後、ヤクザの親分に拾われ、その中でしっかりと育って行く。
いずれ大学を出た後は組を率いて行くと信じ込んでいたが、
親分の頼みもあって、帝商物産という商社に入社し、
そこで数年力を付けた後は、独立し、
最終的には全米3位に位置するコングロマリットを作り上げる。

しかしながら、その登場人物たちの人生は、
余りにもストイックで、ハードボイルドで、むしろ笑えてくる。
矢島健二は、最愛の女性エレーヌと結婚する直前に、
彼女が交通事故に合い亡くなってしまう。
矢島健二と幼なじみの夕子は、
アメリカに留学して最愛の男性と愛し合うも、
彼は実はマフィアのドンの息子で、
対抗相手を殺した罪により、逃れる為に国外へ逃亡し、
二度と夕子の前に現れない。
そして最後は、相手の抗争の為に、殺害される。

矢島を育てた商社の上司、飯島は、
自らがまだ若い頃、ブラジル支店長に任命されている頃、
翌日は数年かけて温めてきたプロジェクトの合否が決まるという日の晩に、
日本にいる一人息子が交通事故で危篤との知らせが、
同じく日本で待っている妻より連絡が入り、
今から日本へ飛んでも間に合わないと判断した彼は、
結局日本へ帰らない。
その代わり、それから数十年間、彼は、
東京の片隅にアパートを借り続け、
そこに5歳の息子が好きだったプラレールを設置して、
そこで夕焼け小焼けを歌いながら、涙を流す。

どんだけハードボイルドやねん、と突っ込みどころ満載だが、
ここはやはり落合節。
彼の世界に、「甘え」というものは容赦されない。

*****

こんな人間の書く小説やエッセイを読み続けて中学、高校の思春期を過ごした自分は、
やはり、彼の小説を読むと、どこか安心してしまう。
そして、結局は、
彼の描く小説の主人公の様な生き方を、心のどこかで願っているんだな、
と気づいてしまう。

しかし、自分は彼の小説の主人公たちの様に、
ビジネスは成功するが、最愛の人とは結ばれない、
または、その幸せが途中で終わってしまう、というのは絶対に嫌。

どこか落合は、最愛の人と結ばれないことが、
人生の美徳と思っているような気がしてならない。

2013/12/3 22:24






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September 22, 2013

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オリジナルは1999年4月刊行。
前回レビューに書いた「王たちの行進」の主人公、
城島武士の登場する作品の第二作目。

前回と同じく、ロシア人のマフィア、サーシャ・ブラスコフなども登場し、城島と一緒に、
ケネディ家やロックフェラー家なども比べられない様な、アメリカを影から操ってきたとされる、
Blue Stock American(純血種のアメリカ人:"ボストン400"という上流社会を構成した、メイフラワー号に乗ってアメリカにやってきた最初の移民の一人)のマーロウ家率いるセイクリッド・ウォリアーズたちとの闘いとなる。
舞台は、ソ連邦の崩壊。

*****

先週の火曜日くらいに読み出して、
あっという間に4, 5日で読んでしまった。
面白かった。
前作よりもスピード感があり、かつ、舞台も大きくなって、
面白かった。

*****

個人的に自分のソ連邦やロシアに対する歴史の知識が少ないために、
この作品をフルに楽しめない部分もあったと思う。
歴史をきちんと勉強しようと思った。

また、落合の作品にいつも通ずるが、
この登場人物、城島はかなりカッコ良く、頭も切れ、
こんな男が本当に存在できるのかと思ってしまう。
彼を目標に生きようとすると、
経済、ビジネス、歴史、文化、政治、
全ての点で、もっともっと努力せねばと思う。
しかし、それほど、落合の描く主人公は魅力的で、
それを目指せば、必然と自分の株は上がって行くと思う。

*****

3作目の「虎を鎖でつなげ」は2005年に読んだが、
その後一度も読んでいなく、且つ、城島が再度登場するので、
これを次に読むのが楽しみ。

2013/9/22 23:16







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September 16, 2013

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2006/6/26発行。
この本は、2006年、俺が大学の頃、
夏休みに日本に帰ってきて就職活動をしている時に買った。
当時受けていた会社の一つ、その会社が入っているビルの1階にあった本屋で見つけて、
その夜に買った記憶がある。

その後、アメリカに持って行って、
大学のクラスの前なんかに、クラスのある教室の前で読もうとしていた事を覚えているが、
結局その頃は、余り落合の小説の話に入って行く事ができず、
何度か出だしの部分を読んだものの、
最終的に最後まで読まずに終わっていた。

その後、アメリカを去る際に一度向こうの本屋に売って、
日本に帰ってきて、また読んでみたくなって、
再度Amazonで買って、でも、数年放置していて、
今回、初めて読破した。
4日間で読んでしまった。

*****

今回のテーマは、プロジェクト・オメガ。
その内容とは、環境を操作する兵器fの話。
この本では、2004年のインドネシア、スマトラ島沖の津波や、
2005年8月のハリケーンカトリーナ、
また、1998年以降の地球温暖化は、
全てアメリカが仕組んだ「環境テロ」であると唄っている。

果たしてそれが真実かどうかは分からないが、
確かに、地球温暖化が起きている理由は解明されていない事などから、
一理あるかも、と思ってしまう。

昨日から台風が日本を襲っているが、
今回もやはり、今年の猛暑により、海面の温度が高くなっていた事が、
より大きな台風を引き起こす要因となっていると、
今朝のニュースでやっていた。

この本の中でも、カトリーナに関しては、
アメリカが大西洋をその兵器により照射し、
海面温度を上げた事によって、もたらした惨事である、と。

*****

また、読んでいてビックリしたのは、
この本の中で、主人公の佐川たちが途中で逃げる為に隠れる場所として、
メキシコのチチェン・イッツァが選ばれていたということ。

チチェン・イッツァはマヤ文明の残したピラミッドであり、
ちょうどこの年の終わり、2007年の正月に、
俺はたまたまグアテマラのティカールへ行っていたので、
同じ様な時期にマヤ文明のことが取り上げられていて、
奇遇だなと思った。

俺にとっては、2005年のハリケーン・カトリーナも、
自分がそのハリケーンがニューオーリンズを襲う数週間前に訪れていたこともあり、
非常に身近なニュースだったので、
この本は、ちょうどタイムリーで、
自分が辿った軌跡に近いものが描かれていた事を知り、
何とも奇遇だな、と思った。

*****

話の流れとしては、落合は最新のテーマを採用する分、
やはり彼の初期の作品、オイルを扱ったものの方が、
「自分の畑」という感じがして勢いがある。

新しい作品になるほど、
そのテーマを調べて書いている感じがして、
小説全体に、初期作品にみられる流れる様な勢いがない。

しかし、毎回、彼の作品がダイナミックさとスケールの大きさを兼ね備えているのは事実であり、
その面白さに、また次も読みたくなってしまう。

2013/9/16 23:01





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September 12, 2013

ootachi


数日かけて読みました。
面白かった。
1998年6月20日初版発行。

*****

この本が出たとき、
この本を買ったとき(正確には買ってもらったとき)
の記憶ははっきり覚えています。

当時俺は中学3年生で、
水泳のSコーチに憧れている日々だった。
彼は既にコーチ業を引退して、自分の店を出す準備段階に入っていたが、
当時、よく、俺と姉の二人を誘って、
食事に連れて行ってくれたり、
映画に連れて行ってくれたりした。

この日は、平日の何でもない日だったけど、
午後の2時頃、当時の担任に呼ばれ、
「何だか、お母さんから職員室に緊急で電話が入ったよ。早く帰ってきなさいって」
と言うことで、
その時母親と電話で話したのか、
または、そのまま急いで帰ったのかは忘れたけれど、
とにかく、帰りの会か何かをスキップして、少しだけ早退して帰ったのを覚えている。

すると、結局は、
白井コーチがうちに電話をくれたということで、
今日は仕事の都合がうまく行ったので、俺と姉ちゃんを映画に連れて行ってくれる、
ということだった。

俺は嬉しくて、すごく興奮していたのを覚えている。

実際にコーチが迎えにきて、
自分が早退してきた事を伝えると、
「え?そこまでしなくてもよかったのに!」と驚かれたのを覚えている。

そして、高速道路に乗って、コーチのエクスプローラーで連れて行ってもらったのは、
ららぽーとだった。
そこで、『ジャッカル』を見て、
その後、喫茶店に入って、お茶を飲んだのを覚えている。

そのときは、俺が高校受験の前で、
お姉ちゃんが大学受験の前で、
当時俺が何となく狙っていた姉の通っている高校に通う事を、
コーチにほのめかされていた俺は、
もしもその高校に受かったら、時計を買ってやる、
と言われたのを覚えている。

もちろん、当時は時計なんて欲しく無かったし、
恐らく、コーチがくれようとしていた時計は、
きっと、高級なものだったと思うけれど。

*****

そのとき、ららぽーとに入ると、
コーチは、本当は視力が悪くて、遠くが見えないのに、
メガネをかけるとカッコ悪いからと言って、
運転中しか、決してメガネをかけない人だった。

そして、映画を観る時のために、
そのメガネを、お姉ちゃんに渡して、
バッグに入れてもらっていたのを覚えている。


車を停めた駐車場から、どこの入り口から入って映画館まで行ったか、
帰りの道のりを、コーチは覚えていて、ずんずんと進んで行くのを見て、
「よく覚えていますね」と言ったら、
「こういうのは、匂いで覚える」と言っていたのを覚えている。
そのときのコーチが前を歩いているときのこととか、
その時の情景、
もちろん、細部まではハッキリ覚えていないが、
雰囲気とか、色を、
よく覚えている。


*****


そして、この本は、
そのららぽーとの本屋に寄って、
俺がちょうどその頃から1年前に、落合信彦の「男たちの伝説」を夏祭りの夜に買ってもらった頃から、
俺は落合にはまっていて、
本屋でこれが出ているのを見て、
コーチに「落合の新作ですね」と言ったら、
そのままコーチはレジに持って行き、
その本を買った後、
俺にそのままプレゼントしてくれた。

この本は定価1700円くらいするはずだから、
当時の俺の一ヶ月分の小遣いよりも高かったので、
こういう本はなかなか買えなかったので、
ますます嬉しかった。

*****

そして、この本を読み終わった後、
コーチが「貸してな」と言って、
俺の部屋から持って行ったのを覚えている。

返す時は、
「やっぱり落合の作品は面白いな」
と言いながら。

*****

そんな、コーチに買ってもらって、
コーチとの思い出がつまっている本。

肝心の話の内容は、
今回読み返すまで、驚く程に、まったく覚えていなかった。

オペレーション・スバボーダ、の名前は覚えていたが、
それ以外、ほぼ記憶は皆無に等しかった。

きっと、当時の俺には、
ドイツのベルリンの壁崩壊に関わる歴史の話は、
難しすぎたのかもしれないし、
リアリティが湧かなかったのかもしれないし、

または、当時はやはり、悩む日が多かったから、
純粋に、覚えていなかったのかもしれない。

多分きっと、
当時読んだ他の作品も、余り覚えていない事から、
落合の小説の世界は、
どうしても中学生の俺には、イメージがしにくく、
リアリティを持って読めなかったのだろう。

(だからこそ、彼の自己啓発本『命の使い方』なんかは、
当時同じ時期に読んでいたが、
その内容は、今でもハッキリ覚えている。
まあ、この本は、何回も読み返した、というのもあると思うけれど。)

*****

結局、本の内容というよりも、
俺個人の思いでの話になったが、
結局、この本というのは、
そのときの思い出が、強く結びついていて、
そういう意味で、本の内容どうこうよりも、
その存在自体が、
俺にとって、特別である、ということ。


*****

コーチの運転する外車の後ろの席に座って、
コーチの助手席には、お姉ちゃんが座って、
俺は必死に、コーチの話を興味津々で聞いて、
コーチに、「(自分の店のために)ホームページを開いたらどうですか?」なんて
言った事を覚えている。

当時は、まだインターネットも全く普及しておらず、
(だって、俺が高校3年の終わりくらいで、
やっと、少数の家がパソコンを持ち始めたくらいだから)
でも、ホームページという存在は、知っていた当時。



車の中で、
高速道路を走りながら、
まだ明るい、初夏の日差しが、
車に差し込んで来る、あの光の感じ。


あの感じを、よく、覚えている。


俺が、14歳の頃。



2013/9/12 22:54










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September 07, 2013

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1986年の作品。
前回レビューを書いた、
「ただ栄光のためでなく」
「男たちの伝説」
に続く3作目。

だが、今回の舞台は、全二作と異なり、
アメリカ、そしてソ連が舞台。
アメリカのCIA, FBI, DIA,
そしてソ連のKGBのエージェントたちが物語の主人公となる。

そこで、主要人物として出てくるのが、
今回初めて出る日本人元商社マンの西條。
彼は自分の務めた商社でベイルート支店に在籍中に、会社に見切りを付け、
仕事で関わったアラブ人と組んで自分で会社を興し、
アメリカで民間最大手の情報を扱う会社を仕立てる。

その後、2作目で少しだけ出てきた玉城という騙し人の男が、
最終的にKGBの凄腕エージェントを騙しにかかり、
SDI(スターウォーズ計画)を絡ませた、CIAが組んだシナリオを
遂行させる、という話。

個人的には、前作の仁科がお気に入りの人物なので、
彼が少しだけ出てきたのが嬉しかった。
(彼は、部下のウェスと共に、NYの郊外に集まったマフィアのドンたちを、
一度に暗殺する仕事を引き受ける。)


とにかく、最初はCIA, FBI, DIA, KGBの人間たちの名前が
どんどん出てくるので、途中で混乱して、
小説の半ばはちょっと意味が分からなかった。
またもう一回読み直せば、多分やっと腑に落ちると思う。

*****

彼の作品自体は良いが、
解説者のコメントがいただけない。

「落合氏の作品を好んで読む読者は、海外志向で世界の情報に敏感な者が多い」というくだりは良いが、

「日本には、『私は日本に生まれて本当に幸せだ。毎年、桜が咲く季節を楽しみにしている』という方がテレビのどこかしこでコメントをしている光景を見るが、恐らく、こういう方はアメリカの大荒野にて感じる壮大な気持ちや、メリーランド州の州花の美しさは一生知らずに死んで行くのだろう。そしてそういった方は、落合氏の作品を読んでも実感が湧かず、楽しめないと思う」のような事を書いている。

まるで、落合的な海外志向、日本人の内向的なところをバカにし、
海外でバリバリやって行くのが真の男さ、
という考えだけを推奨し、
日本の中の幸せだけを感じて慎ましく生きている人たちを、
明らかに軽く見ているのが分かる。

(そして結局、上のコメントは、アメリカ内のそれしか言っていないので、視点が日本の中からアメリカの中に変わっただけで、余り違いが無い。)

そういう、「俺の考えの方がお前より優れてるぜ」的なメンタリティーで物事を見ること自体が、視野が狭いんだよ、と言いたくなる。
そして、彼の解説がこの本の一番最後に付く事で、
この小説の価値を下げている気がする。

*****

小説自体は、ちょっと疲れますが、なかなか面白いです。

2013/9/7 15:25



追記:
ちなみに、小説の中に、FBIのエージェントでダルスィー・パーマーという名の、
超美人だが、マフィアにボロボロにされて死んで行った姉の復讐を遂げるために、
敢えて高級娼婦としてカバーになり、
マフィアの親玉に近づき、
最終的に、目的の人物を自分の手で殺す、という女性が出て来る。

彼女は、この小説の主人公の西條と親しくなり、
彼らは、彼女の計画が無事に終われば、ゼロから人生をやり直そう、
と約束するのだが、
最終的に彼女は、相手を殺すと共に、相手の投げたナイフに胸を刺されて、
そのまま死んでしまう。

最後、彼女が死に絶える前に、
西條に電話をしたその会話が、最後となる。

何もそこまでせずに、
せめてそこくらいはハッピーエンドにしてあげれば良いのに、
あくまでも男のハードボイルドな世界に拘る落合。

妻からすると、そういうところが客観的に見て
何とも面白いそうです。






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August 30, 2013

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読み終わりました。
1988/5/20初版発行。
先週の半ばに読み出して、昨日読み終わりました。
本当に面白かった。
あっという間に読んでしまった。

*****

先日レビューを書いた「男たちの伝説」の前作に当たるものです。
俺は今までこの小説の存在を知らなかったんだけど、
Amazonのレビューを読んでいて、
この小説が第一作、「男たちの〜」が二作目、
そして「狼たちの世界」が三作目、ということを初めて知りました。
(なので、早速「狼たちの〜」も手に入れたので、これから読み出します。)


「男たちの伝説」に出て来る仁科にNYのレストランで会い、
ビジネスチャンスを与えるのが佐伯剛という男です。
その佐伯という人物を主人公として描かれた本。
落合の作品やエッセイを沢山読んだ人間なら気づくと思いますが、
佐伯の辿る道筋や、この小説内に出て来るストーリーは、
殆ど落合自身が経験したものである事が容易に想像できます。

*****

「男たちの伝説」よりは、より深く細かい洞察がビジネスに関して描かれています。
そして、もっとストーリーにテンポがある気がする。
「男たちの伝説」の方が、より若者向け、という感じがします。

29歳である今の自分が読むと、
「ただ栄光のためでなく」の方が、よりビジネスの描写に特化しているので
面白く感じますが、
多分、13歳前後でこの本を読んでも、面白さは分からなかったんじゃないかなと思います。

*****

なぜ落合信彦がオイルビジネスにハマったのか。
その理由が、良く分かる本です。
おすすめ。

2013/8/30 8:53am


*****

追記:ちなみに、自分はやっぱり落合の作品を中学時代から読み始めたのもあり、
彼の影響を、中学2年〜高校3年まで、
計5年以上、フルに、全く彼の事を疑う事無く読んで来たため、
彼の信条やスタンスが、どこか自分の中に入り込んでしまったわけですが、
彼の作品をけなしたり、批判的に見る人がいる事を知ったのは、
大学に入ってからでした。

実際、彼の作品を批判してみる人の声も聴くことで、
やっと自分の中でもバランスがとれる様になったわけですが、
実に自分の妻も、彼のことを皮肉的に見る人の一人です。

要するに、落合の作品というのは、
完全なハードボイルドの世界で、
かっこ付けて生きることが、当たり前、
弱みを見せる描写などはなく、
むしろ、男に弱みというものは存在しないかのように描かれるわけですが、
(それは、登場する女性人物にとっても一緒。みんな芯が通って強い)
それを言うと、逆に妻から見ると、
そうやって肩肘はってかっこつけている、そのことが可愛いと思えてしまうそうです。


俺が近年ハマって読んで来ている村上春樹の作品と比べると、
全く真逆の世界であるような気がします。

いかに、村上春樹は、
一人の人間の心の繊細なところの内部までを、
より厳密に描いていくか、なのですが、

落合の場合には、
そもそもその「心の繊細な心情」自体が存在しないかのようにすっ飛ばされて描かれており、
フォーカスはあくまで、登場人物たちがどのような行動をとって、
その結果歴史になにが起きたか、
それを、第三者的な視点で描かれているのです。
(しかしながら、各登場人物の視点からいつも話は描かれており、
そして、彼らの価値観的なものが述べられているが、
それは全て、落合の価値観をそのまま描写しているようなので、
まるで、全ての登場人物が同じ性格を持っているのではないかと思える節がある。)



そんなわけで、全く違う、対照的な、
村上春樹と落合信彦。

村上さんの本は、何年経っても、
世界中で愛されて読まれていますが、
落合の本は、今では本屋で見つけることも難しくなってきました。
(現に、この「ただ栄光の〜」を見つけるために、
書店を5個くらい回ったのに、
どこにも絶対に置いていなかった。
むしろ、10年前は、文庫本コーナーに行くと、
落合の作品はある程度は必ず並べてあったのに、
今では、落合信彦自体のコーナーが
全く見られなくなってしまった。

何とも、ショックであった。)


*****

しかし、世界が落合を忘れようと、
やはり俺は彼の血が自分の中に流れていると感じているので、
彼を応援し続けます。
たまにツッコミを入れながら。


9:06am










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August 15, 2013

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1989/6/20初版発行。

落合信彦の小説で、自分が一番最初に読んだ作品。
中学2年の夏に読み始めた。
それから、何回と読んだ。
高校の頃、
二十歳の夏、ヨーロッパを回ったとき、
二十一歳の夏、初めてロングビーチに移った頃、
二十二歳の夏、アジアを回った時、
などなど。

なので、本の中には、
カンボジアの通貨や、ヨーロッパの旅のときのメモなど、
色んなものがしおりとして挟まっている。
また、高校時代に友達何人かに貸したりしたので、
もうボロボロになり、
何枚かのページは、完全にはがれて、ただ挟んだ状態になっている。

俺が、水泳のコーチにプレゼントされて、
大事にしている本。

*****

今回、インド出張のときにこの本を読んで、
やっぱり、俺はこの本の主人公の仁科に憧れているんだなあ、と確信した。

自分ではそういうつもりは余りなかったが、
自分の潜在意識には、
彼の様に、強く、英語は当たり前の様に使ってアメリカ人を使いこなし、
自分のビジネスで、世界中の主要人物と会い、誰にも引けずにやって行く、
という像があるんだろうな、と。

*****

13歳の夏に初めて読んだ小説の内容は、
29歳の今でも、心に深く残っているんだなあと、しみじみ思った。

2013/8/15 9:49am




追記:
中学生、高校生の頃は、
仁科が10代の後半から20代前半を過ごした
ヴェトナムの戦場での話にしか心が動かされなかったが、
自分が20代前半に読んだ頃は、
第二幕、仁科がNYで佐伯に会い、
武器商人の仕事を始めだす時の辺りが心に残り始めた。

そして、今回何度目かで読んでみて、
初めて、第三幕の面白さに気づいた。
カダフィなど、実際に存在する人物の動向、描写が、
恐らく著者が実際に彼らに会ったりインタビューをしたりして
体験したものを元にリアルに書かれているので、
その当時の歴史がまざまざと見れて、非常にリアル感がある。

また、最後の方で、デキスターたちとやり合うところなどは、
緊張感に溢れ、とても面白かった。

同じ小説でも、読む人間の年齢や状況により、
共感する場所がこれほど変わってくるんだなと気づかされた瞬間。




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September 08, 2012

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青春出版社より(2006/04)刊行。

この本を一番最初に見たのは、
たしか2006年の夏、サンノゼのミツワの横の紀伊国屋書店だったと思う。

その時は、彼の主張が煩く感じられ、
「俺は落合信彦はもういいや」
と思ったが、
今回、何となく読んでみて、
結構面白かった。


彼の本は、Amazonのレビューなんかを見ると、
賛同する人が少数、
彼に対して批判する人が多数、という感じがするが、
俺は、「落合信彦スタイル」として、
一つの意見として読んでいれば、
十分面白いと思う。




自分の日記でも何回も書いているが、
彼の本は良い意味で、自分にもの凄い「熱さ」をくれる。

なので、そういうものを求めていないときに読むと、
「もういいから!!」と煩わしく思ってしまうが、
たまーに、彼のような熱さに触れると、
「よし、俺ももうちょっと頑張るか!」
と刺激をもらえる。



****


彼の本は、毎回彼の過去の自慢が入るし、
「俺はかつて、こうだった・・・」となるので、
それが嫌いな人はイヤかもしれないが、
俺はそれも結構好きなので、
読んでいて楽しかった。


*****


この本を読み終わった後、唯一記憶に強く残ったのは、
"Anderson"という名前の人を、
"遠藤さん"と呼ぶと、一番その発音に近い、ということ。



2012/9/8 18:15






追記:
ちなみに、彼はこの本の中で、
以前にインタビューをしたドナルド・トランプを、
「俺が今まで会った中で一番退屈なヤツ」
とこき下ろしている。
理由は、インタビューの間、
ずっと金の話しかしなかった、ということから。


ちなみに、Lenny Kravitzも、
自分のドキュメンタリー兼ライブをまとめたDVD、"Lenny Live"の中で、
同じく自分の楽屋に来たドナルド・トランプが、

「今度キミも、私のカジノ主催のパーティーに来るといい。
そこでファンドレイジングをしよう。
以前はJon Bon Joviも来て・・・」

と、高級スーツを着ながら話をしている横で、
自分は上半身裸で、
「Uh-huh」といいながら、
軽く受け流している映像があった。


このように、
ドナルドトランプに関して、
批判をする人は何回かみたが、
彼のことを良く言う人は、
ロバート・キヨサキくらいしかしらない。


****


それと、
落合氏は、この本の中で、

「ビジネスマンとして成功するなら、
小声ではダメだ!!」と主張する。

彼はいつもこのことを言っているが、
ビジネスマンとして力を出すなら、

‖臉爾馬辰
語彙を増やす
Jからない事があったら、上司にストレートに質問をバンバンする

の3つが大事だとのこと。


これは、俺も大事だと思います。















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September 02, 2012

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角川春樹事務所より(2010/04)に初版発行。

「小説 サブプライム 世界を破滅させた人間たち」の続編。

前作の主人公・荒木大河と、
今回新しく出て来た日本人、山波剛士を中心に、
話が進む。
下は本の紹介文。


「あくなき情熱を糧にオイル業界へと歩みだすことを決めた、ウォール街の伝説のビジネスマン・荒木大河。一度は夢破れたが、自らの誇りを取り戻すため再起をかけるビジネスマン・山波剛士。命を救ってくれた男の為に友情という形で恩に報いるアメリカマフィアのドン・アナスタシア。そして、人類の未来を左右する最新技術を、モサド、CIA,FSB、各国の諜報機関が狙う。人生の真の価値を追い続ける男たちの、誇りと情熱が交錯するとき、全世界を巻き込んだ驚天動地な計画と未来への展開が開かれる!! 壮大なスケールで描く、書き下ろしエンターテインメント超大作!!」


*****


正直言って、一作目ほどの感動はなかった。
一作目より舞台はさらに大きくなったのだが、
その舞台が行ったり来たりで、
中々話の展開に付いて行けない。

FSB(ロシア連邦保安庁 露:Федеральная служба безопасности、略称:ФСБ、英:Federal Security Service of the Russian Federation、略称:FSB)などは自分にとって馴染みがなかったので、
その世界をリアルにイメージ出来なかった事も要因だと思う。
また、今回は、著者お得意の戦争のテーマが出て来て、
武器などの実際の名前も沢山出てくるので、
モサドなど、そういった情勢に詳しければ、
きっともの凄く面白いのだと思う。


*****


また、今回は一作目の主人公の荒木は余り活躍しないが、
彼がいきなり、
「Wall Streetの世界には燃える心を感じられなくなったから、
オイルビジネスのアップストリームに行く」
と言うところには、
ちょっと違和感を感じた。

これは完全に著者の20代の頃の経験を反映したものであることが見え見えで、
今回の主人公たち(荒木と山波)も、
所々の台詞に、著者の信条が見え隠れする。

まあ、それが彼の小説の特徴でもあるのだが。


*****


一点だけ頂けなかったのは、
荒木がオイルビジネスに身を捧ぐ、との理由で、
今までも妻の美幸と余り時間が過ごせなかった上に、
更に今後は3ヶ月に一回会えるか会えないかになる、
との理由から、
離婚を彼女に言い渡すところ。

そこで妻は、
「いつも荒木大河は正しかったですもの」
とキリリと返すが、
それは可哀想だよな、と思った。

自分だったら、
本当に奥さんを愛していたら、
例えどんな状況でも、
一緒に奥さんを側において、
何とか幸せにしたいと思う。
しかしそこは、著者の信念。
(いや、それは著者の信念とは関係なく、
この小説の主人公、荒木の考えか。)

その後、荒木と妻の離婚を聞いた、
別の登場人物が、
「きっとMr. Arakiも奥さんも、
小市民的な退屈に耐えられなかったんだろう」
と言う台詞がある。

これは、正に著者の信条を言い表していると言えるだろうが、
(現に彼は以前別のエッセイで、結婚して落ち着く事を、その表現で表していた)
自分が心から愛する妻と離婚してまでも、
自分の心が燃えるビジネスに身を捧ぐ、という生き方は、
きっと著者自身が通って来た道なんだろうな、と、
この小説を読みながら感じた。


*****


ちなみに小説の舞台は、
初めの方は前作に引き続きWall Streetが舞台となるが、
その後はイスラエルなどに話が飛び、
最後は、宇宙ゴミを回収する『ガーヴェッジ・ボーイ』も出て来て、
話は宇宙にまで飛ぶ。
(ちなみに、これにとってはアメリカも中国も関係なく、地球に取って”ゴミ”と思えるもの=つまり核弾導ミサイルも地球に取ってゴミと見なされるので、それもコイツに撃ち落とされる。)

著者のことだから、
もしかしたらその様な機械を本当にイスラエルの秘密機関が開発しているのかも知れない。

(毎回著者はぶっ飛んだ構想を書くが、
その内容はCIAなどにいる知人により得た情報を元に、
ほぼノンフィクションに近く書かれている事が多いので、
どこまでがフィクションでどこからがノンフィクションか見分けがつかなくなる。
そこが彼の著作の面白さでもある。)


*****


とにかく、
彼の小説に出て来る日本人はカッコ良すぎです。
こんな日本人を目指して頑張れば、
何も恐くありません。


2012/9/2 18:37








追記:
ちなみに俺は彼の本を思春期に読んで育ったので、
相変らず彼の著作を読むと「心地いい」と感じてしまうが、
自分の妻は、著者の様な暑苦しい生き方を嫌う。

彼女に取っては、
村上春樹さんや、
ジャック・ジョンソンさんのように、
肩の力を抜いて自然体でいる人の方がよっぽどカッコ良いとのこと。


確かに、落合氏の本を読んで肩の力がパンパンに張ったところで、
村上さんの本を読むと、
そのテンションの違いに、
一気にヒューッと気が抜けます。


俺はどちらの方も好きです。



















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September 01, 2012

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ザ・マサダより(2001/01)に刊行。

落合信彦が書く、
2001年時点にして、
今後の日本社会はどうなって行くかを予想した本。

タイトルの「勇気の時代」の理由だが、
これからの社会は、
大企業がどんどん潰れ、
今までただ会社にぶら下がっていれば良かった時代が終わった事から、
これからは自らの力で立つ人間、
つまり「勇気」を持つ人間が生き残る、
という事を言いたかった、とのこと。


*****


この本が出た頃、俺は17歳の高校生だった。
彼の本は沢山読んでいたが、
こういったビジネスマン向けの本は興味が無いので読んでいなかった。
それから10年近く経ち、改めて読んでみたが、
中々的を得た事を言っていて面白い。

(彼は出版社や自分の友人などを通して、
日本の企業の実態にも詳しい。)


*****


常に、どんな時代でも生き残れる「自分だけの売り」を持つ事が大事。
そう感じさせられる内容だった。

2012/9/1 18:50











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August 21, 2012

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落合信彦の小説です。
数年ぶりに読みました。

恐らく、前回読んだ彼の作品(小説)は、
「虎を鎖でつなげ」だと思います。
2005年に、先輩のOさんがアメリカに来た際に、
日本で買って来てもらいました。

この作品は、
集英社より2009/6/26に刊行。


*****


久々に彼の小説を読みましたが、
非常に面白かったです。

彼の作品には、必ずと言っていい程、
日本人の主人公が出て来ます。
その主人公が、
アメリカ人やロシア人、中国人などを相手に、
バリバリと世界で活躍する、
というのが彼の作品のスタイルです。

俺が彼の小説を初めて読んだのは、
中学二年生の夏、
「男たちの伝説」が初めてでした。

それ以来、随分と彼の作品は読みましたが、
大分ご無沙汰しておりました。


*****


久々に読む彼の小説は非常にテンポが良く、
すいすいと読み進めました。

今回の小説の舞台は、
1990年代の日本でのバブル最盛期から、
2001年9月11日のアメリカNYでのテロ、
そして、2008年のサブプライムローンによる、
リーマンショックまでを網羅した内容となっています。

丁度日本のバブル時代に19歳の東大学生だったという設定の主人公、
荒木大河が、
その後、NYに渡り、
1年ゴールドマン・サックスで働いた後に、
自分の会社を創設して、
元財務省国際部部長のジョニー・クレイや、
元FBI NY支局の犯罪部部長の凄腕、アーロン・パッカードなどを筆頭に、
アメリカの超エリートたちを引き抜き、
わずか30歳にして、NYのWall Streetを舞台に、
ビジネスと人生を謳歌するという、
凄まじいスケールの本です。


もちろん彼は、
19歳まではアメリカに渡ったこともないのですが、
それまでに東大に入る為に得た速読の技と、
不幸な家庭に生まれたことをバネに、
絶対に負けたくないとする逆境に立ち向かう精神を元に、
アメリカに渡ってからも、
1年で英語をマスターし、
その後は、アメリカ人の世界の中で、
バリバリとやって行きます。



実際、それは非常に難しいだろうと自分の実体験から思いますが、
やはりそこは落合氏の小説。
主人公は何でもありです。

しかし、彼の描く主人公像は毎回とてもカッコ良く、
それらの主人公たちを手本に生きようとすると、
自然と、

「世界の言語は英語を筆頭に数カ国後が堪能」
「『日本人』ということを全く引け目に感じさせないバイタリティ」
「世界中どんな世界でもやって行ける強靭な体力と頭脳」

を兼ね備えた人物を目指すことになります。





この小説を読みながら、
ふと思いましたが、
俺はもしかして、
中学二年の頃に、彼の小説にハマってから、
どこか、心の奥底で、
彼の小説に出て来る主人公のようになりたい、
という強い野望を、持ったのかもしれない、
と思いました。

なぜなら、俺が究極的に目指し、
そうであったら、本望である、という人物像とは、
結局、彼の描く小説の主人公たちに近いからです。



******



また、
今回の小説の舞台は金融世界がメインとなりますが、
この小説を最初に読み始めた去年辺りは、
正直言って、この小説に出て来る単語の意味が、
全く分からず、
それもあり、結局読むことを辞めていました。

それは、
デリバティブ、
CDS(クレディット・ディフォルト・スワップ)
レバレッジ、
など。

それらの、金融の知識を、
ここ数ヶ月は別の本を読んで蓄えていましたが、
そのおかげで、
今回この本をお盆休みに地元に帰る途中で読んだ際には、
非常にスラスラと読めました。



*****



ちなみに、主人公の荒木が19歳にしてアメリカに渡り、
そこでいきなりゴールドマンサックスに入り、
その後自分の会社を創立することができたのは、
彼がバイトをしていたバーの店長、
山中という男のおかげなのですが、
彼とのやり取りには、かなり感動し、
目頭を熱くしました。
久々に、小説を読んでいて、
目に涙が溜まりました。



*****



この作品の続編も出ているので、
早速読んでみようと思います。


2012/8/21 20:45






追記:

この小説の内容に対して、
唯一ケチをつけるとすれば、
主人公の荒木がアメリカ人を相手に英語で話すシーンは、
全て英語の台詞を下地に書かれているので、
英語がわかればわかる程、面白い、ということに対して、

日本語での、恋人みゆきとの会話が、
余りにもキザすぎる、ということ。

恐らく、著者は既に70歳近くになり、
その年代のギャップもあるのだろうが、
そこが少し気になった。



しかし、上に書いた様に、
落合氏の小説は、
英語がわかる程、
または、その小説の舞台の歴史を知れば知る程、
その内容は、実際のノンフィクションを元に書かれているので、
非常に面白い。

例えば、出て来る登場人物は、
主人公とその周りにいる人間以外は、
ほぼすべてが実在の人物。

(今回はもちろん、元FRB議長のアラン・グリーンスパンや
元CFTC委員長のブルックスレイ・ボーン、
また、エンロンや、リーマン・ブラザースの重役たちが出て来る。)


そして同時に、
主人公がアメリカ人を相手にやり取りをするその台詞の内容は、
恐らく著者が英語で全てのやり取りを考えた後に、
日本語にそのまま直訳した様な内容なので、
日本語だけで読むと、少し違和感のある内容と映るが、
そのやり取りを、英語に同時に訳して、
頭の中で、その人物たちの会話を映画のように描いて読むと、
非常にリアル感が出て来て、面白い。



俺が最初に彼の小説を読んだ13歳の頃は、
もちろんそんなことはできるはずがなかったが、
今では、それが出来る様になったので、
また別の視点から、彼の作品を楽しむことができた。



また、彼は上のスタイルで会話を書くため、
所々で、英語をそのままカタカナで書いた台詞が出て来る。
そのニュアンスも非常にリアルで、
「実際にそういう言い方するよな」という感じなので、
読んでいて非常に面白い。





落合氏は、自分がアメリカに大学から渡り、
そこで自分の人生を180度変えたので、
完全にアメリカびいきの内容となるが、
そこが、また一つの良さだと思う。


今は、アメリカもサブプライムローンの破綻以降、
完全に勢いを無くし、
アメリカ=No.1の時代は完全に終わってしまったこともあり、

また、インターネットも普及し、
アメリカ以外の外国の情報も沢山入って来たり、
また、アジアなどの新興国がより興味を惹く状態にあったりで、
アメリカを純粋に、
魅力的な世界と描く人々は、随分と減ったと思うが、

それでも落合氏は、
「やっぱりアメリカが一番だ」
的なスタイルでモノを書くので、
読んでいて、非常に楽しい。

それは、俺がやっぱり、
自分が18歳から24歳までを過ごした国に、
思い入れがあるからだと思う。








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February 09, 2012

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お前は落合信彦と村上春樹の本しか読んでないんじゃないか?
とツッコミが入りそうですが、
その通りです。

昔から、
一つのことにハマると、そればかりに固執するタイプなので、
「新しい何か」を試すのが嫌いなタチです。
よって、読書は、「この人のものばかり読む」、
音楽は、「この人のものばかり聴く」、
というように、偏ってしまいます。


そういうわけで、
常に、自分とは違う誰かから、
「こんな作家がめっちゃ良くてさ、今度読んでみなよ」
「この人たちの音楽、最高にいいよ。今度聞いてみてよ」
と力説されない限り、
同じ作家の本を読み続け、
同じアーティストの音楽を聴き続けるという性格です。

******

自分のことはどうでも良いんですが、

落合信彦の人生相談本です。

「ついにアナタも人生相談にまで手を出したか」
と密かに笑いながら手に取ると、
どうやら、いつも通り『ビッグ・トゥモロウ』に連載した内容を集めたものだったようですね。

何となく手に取り、
そのまま1時間ちょっとで読み終わりました。

******

内容は、至って普通です。
読者と称する何十名かの人々から、
彼宛に「悩み」が寄せられ、
それに対して彼が、いつもの口調で、
「オレだったら・・・」と語ります。



まず読んでいて凄いなと思ったのは、
その悩み相談に対して、真剣に答えているかと思ったら、
いつの間にか、自分の過去の話題に話がすり替わっているということ。

「オレがオイルマンだった頃」
「オレが大学のとき」と、
ひたすら、以前にも他の本で10回は書いている内容が、
繰り返し出て来ます。

そして、その悩みに対しての答えは、
「結局なんだったの?」と、
またページを数枚捲り返すことが続く始末。

*****

また、他にも凄いなと思ったのは、
彼は今年の1月で70歳になりましたが、
それでもまだ、「オレ」と自分を称し、
若々しく、熱く、熱苦しく生きているところ。

「暑苦しく」ではなく、
「熱苦しく」と打った理由は、
俺は、彼のその熱さが好きだからです。

だって、70歳になっても、
周りにどう思われようが関係ねえ、という意気込みで、
これだけ堂々と、何回も同じ話をする人もいないと思います。

*****

また、ここは本気で凄いなと思ったところは、
「オレは今、毎日夜の1時間を使って、
大辞林を丸暗記しようとしている」という件です。

そこを読んだとき、思わず吹き出してしまいましたが、
70歳になっても、そこまでするかい、と。
他にも、
「オレは今、中国語も勉強していて、
死ぬまでにフランス語とイタリア語(確か)も喋れるようになりたいと思っている」
というところ。

そういうのを読むと、
「やっぱりこのオッサンはすげえな」と思うと同時に、
こっちも熱くなって来ます。

*****

彼は、余りにも同じことを、
何冊もの本で繰り返し書いているので、
そこに辟易している人もいると思います。
僕もその一人でした。

しかし、彼の持つ熱さは本物だし、
そのパワーは、41歳も年齢が下の自分に、
確実に熱さをくれます。

彼は何度も言いますが、
「孤独を愛せ」と。
「孤独な時間は、貴重だ。本を読んで勉強し、誰よりも教養を付けろ」と。
中学の頃に彼の本に出会った事もありますが、
中学時代辛い時には、よく彼の言葉に励まされたものです。


正直自分は、友達が多く無いと思うし、
常に誰かと会っている訳でもありません。
基本的に一人が好きだし、
(かといって、完全に一人だと直ぐに寂しくなるのですが)
一人で何かをコツコツやっている事が、生まれつき好きな質です。

なので、普段の生活でも、
彼女と家族を除いては、
殆ど人と会いません。
たまに、本当に仲のよい友達数人と会うくらいで。

なので、彼がよく、
「孤独を恥ずかしい、虚しいというヤツもいるが、
そんな事は無い。むしろ貴重な時間だ」と言いますが、
その通りで、一人の時間を「虚しい」と思う事は一切ありません。

むしろ、そうやって彼がこの本の中で、
「孤独とは・・・」と語っているのを読む中で、
「そういえば、俺ってどっちかって言うと孤独な部類だな」
と客観的に思ったわけです。

*****

話題が完全にずれたので、元に戻します。

とにかく、彼の著作を読んで毎回思うのは、
「コイツ、また同じ事を言っている。しつこいな」
と半分笑いながら、同時に、
「でも、やっぱりこのパワーは凄いな。俺ももっと頑張んねえと」と、
やる気が湧いてくるのは事実です。



言わば彼は、
俺が13歳の頃から知っている、「父親」みたいなもんで、
自分の父親を半分ウザく思うように、
彼に対しても、そういう気持ちはありますが、
それほど、かつては彼の作品を愛し、
彼の精神論を自分に入れまくっていた、という証拠です。

*****

長くなりましたが、結論として、
彼の最近の著作は、余りにもクドいので、
やはり大好きとは言えませんが、
が、しかし、
彼の作品に触れる事は、
自分に、やる気をくれます。

また、彼の小説に出て来る日本人の主人公は、
大抵凄まじい奴らが多いのですが、
(大体が英語以外の言語を数カ国後話せて、
かつ、世界中を舞台に、どんな人種にも引けを取らずに活躍している。
そして、設定が20代とかなり若い。)
その人物たちの一部を、
自分の理想像のイメージに組み込むと、
自然と、今騒がれている「グローバル人材」というものを
簡単に超えたところに、設定が置かれるので、
それは自分に良い影響を与えてくれています。

*****

最後に、
この本に出て来る質問の内容は、
女性からのものは良かったのですが、
男性からの質問の内容が、余りにもレベルが低いものが多かった気がします。

基本的に、
「それ、自分で悩んで解決しろよ」的な。

(例えば、
「仕事でアポが取れません」(29歳)
「どうしても熱くなれません」(28歳)
「営業の最後の一押しができません」(31歳)
「私はもう35歳ですが、この年齢で人生をやり直すのは遅いでしょうか」(もちろん35歳)
みたいな。)


あれは、ハッキリ言って、
編集者と落合氏が、
自分たちでこしらえたものなのでしょうか。

それとも、本当にあんな質問しか来なかったんでしょうか。

どっちにしても、
質問の内容が幼稚過ぎて、
結果、落合氏がいつものように、
「まず、キミの文章には全く根性が見えない」的な発言を下し、
その後、
「男ってもんは・・・」
「オレがオイルビジネスをしていた頃は・・・」
と繋げ、
最後は、全然違う方向に話が言って、
彼が気持ちよく語り終わって、
よく分からないまとめで結ばれる、という印象でした。

******

落合氏は好きですが、この本は、
きっと若者向けに分かり易く書いたのかもしれませんが、
ちょっと物足りなく感じました。

2012/2/9 18:32




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January 25, 2012

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落合信彦の本を読むと、
心が、「ホームに戻って来たぜ」と
心地よさを感じてしまうのは、僕だけでしょうか。

思春期時代の影響というものは、
やはり大きいものです。

*****

さて、僕が中学から高校まで
こよなく崇拝していた落合氏の一冊です。
まさに、彼のスタイルで、
バシッと日本を切り捨てていますね。

出版されたのはハードカバーが1998年、
文庫本が2000年。
よって、今から12年〜14年前の情報になりますが、
しかし、現在の日本の政治、
教育、
テレビ、
そういったものを徹底的に批判していて、
読んでいて壮快です。
(批判と言っても、
きちんとしたデータを元に説明が成され、
同時に、ならばどうしたら良いのかという考えも、
彼の視点からきちんと書かれているので、
俗にあるただの批判本とは全く違います。)

去年に購入し、
しかし、タイトルだけ見ると、
「なんか疲れそうだなあ」と手にしなかったわけですが、
昨日から読み出したら面白く、
あっという間に読んでしまいました。

*****

中には、政治家が如何に国民の税金を無駄遣いし、
頭に来る様な、あり得ない事をしているかに対する批判が多いのですが、
その中で、国民の税金の無駄使いの一つの例として挙げられた、
東京国際フォーラムと、西新宿の歩く歩道。


旧都庁舎跡地に建設された東京国際フォーラム。
何と建設費は1650億円だったが、
維持費は年間50億円とのこと。

中の会議室は年間稼働率が二割〜三割ということで、
2003年7月より民間の経営手法を取り入れ、
黒字化と言ってはいるものの、
実際はどうなんでしょうか。
(俺も前職の際に、イベントでここを年に3回ほど使っていたが、
やはり会議室などは常に空きの部屋の方が多かった。)

また、西新宿の歩く歩道。
あれ、歩道が動く向きが、時間によって変わるのですが、
自分が移動する時間に、その向きに合わせて動いていたことは、
殆どありません。

どうやら、あれは都庁の職員向けに作られたから、
都庁の職員が出勤する時間と帰宅する時間に合わせてしか
動かない様に出来ているようですね。

それにかかった費用は14億円。
アホじゃないでしょうか。

*****

この本曰く、
一人の議員がもらっている給与は、
年間1650万円の基本給に合わせて、
ボーナスに相当する期末手当の年間787万円、
他にも月100万円の、文書通信交通滞在費や、
都心の一等地にある宿舎に一ヶ月1万円〜6万円で住める特権、
JRのタダパスなどを入れると、
年間で一億円に相当するとか。



先日の小沢元代表の裁判で、
陸山会に提供した土地代金4億円の原資についての追及内容が、
「当時、手元にあった現金約5億6千万円の一部だ」とのことでしたが、
その内容の真意どうのこうのよりも、
お前、そんだけ金をもらっていながら、
よくも悪事を働くなと、
頭に来てしょうがない次第です。

*****

落合信彦は、
「俺は日本を愛しているからこそ、
こうして本気で怒るんだ。
若者よ、もっと怒れ!!」といつも言っていますが、
大半の若者は(自分も含めて)、
こうした「事実」すら、知らない人間の方が多いんじゃないでしょうか。

それを知る努力は、
その個人次第だから、
俺も今までの行動は怠慢になるのでしょう。
反省です。

とにかく、もっと世の中のことに、
アンテナを張るべきですな。

そして、この世の中は、
アンテナを張り、物ごとを知れば知るほど、
より面白くなってくるもので。

2012/1/25 21:02


おまけ:
全然関係ないけれど、
俺が留学をした頃、
日本からアメリカへ持って行った本の9割は、
落合信彦の本だった。
(しかも殆どハードカバー。超重かった。笑)

それを見て、先輩のトシさんが、
「シュンちゃん、めっちゃ落合好きやんなあ」と半ばからかいながら言っていた。

ある日、俺が新しく買った落合の本の題名は、

「変わろうとしない奴はもういらない」

トシさん「お前にそんなこと言われる筋合い無いって!笑」


*****

落合の書いた本が、著作100冊を超えたと、
別の本の帯に書いてあるのを見て。

トシさん「100冊も!!書きすぎや!!笑」


よくトシさんのその台詞を思い出します。笑





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January 09, 2012

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この本は、2000年の5月に刊行された。
俺が実際に読んでいたのは、
2001年の5月頃、
高校3年生の一学期目だった。

地元の図書館で借りて、何度も何度も読み返していた。


当時の俺に取っては、
落合信彦は尊敬する人であり、
憧れの人であった。

彼の本は、二十歳を超えた頃からは読まなくなって来たが、
それでも、今こうして、
彼の著作を読むと、
当時、彼の本を読んでいた中学から高校にかけての自分の思いが、
記憶の中に蘇ってくるのを感じられる。

*****

この本では、彼が経験した日本での義務教育
(小学時代から中学まで)と、
その後、夜間高校で自分で勉強した後、
アメリカの大学に行って、四年間勉強した中での、
数々の思い出が書かれている。

また、始まりの第一章では、
今の日本の文部省が作り上げた『教育』が、
いかに間違ったものであるかを、
説いている。

当時、この本を読んでいた高校三年の頃の自分に取っては、
彼が第一章で説く、日本の教育に関しての意見は、
それがどう間違っているのかの実感も湧かない為、
共感できず、余り本腰を入れて読めなかった。

しかし、彼の経験談が書かれている、
小学から中学、
特にアメリカの大学での経験は、
何度も何度も読み返した。
だから、今でもそれらのページは、
鮮明に記憶に残っている。

*****

俺は、アメリカの大学に行った際に、
周りからは、「真面目すぎないか」と言われるくらい、
勉強ばかりしている時期が、
一年目から三年目まであったけれど、
その基盤というか、
「アメリカでの勉強はこの様にするもの」
のアイディアみたいなものは、
完全に彼から来ていた。


その考えも、次第に、
そればかりが絶対では無いことに気付いて行くのだが、
最初の内は、それが絶対と信じ込み、
ひたすら、自分の理想に近づける様にやっていた。


今思い返すと、
やや極端過ぎた所もあると思うが、
逆に言うと、
当時、その様な『極端さ』を、
若い純粋な内に、自分の中に入れ込む事が出来た事も、
一つの財産であると思う。

今、自分という人間を見直した時に、
自分の中で長所と思える部分は、
「真面目さ」「集中力」「理想に近づく為にとことん追求する力」
そう言ったものだと思うが、
それらが付いたのも、彼の影響も大分大きいと思う。

*****

この本の中で、非常に印象に残って、
この本を読み終わった高校三年生以降も、
何度も思い返す箇所があった。

それは、
「何事にも時がある」
ということ。

中には、
落合信彦が、大学一年生の頃、
夜中の図書館で同じ様に勉強をする、
30歳の大学生との出会いが書かれている。

彼は、元々高校を出た後はアーミーに入り、
その後、働き出すわけだが、
大学に入る1年前に、仕事の成績を褒められて、
セールスサイドに昇進させてもらう。

しかしそこで、
全国からセールスマンが集まるコンベンションにて、
周りの人が話している話に、
全く付いて行けないことに、ショックを受ける。

その会話の内容は、
世界の歴史であったり、
経済の話であったり、
というものだった。

その後彼は、上司に、
「大学に入るため辞める」と伝え、
落合のいる、オルブライト大学に、
入学をした、という経緯。



そんな彼が、落合に向かって言う。

「今では、勉強をしていないと、勿体無いと思うよ。
当時、直ぐに大学に行かずに、
一度社会を経験して、そして今、
こうして大学に来れて、良かったんだ。
もしもそうでは無かったならば、
この有り難さに気づく事もなかったからね」


この話は、
非常に心に残っている。

*****

また、この本の言葉の中で、
何度も読み返して、自分にハッパをかけていた件がある。

「日本で通用しない人間が本物の実力社会のアメリカで通用するはずがないのだ。
逆に体力とスタミナ、対人力、そして英語はもちろんのことがっちりとした基礎知識を持ってる者にとってはアメリカの大学ほど理想的な舞台はないと断言できる。」

この箇所を何度も読み返して、
水泳の練習と、英語の勉強に打ち込んでいたあの頃。

*****

時に、昔読んでいた本を再度読み返す事は、
自分の基礎に帰ることであり、
自分という人間の『基本』を見直す事に繋がる。

今でもこの本は、
自分に、『何くそ根性』を蘇らせてくれる。

2012/1/9 18:41



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July 28, 2011

korekarano


落合が1998年9月に出版した同名の書籍に加筆修正して、2000年5月に出版した文庫本。

今から十年以上前に出された本だが、当時の日本社会の状況と、これから日本はどうなって行くかを読み解いている。

同時に、その中でどう生き残って行くかを、彼なりの見解で書いている。



この本では、独立起業する事が前提で書かれている。

しかし、その本質は、
「今の世の中で何が求められているかを、自らの肌で見極めろ」
という事と、
「人よりも努力しろ」ということ。


その際の努力の仕方も、
ただ真面目にやっているだけではダメである。
遊び、刺激を受け、
自らのアンテナを最大限まで高くしろ、ということ。


、、、、、


落合の凄いところは、
情報を集める力と、
知識の量がハンパ無いということ。
しかしそんな彼も、
中学校まではまったく勉強ができなかった。
全ては、「自分がどうなりたいか」、
または、「自分が絶対にどうなりたくないか」を考え、それを徹底的に行ったからこそ。


この本に書いてあることは、
決して難しくない。

「今の世の中、
物事がどうであるかを、
多角的に見極め、
それに対して、
自分がどうしたいかを明確にし、
後は他人よりとにかく働きまくれ」ということ。


、、、、、、


この世の中にあるビジネス書は、全て要するに「How To」本だが、
落合の書く本は、誰にも媚を売っていないので好き。

後は自分が、実際にどう使うか。


2011/7/28. 0:38



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July 23, 2011

_SL500_


「若者は自分の中にいくつもの強烈なコンプレックスが存在することを嘆くよりは感謝すべきである。」・・・・・この本には、こんな一節がある。


コンプレックスは、自分を動かすパワーであり、こんな状態でいられねえ、という強い思いを作る。


思えば、俺は、
中学生くらいから、
コンプレックスのかたまりだった。



コンプレックスが無いと、
言葉を変えれば、
今の状態に満足してしまうと、
自分の成長はあり得ないし、
いつのまにか、つまらないヤツとなる。


今の状況に、感謝をすることを覚えることと、コンプレックスを感じなくなることは、違う。

今の状況に感謝をすることは、
自分以外の他者に、感謝をすることを覚えることであり、

現状に満足してしまうのは、
今の自分を、もっと伸ばそうとする、強き思いを、いつのまにか、無くしてしまうこと。


常に、自分の状態に、感謝はすれども、
自らを客観的に評価し、
成長を辞めないこと。


俺はよくストイックと言われるが、
または、成長欲が強いと言われるが、
思うに、彼(落合信彦)の本を、自分の自我が形成される、中学校二年生から、高校三年生まで読み続けたからかもしれない。


彼は良く自分の本の中で、
「自らに満足しきったブタになりさがる位なら、死んだほうがマシだ」みたいなことを言っているが、
(で、俺はそんな彼の言葉を生真面目に鵜呑みにして、ストイックに生きていたところを、そんな自分に笑いを入れる、トシさんや彼女などの存在のおかげで、そういう、『周りが見えていない』自分自身を、逆に笑えるようになったんだけど笑、)

それ位、彼の生き方、考え方に、影響されてしまったんだと思う。

、、、、、

最近、佐々木常夫氏の本を読んでいるが、
彼の本は、非常に落ち着いていて良いんだけど、
何だか、自分の人生、
社会人になってから引退までの四十年間を、
全てサラリーマンで終わる人の人生というか、
「一つの会社に勤めて、
焦らず、一つ一つやって行こう」的な考えが、根本にあるような気がして、

学ぶことは多いんだが、
どうも、
その本を読んで落ち着いている自分に、何かしらの違和感を感じる。

、、、、、

そんな中、久々に落合の本を読んで、
彼は彼で、エクストリームなんだけど、
元々自分が馴染んでいたホームというか、
彼の本を読むと、「おいおい、それは言いすぎだろう」とか心の中でツッコミながらも、
なんか、心地よいんだよね。

昔を思い出すようで。

、、、、、、

昔、留学したての頃、
同期のやつに、落合の本を貸した。

すると、最後まで読み切らずに、こう言われて返された。

「なんか、疲れる。」と。笑

その時俺は、この世の中の人間、全てが、
自分の様に、落合信彦の熱い節に響くわけじゃ無い、ということを知ったわけだけど、
(どんだけ視野が狭いんだ、って感じだが、その当時の俺は、
自分と同じ様に人が考えないことに、イライラしていた。
それも、アメリカに行って、全員が違う考えをすることを思い知らされて、その視野の狭さも無くなったわけだけど、)

それ位、彼の考えに、馴染まなかったり、反発を覚える人も、
多いんだと思う。

、、、、、、

何が言いたいのか分からなくなったが、話をこの本に戻すと、

この本では、今の日本社会をまずは分析し、
その後に、この社会で生き残って行くには、どうしたら良いかを、
三つの道で示す。

直ぐに起業する方法(ガレージ・べンチャー志向)と、
いくつかの会社の中で、プロフェッショナルになり、引き抜かれ続ける、または、折りを見て独立する方法(フリーエージェント志向)と、
最後は、一つの会社の中で、
プロフェッショナルとして、生き残って行く方法(社内プロ志向)。


どれになろうが、
まずは、自分の「仕事」を極めなきゃいけない。

どこにいても、どんな会社や組織であろうが、結果を出せる人間にならなきゃいけない。

でないと、一生、誰かのコマで、終わってしまう。

それが嫌なら、自らに力を付けるしか無い。
それには、自分の意識の高さと、努力しかない、と。

、、、、、

また、この本の中では、
歴代の人物が引き合いに出されて、非常に面白かった。

ヴェートーヴェンや、ナポレオンの例、
織田信長、豊臣秀吉の例、
など。


目先のHow To本に走るよりは、
歴史上の人物の動きや状況に合わせて自分の状況を例えて、
別の視点から、今の自分を捉えた方が良い。


、、、、、、


この本のレビューのはずが、
また俺の意見になってしまった。

2011/7/23. 0:22







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July 15, 2011

_SL500_

俺が中学3年の頃に読んだ本。
恐らく、落合のエッセイの中では
初めて読んだ単行本だったと思う。

当時の俺は、前のブログにも書いたけど、
水泳のSコーチという人に、
彼の著作を紹介してもらって、
一時期は、彼の本ばかり読んでいた。

で、彼のエッセイも、
無条件に読んでいた。

当時は、よく意味が分からない事も多かったけど、
とりあえず読んで、自分の意見として取り入れよう、
としていた。

***

一度、この本を今読んでいるんです、
とSコーチに言った時、
この本を彼がパラパラとめくって、
「コンプレックス」の箇所を開いて、
「ここの部分を読んで、お前、どう思った?」と聞かれた。

正直、俺は、その頃、
「コンプレックス」の言葉の意味もよく分かってなかったんじゃないかと思うし、
白井コーチの問いに対しても、
きちんと答えられなかった。

その時は確か、
「いいか、こういう落合の言う事も一理あるけど、
それを鵜呑みにしてちゃいけねーぞ。
自分で考えて、お前がどう感じるかを、
自分で考えろ」と言われた気がする。

*****

落合も同じで、
彼も口が悪いけど、
結局は、
「自分で考えて、自分で行動しろ」と言っている。


彼の本を最近久しぶりに読んで、
感じた事は、
最近のビジネス書は、本当に表面的なことを書いた本が多いというか、
「○○するための本」
「人に好かれるための本」
「落ち込んだ時に読む本」
的な、How To本が本当に多いというか、
逆に、ビジネス書の新刊コーナーに、
そういう本しかないというのは、
今の俺と同年代の奴らから、
30代、40代まで、
自分の頭で考える奴らが、減っているんじゃないか、
という事だと思う。

または、直ぐに答えを求めてしまうか、
マンガを読む様な感じで、
軽いタッチだったり、
大きな文字じゃないと、
「本」自体が、読めないんじゃないか、という。


****


この前読んだ、佐々木常夫の
「そうか、君は課長になったのか」にあったけど、
今、日本では、
うつ病が、450万人近くいると言う。

つまり、そんだけの日本人が、病んでいる、ということだけど、
そういう人たちに対して、
「いいよ、いいよ、がんばらなくて」
系の、癒し系の本が、
本当に多いんだと思う。



日本人は、バブルがはじけて、
その後、一気に自信を無くして、
それから、どうしてこんなにも、世の中が
疲れモードに入ってるのか?


落合の本を読むと、
そういう、
「病む」、「落ち込む」ということ自体を通り越して、
「お前ら、熱く生きなきゃダメだ!!」的なメッセージが多くて、
「ああ、弱ってるヒマなんかねーな」、
そう思えて来た。



世の中の物ごとっていうのは、
一度一定までレベルを下げてしまうと、
そこから這い上がるのがしんどくなるし、
そのレベルが、「当たり前」となってしまう。


今の日本というのは、
誰もが、「疲れてて当たり前」
「落ち込んでて当たり前」
「癒しを求めてて当たり前」
的な感じで、
何か、踏ん張る力、というか、
そもそも、落ち込んでるヒマなんか、ねーぜ、
的な、
そういう、漲るパワーが、
抜けてんじゃないか、と思う。



世の中が、そんな状態だから、
売れる本も、結局、そういうレベルを落とした本ばかりだし、
一度ドラッガーが流行れば、
どこへ行ってもドラッガーしか置いてないし、
そんな、結局は、
「誰もが弱ってる。それが当たり前。それは悪くない」
「自分の頭で考えなくても、答えはそこにあるさ」
的な風潮が、飛び交ってるんだと思う。


で、一番恐いのは、
そういう状態に、皆が踊らされているのに、
それに、気がつかない、ということ。

日本にずっといると。

*****


落合は、そういう日本人の島国メンタリティーに、
喝を入れているんだと思う。


彼は、何度も言うけど口が悪いし、
ぶっちゃけ、何冊もの本で、
全く同じ事を何度も書いているから、
批判ばかりが生まれるんだろうけど、
少なくとも、俺には大きく影響を与えた人物だし、
彼のおかげで、少なくとも、
物ごとを批判的に観る目、とか、
世の中の政治や歴史に興味を持つ点、とか、
後は、留学をしようと志した事、とか、
大きく彼に貢献する部分はあると思う。

******

彼のこのエッセイ集は、
俺に大きく影響を与えた一冊であり、
それを読んだ頃の自分(当時13歳)から、
約14年経った自分が、再度これを読んで、
呼び起こす感情は、
特筆すべきものがあった。



*****

本とは、当時それを読んでいた頃の自分の考えや、
当時見ていた景色、
当時の生活の様子、
その頃の常識、悩みごと、
将来への思い、

そういったものを、蘇らせてくれる。




2011/7/15 1:53am



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July 10, 2011

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2001年、俺が高校三年生の頃に出版された本。

俺は、中学校二年生の時に、当時尊敬していた水泳のコーチから、落合信彦のことを教えてもらった。

「男なら、こういう生き方がカッコ良いよな」と、
彼の、「男たちの伝説」と、
「2039年の真実」を本屋で買ってくれて、そのまま俺にプレゼントしてくれた。それが、中二の七月。
今から丁度14 年前。

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それから、彼の本を読みだし、
殆ど彼の本は全てを読み漁った。エッセイも、小説も。

俺にとって、まだ自我が確立されてなかったから、
落合信彦の言うことをほぼそのまま信じ込んでいた。そんな中学三年生。

そのまま、アメリカの大学に行くことを決心し、英語の勉強に明け暮れ、ひたすら英語の勉強と、水泳と、後は読書しかしなかった。
そんな高校生時代。


まあ、まわりの高校生とは大分ずれていたんだろうけど、
そんな俺が、丁度アメリカに行く前に、何度も読み返していたのが、この本。

先日、ふと、
「何か落合信彦の本が読みたいな」と思い出して、Amazonでそのまま買った。

プライム便で次の日に来て、そのまま読みだし、一気に読み終えてしまった。


久しぶりに読んで、すごく面白かった。


俺は、21歳くらい、
留学三年目のサンノゼ時代くらいから、彼の本を読むのを辞めた。彼の言っていることが信じられなくなって来た、というか、「コイツ、毎回同じことを言っているな」と、ウンザリして来た。

それで、俺の特徴で、
それまで凄く好きで、何よりもそれしか好んでいなかったのに、一度熱が冷めると、逆にもう全く触れなくなるという、そんな特質な訳だけれども、
彼の本も、そうやって、
留学する前に日本から持っていった十冊近い彼の本も、
アメリカのブックオフで、殆ど売り払ってしまった。



、、、、、


それから数年。

最近、日本のビジネス書コーナーで俗に売られている、
一冊1500円はするけれど、
中身が殆んどない様な本を読みまくって、

「何か、虚しい」

というのが、本音だった今日この頃。

他人の評価を気にし、
俺のカラーはなんなのか、
俺の信念はなんなのか、
俺の熱さはどこへ行ったのか、
自分に自信を無くし始めたこの頃。


彼の本を久々に読んで、
十年前の熱い気持ちが蘇ってきた。



大事なのは、彼も言っているが、

「自分の頭で考えろ」
ということ。

生き方に、答えなんか無い。
正解も、不正解も無い。
他人の評価なんかに一喜一憂している暇は無い。
自分が、昨日の自分より成長しているのか、
そこだけにフォーカスして、
自らが胸を心から張れる様に、
気高く生きているのか。

そこだけだ、ということ。


、、、、、


自信を無くした時、
人生に迷った時は、
基本に戻れば良い。

そして、
自分の過去を否定しない事。


自らの過去を、
認め、
それを、しっかりと振り返った時、
自分の「基盤」という土台は、更に固くなる。



、、、、、


自分にカツを入れたいヤツにお勧めの本。


2011/7/10. 12:30



追記:

この本の中で、
彼の教授が大学時代に、
クラスの中でクラスメートに言った言葉。

"I understand you are naturally handicapped by your stupidity, but don't abuse that privilege."
(お前たちが馬鹿であるという、自然のハンディを負っているのは分かっている。
ただし、その特権を乱用するな)

この言葉が俺は好きで、
良く覚えていた。
その教授の皮肉さの混じったユーモアが感じられる。

自分が無知であるということを自覚して、
その分、他人より努力しろということ。






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