Art Review

August 11, 2013

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妻と一緒に行ってきました。
新国立美術館。
通常の入場料は1500円、
前売り券は1300円ですが、
会社の近くのチケットショップで、
9月9日までに入ることが条件のチケットを、
1000円でゲット。
12時過ぎから、1時間ちょっとかけて観てきました。


*****

俺は、正直、ポップアートには全く興味がありませんでした。
多分、妻が行きたいと言わなかったら、
絶対行っていないと思います。
でも、彼女がすごく楽しみにしていたというのを聞いて、
先日チケットを買ってきました。

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中に入ってみて、アンディ・ウォーホルの作品などを見ても、
「ああ、これがあの有名なウォーホルか。でも、だからなに?」
という感じで、全然感動しませんでした。
(大学のアートヒストリーのクラスで、
ウォーホルは確か1日以上取り上げて先生が解説していた記憶がある。
ウォーホルが映画の中で撃たれて死ぬ、というストーリーの映画などを見せられて、
「ずいぶんとナルシストなアーティストだなあ」という印象が強くて、
全然好きじゃなかった。)

俺は元々、ルネサンス時代の絵画など、
「技術」の凄さを賞賛してしまうタイプなので、
こういう、感性だけで走っている現代アートは、
どうもAppreciateできないところがあった。


でも今日は、妻に、
「これらのどこがいいの?」と聞いて、解説してもらった。

Pop artは、Popular Art。
つまり、大衆向けの、意味は特にないが、
パッとみて、「ああ、これ良い!」と思われる雰囲気を持つ作品。

「Pop artっていうのは、
これをTシャツにしたら、人が買うかどうかなんだよ」
との彼女の言葉に、なるほどおと思った。

確かに、ウォーホルやロイ・リキテンスタインの作品をTシャツや
ポスターやマグカップにすると、
つい、欲しくなってしまう。

その、色使い。その、感覚。その、感性。
それらを、心が感じるままに、
難しいことを考えずに、
ただ、「好きか嫌いか」で感じるのが、
ポップアート。


ロイ・リキテンスタイン/Roy LICHTENSTEIN
《鏡の中の少女》/Girl in Mirror
1964年 106.7×106.7cm
エナメル/鋼板
Roy+Lichtenstein+-+Girl+in+Mirror+(1964)+




*****

ということで、
クレス・オルデンバーグの《ジャイアント・ソフト・ドラム・セット》など、
意味が分からない作品だらけでしたが、
中々楽しめました。

シュールです
claes oldenburg giant soft drum set 1967



彼女は、このアーティストの作品に、
特に感激したみたいです。
「ティーバッグ=ミッキーマウス」
みたいな意味不明の作品もありましたが、
ああいう感性が大好きみたいです。
「こんなに心を動かされたのは久しぶり」
と言っていました。
(この発言は特に、
懐中電灯から黄色い光が漏れて、
山から河に溢れ出している作品について言っていました。)

これ
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クレス・オルデンバーグ/Claes OLDENBURG
「ティーバッグ=ミッキーマウス」
140



*****

僕は、妻とは結構色んなところで感性が合いますが、
同時に、俺は真面目一直線なのに対して、
彼女はいかに手を抜いて楽をするか、効率よく生きるかが得意。

俺は、真面目な頭の固い奴らの本ばかり読んで生きてきて、
お笑いなんかは「時間の無駄」と思って一切TVを見ずに生きてきましたが、
彼女は、お笑いや下らない番組、つまり、笑いこそ大事なものであり、
それらを観るのが大好き。

そんな、似ているところは似ているけれど、
違うところは全然違う2人が、
やはり、今日も、
ポップアートを全然理解できない人間と、
それに、今までにないくらい衝撃を受ける人間。

「こうも、人間によって、
感じ方が違うんだな。
しかも、かなり似ているはずの夫婦なのに、
こうも、感性の違うところは全然違うんだな」
ということに、何か深いものを感じました。

以上。

2013/8/11 23:22





追記:
ちなみに、妻いわく、
クレス・オルデンバーグ(Claes OLDENBURG)の作品には、
ダリやゴッホなど含め、
今までみたどんなアーティストの作品よりも心を動かされたそうです。
「この人の存在を今まで知らなかったことが恥」
とまで言っていました。

そこまで言わしめるクレス・オルデンバーグ。
僕には全くその良さが分かりません。


(彼女が他に好きだった彼の作品は、
「ベイクドポテト」
「クマ」
「クマ=消火栓」など。

ベイクドポテトなんて、ただのベイクドポテトをいたずら書きした様な作品と、
実際に立体で作ったただの作品です。

これ
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クマは、ただのクマの落書き。


このクマじゃないけど、
こんな感じのクマ
oldenburg_image_retouched_1140



「クマ=消火栓」に至っては、
意味が分かりません。

でも、彼女にとっては、
心を何よりも揺さぶられたそうです。


本気で、「もう一回観たい」と横で言っています。


そして何より、
「彼の作品を、自分と同じ様に『これは良い』と評価している人間が
他にもいて、こうして、彼の作品が世の中で評価されて保存されている、
そのことが何よりも嬉しい」そうです。

もしかしたら、誰もが彼の作品を良いと思うのかもしれませんが、
凡人である僕には良く分かりません。

完全にクレス・オルデンバーグ氏はヘンタイゾーンだと思いますが、
しかし、妻は彼の作品に今日出会えて、
本当に人生生きてて良かったということです。
よかったよかった。









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July 03, 2013

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先日、2013/06/29(Sat)は、NYCブロードウェイのFoxwoods Theatreにて、表題のミュージカルを見に行ってきました。

今回は元々NYに出張に行くことが決まって、週末はNYで過ごせると分かっていたので、何か見に行けたらいいなと思っていました。

ちょうど人気なのは”Wicked”だと思うけど、これは人気なのかチケットはかなり高額でした(安くても150ドル前後)。
ちなみに、スパイダーマンの衣装は日本人のデザイナーの方(もう亡くなってしまわれた)が作ったのだと、2011年の冬、ちょうど俺が転職活動をしているときにNHKの番組で見て、それに励まされたのを覚えていたので、ちょっと見てみたいなと思っていました。

チケットを調べると、安いのは90ドル代でありました。
でも、せっかくならいいところで見たいなと色々と調べていると、
ディスカウントコードをうまく見つけて、それを入れて、実際には168ドルの席(2階のFlying Circleと名のつくところ。実際にスパイダーマンがそこに飛んできて着地したり、そこから飛んだりする場面が何回かある。スパイダーマンの役者は、一階の席(オーケストラ席)の席と席の間に着地したり、2階の俺が座ったところの前のところに着地したりするんだけれど、それらの席は値段が上がる)を、50ドル引きの118ドルで手に入れました。


こんな感じで目の前にスパイダーマンが飛んできて着地するのはかなり感動します
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実際にショーを見に行く日の朝に早く起きて(時差ぼけで早く起きてしまって)、そのまま2時間くらい色々調べて、その席を取って、
11:45ホテル発のシャトルバスでNYCへ入り、12:15頃にBroadwayと41st streetに着き、その近くのBAHA FRESHで5年ぶりのブリトーを食べて感激した後、13時半に劇場に入り、14時から17時前まで約2時間半のショーを楽しみました。
(途中で一回15分ほどの休憩が入る。)

*********

まず、見ていて思ったのは、
やっぱり生の劇というのは、映画の数百倍いいな、ということ。

俺の友達のさやかさんという方が今はアメリカ・カリフォルニア州のロングビーチで演劇をずっとやっておられますが、彼女のショーも何度も大学中に見せてもらったけど、やっぱりすごく感動した。

生の劇というのは、目の前で俳優さんたちが演じているわけで、その人たちの息吹、情熱、気持ち、全てがリアルにダイレクトに伝わってくる。

だから、たとえそれは演劇で、シナリオがあるものでも、
その劇の主人公たちにその俳優たちはなりきっているわけだから、
やはり心に響くものがあるし、感動して涙が出たりする。

今回のスパイダーマンも、そんなわけで、主人公のPeter Parkerが、自分の存在を最初は否定しているところから、自分が得た超人的能力を一度認め、有頂天になりつつも、色々な困難がおき、一度はその力を否定しようとするも、最後は自分のことを信じて、悪に立ち向かって行く、という姿をうまく描いていて、
とても感動しました。涙が出るかと思った。

*****

そして次に感じたことは、
やはり、舞台芸術がすごかったこと。

俺は中学のころなんかは、妹尾河童のように、舞台芸術をつくる人になりたいなと思っていたこともあった。
それくらい、からくりとか、工作、ものづくり、ものの仕組みが好き。

2005年の夏に、アメリカ一周野宿の旅をしていたときに、
たまたま出会ったDavid Wolfeに見せてもらった”Fiddler on the Roof”「屋根の上のバイオリンひき」の舞台芸術、舞台装置にも感動したけど、
今回もかなり感動した。

最初は、Peterの通う高校の舞台が、一枚の板から、机の絵が飛び出してきて、
4つの実際の机を運んできた生徒役の俳優たちが、
後ろのその穴から出てきて、いつの間にか机に座る生徒を演じていたり、

Peterが学校から家に帰るまでに、
何枚かのパネルをうまくパタンパタンと折りたたんで、
実際に町を歩いている様子を表現したり、

ショーの最後、
Spider-manとゴブリンが戦うシーンでは、
NYCを上から見下ろしているように、スカイスクレイパーが下からそびえ立っている様子を、
うまく遠近法を使って表現して、
その上を、まるで二人が飛んでいるように見せるなど、
(実際には、ただの空間でしかない場所を、うまく表現を使うことで、NYCの高い空を表現しているところがすばらしいと思った)

そんな風に、見ているほうとしては、
「あ、なるほど」と思うほど、うまく、シンプルな表現方法で、
(つまり、ただの2Dの紙を使い、3D空間を表現している)
それらのアイディアを、誰が、どのように思いつくのかな、と。

で、それを実際に最初は小さなミニチュアで試してみて、
その後に、実際の特大サイズのパネルなどを作って行くのかな、と。

そういう、無からそれらを作り出して、実際にそれをカタチにして、
それをお客さんが高いお金を払ってまで来て、見て、
そしてお客さんが感動するものに作り上げるという、
その一連の工程に、すごく感動してしまう。

ああいう世界を見ると、本当にすごいなあと思うし、
やっぱり、自分の本質の興味って、
そういう、アートの世界にあるんだろうなと、
いつも、ああいう世界を垣間見ると思う。

(今から、まさかそういう世界に行くとは思えないけれど、
もしも、俺が実際にそういう世界に入って、何かをしていたら、
きっと、全然違う人生を歩んでいるんだろうな、と思う。)

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*****

ちなみに、一番最後のそのシーンでは、
ゴブリンが2階の空間をぐるぐると丸く回るところを、
彼についた2本のワイヤーの間を、うまくスパイダーマン役の人が、
その間をすり抜けて飛んでいったりして、
その後、それで更に二人が絡み合ったまま空中で飛んだりしているんだけど、

その空中での動きもかなり複雑だし、
それらのワイヤーは、毎回絡まるようになるわけで、
それらを、よくもあの短時間で、うまく操って、最後は綺麗にまとめるよなあと、
あの、ワイヤーの動きとかを計算して考えて、
これもやはり同じように、ああいう一つの作品に完成させてしまうその人たちの力を、
本当にすごいと思う。

あれは、どうやって計算しているんだろうね。
コンピューターでやっているのか、
それとも、そういうワイヤーの動きとかを計算するプロがいて、
そういう人たちが、アクションシーンを作っているのかな。


こんな感じでゴブリンの上にスパイダーマンが乗って飛んだりする
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そして、そのアクションを実際に演じるアクターたちも、本当にすごいと思う。


結局、Peter役はかっこいい男の子一人だったけど、
それ以外に、彼の高校の悪役たちを演じていた8人くらいの男の子たちが、
全員スパイダーマンのスーツに身を包み、
実際の劇の間には、「あれ?スパイダーマン役が5人くらいいるのかな?」と思っていたけど、
最後のカーテンコールのシーンでは、合計9人のスパイダーマンが出てきて、
「おお、こんなに大勢で演じていたのか」と、これも感心した。

みんな、うまく飛び回り、
空中でも綺麗に演じていて、
あれは相当の筋力がいることと思います。

それから、みんな、腰に見えないような細いワイヤーをつけて、
空中で回ったり、飛んだりするんだけど、
そのワイヤーも、さっきまでは何もつけずにベッドに寝ていたのに、
クモの妖精みたいな役の女性がPeterの上におりてきて、
そのまま、どうにかして彼にワイヤーをつけ、
二人が上まで上がっていき、
その後、二人は360°くるくるとゆっくり回り、
その後、またPeterはベッドに降りていくと、
いつの間にかワイヤーは消えているという、
そういう、すばらしい演出も、見事だなと思いました。


人によっては、俳優さんたちの演技とか、
または、アクションとか、
そういうところに目が行く人も多いと思うけど、
俺はやっぱり、そういう「仕組み」に目がいってしまう。
そして、それらのからくりをうまく作り上げて、
一つの作品まで完成させている人たちの努力を、
本当にすごいと思ってしまう。

******

仕組みのことばかり書いていますが、
とにかく、最後まで飽きずに見れる、すばらしいショーでした。

途中で出てきたそのクモの神様みたいな女性のシーンも、
とても神秘的で、
ああいう、西洋の方にしかない、神秘的な神々しい雰囲気というのは、
やはり、すごいと思ったし、
あれらの雰囲気を作り出すことができること、
そして、それらの雰囲気を、観客である自分が、
もろに体感できることは、
すばらしいことだなと思いました。
(ああいう世界は、自分の生まれた日本にはないはずなのに、どうしてああいう世界を見ると、何か懐かしい感じがするのか。どうして、ああいう神秘的な世界は、なぜか心に触れるのか、それを見ていて、不思議に思った。)


これがクモの神様。とても神秘的だった
SPIDERMAN1-blog480



**********

それと最後に。

悪役のグリーンゴブリンの俳優さんが、
一度休憩が終わって、2幕目のシーンで出てきて、
舞台の上で、「やれやれ・・・」と話し出したときに、
一番前の、その俳優さんの目の前に座っていた男性が席を立ち、
後ろに歩いて行こうとすると、
彼に向かって、
“Where are you going?”と話しかけ、
それに対して、そのどこかのお父さんが、「いや、ただのトイレで・・」みたいなジェスチャーをしたら、
“Huh? Where are you going?”ともう一回話しかけて、
そのやり取りがすごく面白かった。

そのアドリブに、すかざす会場からは笑いと拍手が沸き起こる。

ああいう、俳優さんも、ただ演じているだけではないし、
観客の反応や動きを見て、自分のせりふをちょっと変えたり、
間を変えたりと、
そういうのが、やっぱり生の劇の醍醐味棚と思ったし、
それをうまくできるあの俳優さんも、やっぱり余裕があってうまいんだろうなと、
そう思った。


この右側の緑色のがゴブリンさん
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*****

以上です。
書きすぎて手が痛いです、

ぜひ、NYCに行く機会がある人は見てください。
かなり感動します。

ちなみに、席は、一階席ならオーケストラ席の前のほうか、
または、2階のフライングシートのあたりをお勧めします。
1階の一番後ろは、確かに安いけど、
上空でのバトルシーンが全然見えないので、
バトルシーンを良く見るには、
俺が座った2階席の前のほうがいいのかもね。

(ちなみに、会場案内をしているバイトのあんちゃんたちに聞いたら、
スパイダーマンのショーは、
通常、夜20時の方は込むけれど、
俺が見た14時のほうは比較的すいているので、
しかも、2階のBalcony Box席なんかは、49ドルくらいでチケットを売っているので、
事前に予約できなくても、
当日そのまま行って、受付で聞けば、
大体の席は売ってくれるんだな、と。
しかも、ネットで予約すると、色々なフィーがかかるけど、
直接いけば、それらもかからないから、
そのほうがいいんじゃないかな、と思った。

もう一個のWickedも気になっていたので、
帰り道に劇場に行って、20時のショーの席はあるか聞いたら、
前から4番目の席で、159ドルでありますよ、と教えてくれた。
まあ、俺はそんな余裕は今回はないので見ませんでしたが。)

2013/07/02 20:43





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April 08, 2013

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日本橋タカシマヤでやっている、「鳥山明 The World of DRAGON BALL」
にいって来た。最高だった!
ちょうど俺が今働いているところが近くなので、
歩いて十五分くらいで着いて、仕事帰りに一時間半ほど、じっくり見られました。

鳥山明の原画は、
今までにも多分二回くらい見ています。
でも、その二回とも、
俺が小学生の頃。

「鳥山明の世界」と銘打たれた展覧会に、
母親と姉貴と、三人で当時は見に行きました、
もう、二十年近く前のことです。

*****

それから時は経ち。

当時、11歳前後だった少年は、今では30歳手前の、オジサンになりした。
でも、心は子供のままです。

二週間ほど前、たまたまこの催し物のことを、
電車の中のつり革広告で知り、
「いま、鳥山明の原画展がやってるんだって!」と妻に報告しました。
妻は、「ぜひいって来なよ」と。

で、そのまま月日が流れ、気づいたら、来週の月曜日が最終日に。

ということで、今日は仕事が6時ごろに終わったので、そのままテクテク歩いていって来ました。


*****


本当によかった!

いままでは、「鳥山明の世界」と銘打って、
アラレちゃん(Dr.スランプ)や、クロノトリガー、ドラクエなどの原画など、
彼の作品の多義に渡っての展示でしたが、
今回は、ドラゴンボールだけにしぼって、
今まで見たことのなかった、白黒での原稿や、子供の頃の悟空から、
第一話目のフルカラーの設置から始まり、
天下一武道会、
ピッコロとの闘い、
ラディッツ、
ベジータ、
フリーザ、
セル、
魔人ブウまで、
本当にすべてのシーンの、重要なシーンの原画が、まさに目の前で見られました!

もう、本当に、泣きそうでした。

小さな子供のように、はしゃいで、「うおお、すげえ!」とブツブツいいながら、
スーツを着たおっさんおにいさんがはしゃいでしまった。

きっと、こんなに喜ぶファンをみて、鳥山明も喜んでくれているはずです。

*****

僕はちなみに、このブログにはあまり書いたことがありませんが、
大のドラゴンボール好きです。

小学生の頃は、ドラゴンボールで育ちました。

小さい頃から絵は良くかきましたが、ドラゴンボールのキャラクター(特にベジータ)ほどたくさん描いた漫画はありません。

そう、鳥山明は、
僕にとって、永遠の先生であり、
神様のような存在です。

ですから、そんな人の原画が、目の前で見られるというのは、
世界中のどんなに有名な絵をみに行くよりも、価値があるのです。


そんな、心から尊敬する人の絵が、
なんと、同じ国の日本の、
しかも、自分が働いている職場の徒歩15分の距離で、
たったの800円で、思う存分見られたなんて、
なんて神様は優しいんでしょうと、しみじみと思いました。

*****


結局、僕の個人的な感想で終わりましたが、
これは、もう見るしかありません。

彼の初期の頃の絵のタッチ(細い線をうまく使う)から、
後半の、絵がシンプルになって行く様も、見ものです。

(個人的には、コミック18巻、ピッコロと一緒にベジータたちを迎えるところから、フリーザ篇の最後あたりまでの絵のタッチが一番好きだが、
今回見てみると、本当に初期の頃(連載開始当時、悟空とブルマが会った頃)の絵の方が、味があることに気づいた。
本当に、彼の絵の技術と、
その絵の醸し出す雰囲気というのは、
素晴らしいの一言では表せないものだと思います。

彼の絵は、まるで当たり前のように捉えられるところがあるけれど、
本当に、「職人」だと思います。)


*****


来週、15日までです。

ぜひ、見に行ってください。
絶対に、感動します。


2013/4/8. 20:55




PS.
この展覧会の代表的な絵となっている下記の絵ですが、
原画を見たのは多分今回が初めて。
ものすごかったです。
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やはりプリントでは見えない、細かな線、
筆の使い方が見えます。

悟空の手から出て来るカメハメ波の感じを、
白、黄色、肌色などの色を自在に使い、
そこには存在しない気功波の様子を、
見事表しています。

余りにも細かく、素晴らしい技術なので、
思わす息を呑んで、ずーっと見てしまいました。






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December 23, 2012



ここ数年間、
何かの映像を見て、
「・・・こ、これはすげえ・・・・!!!」
と、息を呑んで、身を乗り出すことは
ほとんど無くなったけれど、
(それだけ、世の中のCGIやSFXに目が慣れてしまったけれど)

これは、さっき見て、
マジで驚かされました。


凄いです。


3人の実際の動きと、
画面の中の動きが連動しているのが、
かっこ良すぎる。



2012/12/23 14:24


PS,
この三角形の大きなスクリーンも、
最初はバラバラにずれた状態になっているのに、
それが動いて綺麗に合わさるのも、凄いなと思う。

これだけ高性能な画面を、
そうやって、稼働可能にする技術もすごいと思うし、

実際に、3人が舞台に出て来て、
画面の中の画像の動きに合わせて、
計算し尽くされて動くのも凄いなと思う。


こういうものを作れる人たちを尊敬します。




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November 14, 2011

LIXILのCMが面白い。




やはぎのとぼけた感じが最高ですね。






メイキング映像


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October 04, 2011

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新宿駅、西口を出たエリア。

エールフランスの広告は、
いつも小洒落れている。


2011/10/3. 23:37




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October 03, 2011

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新宿駅から、
都庁方面に伸びるプロムナードに入るところ。


2011/10/2. 21:54





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July 25, 2011

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ライオンキング

観てきました。

これを観に行くことが、ずっと夢だったという彼女。

次の誕生日までには行きたいなと言っていて、本当はこの休みで別のところに行く予定だったんだけど、
そっちがうまく行かなくなったので、二日前にチケットを取って行きました。

*****

俺の始めての劇団四季。
ミュージカルは、
2005年の夏に、アメリカ一周の旅で出会った、デイヴのブロードウェイのミュージカル以来です。

その時も、朝、デイヴの家からニューヨークまでバスで向かう途中、
途中のバスストップから乗ってきた、パンク系の見た目が恐い彼が、実はライオンキングの舞台で働くという人で、デイヴが、「もしも今日の公演で、バルコニーの席でも良いから席が空いていたら、シュンに見せてやってくれ」と声をかけてくれていました。

実際に劇場まで行くと、やっぱり人気公演だから、席は無く、
そこでパンクの彼とは別れましたが、そんな思い出があったライオンキング。

今月の頭に申し込まれた会員さんも、ミュージカルの大ファンの方で、ライオンキングは、既に五、六回行っているといいます。


てなわけで、皆に薦められて、超楽しみにして行ってきました。

*****

公演の始まる45分前には着く様にして、その前に近くのモスバーガーで腹を満たして行きました。

日曜日ということもあり、観客席には、子供連れの親子や、団体ツアーの人たちなどが多かったです。


会場は思ったより小さく、
自分たちが予約した2階席は、
丁度舞台のみが見える様に、設計されていました。



1時。
いよいよ公演が始まりました。

ラフィキジイさんの歌声で始まる、
例の有名なシーン。

色々な動物たちが沢山出て来て、
象の登場シーンなどには、
本当にビックリしました。



最初のそのシーンだけで、
その圧倒感に、涙が出そうになりました。


****

劇は、
ほぼ原作のディズニー映画通りです。

台詞も殆ど同じで、
ちょっとだけ細部が違うくらいです。


見ていて何より凄いなと思ったのは、
舞台芸術。

一つの舞台から、
プライドロックが出て来たり、
象の墓場が出て来たり、
地平線から登るお日様がうまく表されていたり、
ネズミなどを、
影絵を使って、うまく表していたり、
急に下から、煙が吹き出したり、
とにかく良く出来ていました。


また、俳優たちの動物のコスチュームも凝っていました。
ムファサやスカーは、本当に迫力があり、
威厳が満ちあふれていました。

ティモンやプンバなども、
本当に良く出来ていました。


*****

2階の席だったので、
あと、俺は目が悪いので、
俳優たちの顔や、表情までもは見えませんでしたが、
演じている俳優さんたちも、
一人一人の顔の表情は、相当凝っているみたいです。

*****

それから、舞台芸術の点でもう一つ。

ヌーの大群は、どう現すんだろう?と思っていたけれど、
観て、納得。
なるほど!という感じでした。

金ちゃんの仮装大賞を思い出しました。

その時も、圧倒的な音楽と、
ヌーの群れの大群と、
その中での俳優たちの演技。

そこで、ムファサが死んでしまうシーンでは、
本当に涙が止まりませんでした。


******

とにかく、これは一度観た方がいいですね。

しかも、できるだけ前の方の席で観た方がいいでしょう。


ぜひ、おすすめです。


2011/7/25 22:09



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June 13, 2011

エドゥアール・マネ 《鉄道》
1873年 油彩・カンヴァス

エドゥアール・マネ《鉄道》


ワシントン ナショナル・ギャラリー展に行ってきた。

前回3月に、シュルレアリスム展を見に行ったときに、この展覧会のことを知ってから、ずっと楽しみにしていた。

本当は展覧会初日の8日がたまたま休みだったから、その日に行こうかと思ってたけど、その日は結局行けず。

今日、モスバーガーでしっかり腹を満たしてから、1時半過ぎから3時半過ぎまで、2時間しっかりと堪能してきました。

*****


今回のテーマは、
ワシントンナショナルギャラリーから取寄せた数十点の作品と共に、「印象派」に力を注いでいる。

印象派(インプレッショニズム)からはじまり、
ポスト印象派(ポストインプレッショニズム)
その他、ゴッホやスーラまでなど、
その辺りの作品をまとめた展覧会。


メアリー・カサット 《青いひじ掛け椅子に座る少女》
1878年 油彩・カンヴァス

メアリー・カサット《青いひじ掛け椅子に座る少女》



一言。
俺はやっぱり、「インプレッショニズム(印象派)」が好きじゃない。


ポストインプレッショニズムは、
インプレッショニズムから影響を受けつつも、
輪郭を濃い線で描いたり、
色がはっきりしていたり、
見ていて面白い。

でも、インプレッショニズムは、「色がうすい」。

バクゼンとしているんだよね。

そういう作品が、俺は嫌いみたい。


クロード・モネ 《ヴェトゥイユの画家の庭》
1880年 油彩・カンヴァス

クロード・モネ《ヴェトゥイユの画家の庭》



エドガー・ドガ 《舞台裏の踊り子》
1876/1883年 油彩・カンヴァス

エドガー・ドガ《舞台裏の踊り子》



最初は、「ふんふん、ほお〜」という感じで、いつもの様に、美術館内を、さらっと一周。

その中で、惹かれた作品に集中して見て行く。


俺が惹かれたのは、
ゴッホや、マネ、ゴーギャン、セザンヌなど。


ポール・セザンヌ 《赤いチョッキの少年》
1888-1890年 油彩・カンヴァス

ポール・セザンヌ《赤いチョッキの少年》



でも、この展覧会の売りの半分である、最初の方の印象派の作品には、全く惹かれない。

遠くからさらっと見て、
それでもう良いです、という感じ。
それだと作品の良さがわかんないかなと、一応、作品に近寄って見て見るものの、
「その絵にぐっと惹かれて、見入ってしまう」という感覚が全く起きない。

逆に、ゴッホの作品(今回は三点あって、風景画と、自画像と、薔薇の絵)には、三点とも、ぐぐっとその作品の持つ世界観、雰囲気に引き込まれてしまった。

スーラも、その「点画法」に、
「すごいな」と引き込まれた。
(彼の作品のすごいところは、近くから見ると、ほとんど見えない様な線でも、遠くから見ると、ハッキリと色が濃くなって来るんだよね。
昔、COSのアートヒストリーのクラスで習った時に、
誰かがスーラに、「どうやってあなたは、どこの位置に何色の点を打つかが分かるのか?」
という質問をした際に、
「どうしてかは私にも分からない。ただ、その場所にその色が来るべきだというのが、
描いているときにただ分かるんだ」と言ったそうな、
ということを、教授のショーンから習った。)

ジョルジュ・スーラ 《オンフルールの灯台》
1886年 油彩・カンヴァス

フィンセント・ファン・ゴッホ《薔薇》




*****

最初は、美術館をぐるっと一周した後、
どうしてポスト印象派には惹かれるのに、
印象派には惹かれないのかが、分からなかった。

でも、マネの「鉄道」を観ながら、
じーっと考えていて、やっと上の理由に気づいた。


俺は多分、ドラゴンボールの様なマンガを見て育ったからか、
いかにもマンガちっくというか、
色や線がはっきりしていて、
「鮮やか」な印象の絵に惹かれてしまうんだよね。
後は、ルネサンス時代の画家の様に、
技術が優れているか、のどちらか。


印象派の絵は、
見ていて、色が薄いせいか、
余りハッピーにはなってこないけど、
ポスト印象派の絵の方は、
見ていて、非常に幸せな気分になれた。


でも、ゴッホのあの絵の持つ魔力と言うか、
引き込む力はすごいよね。

「プロヴァンスの農園」は、
見ていて、本当に幸せな気分になったし、
「薔薇」は、その綺麗さに惹かれたし、
「自画像」(1889年)は、
その絵の持つ恐さと言うか、
少し精神が病んでいる様な、
恐い感じに、目が離せなかった。


フィンセント・ファン・ゴッホ 《プロヴァンスの農園》
油彩・カンヴァス

Gogh1



フィンセント・ファン・ゴッホ 《薔薇》
1890年 油彩・カンヴァス

フィンセント・ファン・ゴッホ《薔薇》



フィンセント・ファン・ゴッホ 《自画像》
1889年 油彩・カンヴァス

フィンセント・ファン・ゴッホ《自画像》



実際に描かれたのが100年以上前なのに、
今でも、目の前にあるその鮮やかな色の絵に、
目を離せなくなってしまうというのは、
本当にすごい事だと思う。



*****


俺は二十歳くらいまでは、
ルネサンスの様なリアリズム的な絵しか好きでは無かったけど、
段々と歳を取るにつれて変わって来た。

今は、ポスト印象派の画家たちの絵も好き。

いずれ、印象派の絵も、好きになる日が来るのだろうか。

******

国立新美術館で9月5日までやっています。
印象派、ポスト印象派に興味がある方は、
ぜひどうぞ。


2011/6/13 22:49  




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June 03, 2011

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ボストン美術館浮世絵名品展に行ってきた。
めちゃくちゃ良かった。

ボストン美術館から届いた、
清長、
歌麿、
写楽の作品たち。

なんで、日本が誇る浮世絵が、
ほとんど海外に収容されてんだ、という感じですが、
それも、日本滞在時に主だった三人のアメリカ人が、自国へ作品を持ち帰って、大切に保管してくれていたからこそ、今こうして、貴重な作品が、綺麗なコンディションで観られるというもの。

日本に常に無いのは残念だけど、
こうしてたまにある、企画展で観れば良い。
または、直接アメリカに出向くか。


*****


と、どうでもいい前置きは置いといて、
肝心の浮世絵展。
とても良かったです。


俺は美術館が混むのが大っ嫌いだから、極力平日の朝に行こうと、今回も企んでいた。

この展覧会は、明後日まで。
本当はこの前の休みに行こうかと思っていたが、
急遽別の予定が入ったので、
今日行かないと、最後のチャンスだった。


*****


連勤の疲れが溜まっているので、朝起きるのは辛かったが、
9時に起きて、10時半ごろ家を出る。

横浜から千葉駅まで一時間とちょっと、電車に乗って行った。



千葉市美術館は、市役所の中にある。
八階に今回の展示があった。
上の九階や、七階でも、別の展示会がやっていた。

ついた時、「え?ここ?」という感じだった。

イメージとしては国立新美術館みたいな、大きなところをイメージしていたので。


上に上がり、
まずは、作品をざっと見回した。

作品は、清長から、
歌麿、写楽、
そして、他の浮世絵師たちと、
時代別にならんであった。


とにかく、良かったね。

まずは、清長の作品。

数が本当に沢山あって、
全然見飽きない。


この前YouTubeでたまたま観た、
「美の巨人たち」の清長の特集で取り上げられていた
『美南見十二候』も、今回は来ていた。



美南見十二候 九月
美南見十二候 九月




この番組でも言っていたけど、
清長の作品は、
それまでの常識であったサイズを越えた、大判の大きなサイズで作品をつくっている。
だから、見応えがある。


それに、モデルはみんな、
八頭身。

そして、着物のディーテイルや、色使いの鮮やかさなど、
観ていて、「構成が良くで来ているな」と見惚れてしまう。


風俗東之錦 萩見
風俗東之錦 萩見




雛形若菜の初模様 丁子屋内 丁山 しをり つまき
雛形若菜の初模様



*****


彼の作品の次は、
歌麿。



青楼遊君合鏡 丁子屋 雛鶴 雛松
青楼遊君合鏡 丁子屋 雛鶴 雛松



歌撰恋之部 稀ニ逢恋
美南見十二候 九月



歌麿はひとこと。



エロいっす。



彼の作品は、
作品解説にも何回もその言葉が使われていたけど、
「艶かしい(なまめかしい)」。


「色」が「豊か」と書いて、
なまめかしい。

そう、色っぽいんですな。


最初は、なぜ彼の作品に出てくる女性たちが、そんなに色っぽい雰囲気なのか、分からなかった。

ただ、何となく、
「なんか色っぽくね?」という感じだった。


でも、彼の作品も一通り観て、
その後写楽も観て、
一度美術館を出て、休憩してから、
今度は音声ガイドを借りて、もう一回入場して、
今度は逆から、
写楽、
歌麿、
清長と見て、
歌麿の解説のところで、

「見て下さい、この色っぽさ」
という言葉を聞いて、
「やっぱり色っぽいわ。
何でだろう」と気になった。

で、もう一度清長を見てから、
歌麿を見て、気付いた。



歌麿の絵がエロいのは、
「モデルがどこを見てるか分からないから」。


つまり、モデルがマネキンっぽい。

モデルの色っぽく描かれている人物の目線は、どこか不思議なところを見て、ちょっと妖しげな笑みを浮かべている。

それに対して、清長の絵は、
モデルがどこを見ているかが、はっきり分かる。



四季遊花之色香 上・下
四季遊花之色香 上・下

(これは歌麿。右の黒い着物を着た、腰をくねらせた女性と、膝を立てて、手を顔まで持って来ているこの2人が、とにかく色っぽかった。
この写真だと小さすぎて、2人の視線が分からないけど、
本物を観ると、その視線は、どこを見ているか分からない。
つまり、マネキンっぽさ、モデルっぽさがあった。)





世の中の人間も同じで、
ちょっと惹かれる人物とか、
不思議な雰囲気をたたえている人って、
どこを見ているのか分からないというか、目を合わせないよね。
「自分の世界がある」というか、
そう簡単に分かることが出来ないような雰囲気を醸し出している。

歌麿の絵も、それと同じで、
まるでマネキンのような、モデルのような、「自分の世界に入り込んでいる」感が満載だった。

それに気付いた後、清長を見たら、
清長の作品のモデルたちは、
出で立ちも豪華で、すごく綺麗なんだけど、
彼女たちがどこを見ているかが分かるから、
より「人間ぽく」て、「近づきやすそう」だった。

つまり、より庶民的というか、
「Girls next door」的だった。

しかしその後歌麿を見ると。
やはりどこを見ているか分からない!
彼女たちは、「自分たちが見られていること」を意識していて、その上で、絶対に観客と目を合わせない、
そんな感覚があった。

清長のモデルたちは、むしろ、自分たちが観られていることを知らない。だから、より庶民ぽい。


そんな事を発見し、
ちょっと興奮して見ていました。(←完全にヘンタイ)



まあ、そんなこと言って、
ぜんぜん合ってないかも知れないけどね。




*****


後は、最後の写楽ね。


彼は、というか、
彼の存在自体、誰だったのかはっきりしていないらしいけど、
彼の名前の作品は、
非常に個性的だった。


彼の作品で、
恐らく世界中の誰もが知っているこの作品。


三大目大谷鬼次の江戸兵衛
sharaku




これと同時並行で、
対となる「市川男女蔵の奴一平」もいっしょに飾られて、非常に見応えがあった。


市川男女蔵の奴一平
市川男女蔵の奴一平




*****


でも、今回の展示会には、
浮世絵がどうやって作られるかを手順通りに並べた展示があったんだけど、
それを見て、浮世絵の凄さに脱帽しました。


歌麿や清長たちの「絵師」がいて、
その絵師が作った作品を元に、
「彫師」が、非常に職人的な凄技で、
髪の毛や、
驚くべきは、うなじや髪の毛の生え際なども、
本当にほっそーい線まで、
一枚の木版から、その線だけを残して、掘り上げるんだよね。


で、出来上がったその何枚もの木版を、今度は、「刷師」と呼ばれる職人たちが、
一ミリのズレもなく、
しかも、色もムラなく、
色を重ねて行く。



いやあ、あれは神業ですよ。



それを見た後に、
また、歌麿や写楽たちの作品を見たら、
もう言葉が出ませんでしたね。


正直、浮世絵ってのは、
非常に手間がかかるし、
作るのに凄い時間がかかるものだと思う。

それに、凄まじい職人技が必要とされるから、
だからこそ、日本でしか、
こういう美術は生まれなかったんじゃないだろうか。


そしてこの美術の凄いところは、
一度に二百枚くらいを刷ってしまうから、
一人以上の人が、
自分の気に入った作品を持てるところだよね。




浮世絵。

マジでスゴイっす。


(俺は今日まで、浮世絵には、
絵師、彫師、刷師の三人がいるなんて知らなかったし、
歌麿たちが、何に当たるかを知らなかったけど、
今日の展覧会で、それを学ぶことが出来ました。

そして、絵を見張っているお姉さんに、その仕組みを詳しく聞いて教えてもらいました。
聞いたお姉様がくわしい人でよかったぜ)


*****


思ったけど、
絵も、音楽も、映画も、演劇も、
全て、しくみは同じだよね。



その「何か」を生み出したいと思う「プロデューサー」がいて、
それを作るために、様々な職人たちが集う。

で、その出来上がった作品ひとつを表すとき、
代表の1人、またはグループの名前を取って、
「〜の作品」と表す。


でも、その作品を作るまでには、
何名もの見えない苦労が、隠されているわけで。



*****



そんなことを考えさせてくれた浮世絵展。

1時に入って、出たときは4時。

ふらっふらだったぜ。


2011/6/3. 18:05






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May 06, 2011

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ホキ美術館に行って来た。

千葉県の、千葉市緑区あすみが丘にある。
成田からは車で1時間半くらい。
電車だと、土気駅で降りて、バスで行ける。

昨日、実家に着いた時、
母親から、ここに今日行かない?と誘われた。

去年の11月3日にできたばかりだそうな。
日本でも有数の、写実絵画作品のみを集めた美術館である。

館長の保木将夫氏の苗字に基づき、
「ホキ美術館」と銘打っている。

******

感想は、非常に良かった。

まずは、建物が非常に凝っていて、
思わず「うおおー、すげえー」と声が漏れるような作りだった。

建物の一部は、上空に飛び出る様に出来ている。


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中に入ると、まずは、一階の部分があり、
緩やかな曲線を描き、
数多くの絵画が、一気に並んでいる。

その空間に足を踏み入れた瞬間に、
まず、その「空間」に、感動してしまう。

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で、何より、
作品の前に、ガードが一つもない。

幾つかの作品には、
ガラスも何も無いから、
好きなだけ近づける。

日本には、珍しいタイプだと思う。

(海外は結構こういうタイプの美術館は多かった気がする。
オランダ、ハーグのマウリッツハイス美術館に、
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を観に行ったときは、
絵の前に何もなくて、
顔を超近づけて観てたいたら、
美術館のスタッフに注意された事を覚えている)

これですね
Vermeer



******

入り口の横、地下のトイレに行く道
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そして、1階、B1階、B2階と、
全部で3層の建物になっているんだけど、
どの空間も、それぞれの空気、雰囲気、性格があり、
「建物」として、非常に魅力的な美術館だった。

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******

色々な作品がある中で、
やはり惹かれたのは、
島村伸之氏と、
生島浩氏の作品。

島村伸之さんの絵は、
光の感じとか、
肌の質感とか、(手や足には、青筋や血管さえも描かれている)、
とにかく、目の前に人が浮かび上がってくるようだった。
写真よりも、リアルだった。

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それと、この絵も、非常に雰囲気があって良かった。


山本大貴「静寂の声」
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後ろの絵と、
前のモデルの女性の質感と、
後は光の感じが、
とても良かった。

この美術館の中で、
一番のお気に入りだった。

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*****

話は変わるけど、
俺は、いつも美術館に行って、
まずはその館内を、一度ぐるっと歩いてみて、
一周をしながら、
自分の好きそうな絵を、頭に入れておく。

で、気に入った作品がどこにあるかを掴んだら、
その作品のところに戻って、それだけを、
気が済むまで、じっくり観る。

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階段の裏側から上が見える
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日本の美術館は、いつも混んでいて、
好きな作品をじっくり観る事ができなかったりするけど、
それでも、平日の朝に行ったり、
または、館がクローズする直前に行ったりして、
みんなが帰った後に、一人、作品の前に居座ったりする。

(後者は館の人に迷惑なので、後は午前中の方が、
作品が外の光が入って見やすかったりするので、
前者の方がおすすめですね)

*****

美術館をゆっくり観た後は、
隣にあった、「昭和の森」公園を回った。

ちょうどいい気温で、
鯉のぼりが遠くに揺れていて、
久しぶりに、広い空間に自分を置いて、
本当に気持ちよかった。

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こんな風に、緑の中で、
草原で、
周りに何も無い空間で、
ゆったりすることを、
身体が求めていたなあ、と、
しみじみと感じた。
(都会の生活に疲れたおじいちゃんみたいですね)

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*****

そんなわけで、
良い一日でした。

(4月中にずっと心が求めていた、昼寝もガッツリできて、
家でおいしいものも食べられて、幸せです。)

2011/5/6 22:49


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March 11, 2011



友達と行って来た。
この展覧会は、去年の早い時期から広告を出していたので、「ああ、今やってたんだ」、という感じだった。

日曜の夕方に行ったけど、
そこまでは混んでいなかった。

色々な作品があったけど、一番気に入ったのは、ダリの絵だった。



サルバドール・ダリ「部分的幻影:ピアノに出現したレーニンの六つの幻影」
Dali_Lenin_art


この作品が一体何を表そうとしているのかは、よく分からないけど、夢の中のような感じで、ずうっと見入ってしまう雰囲気があった。


画面の大半を占める空白。
熱がある時に見るような、悪夢の様な感覚。
でも、扉の向こうに光が見えるところからも、
完全な『悪夢=暗闇』ではない。

この男性の背中に付いている白いナプキンと、ピンは何なのか。
なぜ、チェリーが椅子の上に置いてあるのか。
外の景色は、ダリの絵にありがちな荒野の中の岩の様な絵。
こんな暗い部屋の中から、そんな外に繋がる。
だから余計、非現実感(=夢の中の様な感じ)が出てくる。

そしてこの絵が好きだったのは、空白が多いこと。
色々想像できる。
そんな、想像力が働くスペースがある部分がいい。


******


今回、この美術館を回りながら思ったのは、やっぱり本物の絵は違うな、ということ。
そして、絵の『大きさ』はものを言う。

この絵も、かなり大きかったんだけど、お土産コーナーで買った絵葉書は、すごく小さくて、この絵の良さが全然出ていなかった。
この絵の持つ『空白』の良さと、この絵の持つ恐ろしさ、怖さが、
画面が小さくなることにより、全く再現されていなかった。

ちょうど、ホラー映画をパソコン上で小さな画面で見ると、怖さも半減されることに似ていますな。

絵の持つ良さっていうのは、それが、自分の視界を全て被って、それに圧倒されてしまうところにもあると思う。
それにより、見る者は、その世界に物理的に入り込むしか無くなってしまう。

そこに、映画を映画館で見た方が良いことにも繋がるものがあると思う。


******


他にも、ダリの「不可視のライオン、馬、眠る女」も良かった。



サルバドール・ダリ「不可視のライオン、馬、眠る女」
20110228_1640993


ダリの絵は、見れば見るほど、色々想像できるし、しかけもあって、面白い。


******


この二つの絵と同じ壁に掛かっていたもう一枚の絵。

マグリットの、「赤いモデル」。



ルネ・マグリット「赤いモデル」
images



最初にこの絵だけを見て、「、、、、う〜ん、、、」と思っていたところに、
その題名が来て、友達と、
「、、、これはレベル高えな」と。


(色々と時代的背景があり、笑っちゃいけない内容なのかも知りませんが、僕は知識人では無いので、ここはこれで終わりにしておきます。)


******

もう二つ。

ポール・デルヴォーの「アクロポリス」と、
マグリットの「秘密の分身」も良かったです、



ポール・デルヴォー「アクロポリス」
ART187634



この絵は、やはりダリの一枚目の様な感覚で、夢の中の様な感じ、ずうっと見入ってしまう世界がありました。

こういう、夜の感じというか、何か、秘密の世界的な、こもった感じというか、そういうものに出会うと、つい惹かれてしまいます。
まあ、もともと僕は内に籠るタイプなので、そこを刺激されてしまうのかもしれませんが。
まあ、僕が村上春樹の作品に惹かれてしまうところもあるでしょう。
(何でも村上春樹につなげてすみませんね)

ずっと籠っていると病んで来るんだけど、でも、ずっと外に出ていると、たまに誰もいない所に籠もりたくなるというか、ちょっと落ち着きたい、
そんな感覚を刺激されるんだと思います。


******



ルネ・マグリット「秘密の分身」
20110224_1929938



また、マグリットの「秘密の分身」も、やはり、その絵の意味するところは知りませんが、その絵の持つ迫力と、大きさと、その独特の世界観に、圧倒されました。
(意味はあとでじっくり調べます。)



******


とにかく、シュルレアリスム展。

ただのヘンタイゾーンの人たちの集まりですが、これが立派に一つの世界として評価されていて、楽しかったです。

アートは心で感じるもんです。
アタマで理解するもんじゃありません。
と、僕は思います。


2011/03/09. 11:33am


追記:
今回、美術館に久しぶりに行って。

普段使わない部分の脳を使っている感覚が、すごく楽しかった。

毎日、ロジカルに考えて、結論から話す様に心掛けて、頭がパンパンに張る様な毎日が多いですが、
こうして、『絵』という感覚の世界の中に自分を置くことは、非常に心地よかった。

『答えがない』、
『自分の感じたいままに感じて、そのセカイに漂えばいい』、
という世界が、気持ち良かったのかもしれない。

それは、俺が、好きな曲を聴きながら、絵を書く時に一番派生する感覚。
文章を書いている時は、
自分の頭の中で感じていることを、文字に落として、自ら客観的に自分の心を確かめる、
そんな作業で、大好きだけど、

絵を描く時は、
全く答えがないから、
文字という形のあるものに落とさなくても、色や感覚だけで、自分の感じていることを表せる、そんな世界。

やっぱり、アートっていいよね。
絵も、
文章も、
音楽も。

目に見えない、
『感覚の世界』を、
表せるわけだからさ。





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December 11, 2010


ゴッホ展
彼女と一昨日、行って来ました。

最近は全然美術館に行ってなかったので、
凄く新鮮でした。
それから、彼女と美術館に行くのは
アメリカにいた時と、
俺が日本に帰って来てから、横浜の美術館に
ちょこっと行ったぐらいだったので、
2人で意見をシェアできて、
楽しかったです。


*****

Self_Portrait_II,_Vincent_Van_Gogh


Van Gogh.
英語で言うと、「ヴァンゴー」です。
ヴァンゴーは、
19歳の冬、
アメリカのCOS時代のアートヒストリーのクラスで、
初めて意識をしました。
その頃、一緒にクラスは取っていなかったけど、
近所に住んでいて、
良く一緒に過ごしていた、
サキさんという俺のお姉さんみたいな人が、
ヴァンゴーを非常に気に入っていました。

彼女の描く絵は、
ヴァンゴーに会って以来、
どんどんヴァンゴータッチに変わって行って、
一度は、彼女の描いた「Starry Night」
に似た、沖縄の絵を、
俺の数学の先生が気に入って、
500ドルで買うとか、そんなことがあった気がします。

imgres


その頃は、毎日アートのクラスに没頭したり、
Life Drawingのクラスを、
火曜日の夜に3時間ぶっ続けで取っていたり、
Sculptureのクラスに没頭したり、
よくアートな生活を送っていたなあ。

サキさんとも、
よく、絵について語っていました。

*******

そんなヴァンゴーです。

今回、彼の絵を見て感じた事は、
非常に、村上春樹の作品に似ているということ。

彼女が言っていましたが、
彼の絵は、一つ一つの作品が、
その中で、出来上がっています。

これから何か、広がりがあるのではなく、
まったりと、一つの完成された作品として、
そこに、存在しているのです。

そして、その一つ一つの作品は、
決して、形が良かったり、かっこよかったりするわけではありません。

情景が、少しずれていたり、
ただのじゃがいもの絵だったり、
枯れかけた水仙だったり、
凄く寂しそうな、悲しみを携えた自画像だったり、

彼の描く絵は、
「完成品」とは呼べなくても、
いや、完成品ではあるが、
「完成された、完璧な作品」とは言えなくても、
短い短編集の様な、
ほんの数ページで終わってしまう様な作品から、
数百ページに及ぶ様な作品まで、
色々な作品があります。


そして、彼の描く絵は、
悲しい時程、鮮やかな色を使っている気がします。


van-gogh-bedroom




彼の絵に出てくる、黄色や、山吹色。
とても温かな色ではあるけれど、
それは、彼が、心の中に深く持った、
どうしようもない孤独感や、不安な気持ちを、
その反動として、表したものだったのではないか、と、
そう、強く感じました。

彼の絵を見ていると、
どこか、物悲しくなります。

生まれた時から、
既に自分の前に死んでいた兄貴の名前をつけられて、
兄貴の代わりとして育てられた幼少時代。

唯一心を許せる弟も、
結婚をしてしまい、
自分が心を許せる相手がいなくなってしまった。

一度恋に落ちた恋人と破局してから、
彼の人生はどんどんおかしくなり、
精神面をきたしてしまい、
精神病院に入る。

素晴らしい画家を集めて、
一緒に住もうとした中、
ゴーギャンに自分の絵のことを言われて、
自分の耳を切り落とす。

彼が精神不安定だったことは分かりますが、
それ以上に、彼は、心のよりどころが、
ずうっとなかったのではないでしょうか。


gogh-irises



彼の生前に売れた絵は、
たったの一枚だったそうです。
中には、彼が描いて寄贈した絵を、
馬小屋の穴を塞ぐのに使われていた事もあったとか。

そんな彼の絵が、今、
死後120年経った今、
世界中で、愛されている。


画家の人生とは、
いつ、どこで、
どう認められるか、分かりません。


******


ヴァンゴーは、
非常に温かい、カラフルな色を使いますが、
その絵は、見れば見る程、
心の奥底が、悲しくなる。
切なくなる。

そんな、絵たちでした。


******

vincent_van-gogh_irissen_1890



ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。


彼の絵は、
使われている色が、暖かければ暖かい程、
彼の人生を知る程に、
その絵は、見る者の胸を、締め付ける。




2010/12/11 2:22am


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July 09, 2009

我々

東京国立近代美術館にて、7月3日から開催されている
「ゴーギャン展」に行って来た。

今まで、ゴーギャンはあまり詳しくなかった。
特に好きなわけじゃないし、余り興味もなかった。
でも、今回、ゴーギャンの作品が世界中から
一度に集まるというのもあり、
ちょっと前から楽しみにしていたので、
遂に行って来ました。


平日の2時ごろに入ったので、人もそこまで多くなく、
まあまあ快適に見られました。

いつもはどの展覧会も、終了間際に行っていたので、
「見る」どころじゃなく、人の多さに辟易していましたが、
今日はそんなことはなくて良かったです。

********

肝心なゴーギャンの絵自体は、とても良かったです。

彼の描く絵は、まったりしていて、
色はとても鮮やかです。
色は原色なわけではないのですが、
色をうまく取り入れていて、見ていて落ち着く
色使いをしています。

また、この展覧会は、
ゴーギャンが初めて筆を握った頃の作品から、
一度彼がタヒチに行き、そこで描いた頃の作品郡、
そして、もう一度生まれ故郷のパリに戻ってきて、
そのパリで自分の絵が全く受け入れられない事にショックを受け、
もう二度とパリの地は踏まないと決め、
またタヒチに向かい、最後はマルキーズ諸島で死を迎えるまで
描き続けたまでの人生を、
3つの段階に分けて展示してありました。

ですので、作品を見ていて、
彼の画家としてのスキルが上がって行く様子も見えたし、
彼の情熱がどこへ向かって行ったのかを見ることもでき、
中々親切で興味深い展示の仕方となっていました。

彼が、二度目に訪れたタヒチの地で、
最愛の娘が無くなった悲しみと、
自分が悩まされていた病気の辛さに耐えながら、
遺書がわりに描いたという大作、

「我々はどこから来たのか 
 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

その作品は、一つだけ大きな空間を利用して、
その作品をじっくり味わえるように飾ってありました。

*******

正直、最初に中に入って、
まずはグルッと一周周り、
全ての絵を品定めしたときは、
あまり「すごいな」とは思いませんでしたが、
また入り口に戻り、
一つ一つの作品を、解説と供にジックリ見ていくと、
彼が「何」を描こうとしていたのか。
それがはっきりと見えてきて、
とても幸せな、濃い時間を過ごせました。

タヒチ















彼は、目の前に広がる、
しかし、写真や言葉では言い表せない、
その「空気」「感情」「愛しさ」「哀愁」
そういうものを、一枚の絵の中に収めようとしたわけです。

彼の描く絵は、技術的にすごく上手いわけでもないし、
言ってみれば、まるで小学生が描く絵のような
そんな雰囲気をかもし出します。

しかし、それは、その人にしか描けない、
かもし出せない、
そんな特別な「雰囲気」を含んでいるのです。

ゴーギャンの絵が、なぜ今も人に愛されるのか。
なぜ、生前はほとんど世の中に受け入れられなかったのに、
今では、世界中から賞賛されているのか。

それが、何となく感じ取れたような気がしました。

*******

また、彼の描く絵は、本当に雰囲気があって、
例えば「アリスカンの並木路、アルル」
という作品では、本当に目の前の紅葉の葉っぱが
こっちに飛んでくるような、
そんな感覚に陥りました。

アルル














また、彼がタヒチにいた頃に作った版画の作品郡。

タヒチの人々の生活や文化を浮き彫りにした
その作品群をじっくりと見ていると、
本来、人間というのは、
日の出と供に起き、自然の中で、
自然と共存し、
そしてまた、自然に対する畏怖の念も常に持ち合わせ、
夜は、悪霊が取り巻く闇に怯え、
そんな「生活」を送っていたんだな、と。

そんな、「生活」が、本来の「人間」というものであり、
そんな生活を、人々は、ほんの数百年前まで送っていたし、
それこそが、人間というものの、本質じゃないのかな、と、
そんなことを感じました。

タヒチ2
















*******

現代社会、
夜遅くまで仕事をし、
物質主義に走り、
物質的には恵まれているものの、
人々が感じる、「幸せ」と感じる感覚。
それは、果たして伸びているのだろうか。

数日前、CNNのニュースで、
世界で人々がどれだけ「幸せ度」を感じているかの
ランキングが発表されていました。

それを見ると、一位はコロンビア。
上位10位には、グアテマラやエルサルバドルなど、
中米の国がほとんど入り、
先進国、物質社会の象徴である
日本やアメリカは、丁度半分くらいの
75位あたりでした。

最下位は南アフリカのジンバブエで、
それらの地域では、貧困や紛争が起こっていて、
だからこそ人々が、幸せ度を感じないのは納得できるけど、
果たして、物質的にも十分恵まれている
日本やアメリカが、上位に名を連ねず、
140いくつある世界中の国々の中で、
ちょうど真ん中あたりというのは、
人々は、物質的、経済的に恵まれているからといって、
それが必ずしも「幸せ」には結びつかないということ。

それを見事に証明しているようでした。

*******

僕が2年半前にグアテマラとエルサルバドルを訪れたとき。

エルサルバドルのミゲールの家に泊まり、
彼の家族の生活を見ながら、
エルサルバドルの人たちの生活とはどの様なものかを
実体験しました。

人々は夜の9時には寝て、
朝の4時か5時に起きる。
夜は家族楽しく食事をして、
町を歩いていても、人々は他の人々に優しい。

そんな、シンプルで、昔ながらの生活。

だけど、すごく満たされていた気がしました。

*********

ゴーギャンも、今から100年前とはいえ、
フランスなどの先進国で人生を過ごし
(彼は株のトレーダーとして成功していた)、
その後タヒチに移って、
人々は元来どんなものであるのか、
それを感じたのではないか。

そして、そこに自分の情熱を感じ、
全てのパワーをそこに投じて、
自らの作品を残して行ったのではないか。

そんなことを感じました。

********

とにかく、ゴーギャンという人の生涯が
少しではあるが垣間見れる展覧会となっています。

夏休みになると混むと思うので、
興味のある人は、今のうちにぜひどうぞ。

2009.07.09



PS.
ゴーギャン展の会場から東京駅まで出ている
無料シャトルバスに帰りに乗ったとき。

その運転手さんが、マイクで色々と
教えてくれた。
皇居(江戸城)は、実は徳川家康が作ったものではないとか、
今取り壊し中のパレスホテルのローストビーフは
超絶品であったとか、
平将門の祭ってある場所があそこにありますとか、
何かツアーガイドのように
一つ一つ丁寧に、しかし心地良く教えてくれた。

そんなところには全く期待していなかったけど、
そのバスの運転手さんがいい人だったといいうだけで、
何か凄く幸せになった。

また、地元に帰ってきて、
自分の靴2足の踵が磨り減ってしまったので、
それを近くのスーパーの地下にある靴屋さんに持っていって
直してもらった。

そしたら、その靴屋さんが凄くいい人で、
靴もしっかり直してもらったし、色々教えてくれた。

そんな風に、いい人との出会いがあるだけで、
「ああ、今日ここに来てよかったな」
そう思える。

今まで色々なところに行って来たけど、
やっぱりそこの土地に行って良かったなと
思えるのは、その土地での人の出会いだし、
結局は、人との繋がりなんだな、と。

それを強く感じた一日でした。







こぼれ話
世界一「幸せ」な国はコスタリカ、日本は75位 英調査


(CNN) 英国のシンクタンク、新経済財団(NEF)が4日、世界143カ国・地域の「幸福度」について調査した結果を発表、世界一幸せな国に中米コスタリカが選ばれた。上位10カ国中には、ラテンアメリカ諸国が9カ国ランクインした。日本は75位だった。続きを読む

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January 13, 2009

03

「セザンヌ主義―父と呼ばれる画家への礼讃」
(横浜美術館にて開催中)
に行って来ました。

今回は、セザンヌの人生と絵画、
そして、彼に影響を受けた画家たちの作品をテーマに、
100点近く集めた作品展。

なかなか、よかったです。


場所が横浜のせいもあってか、
前回の「フェルメール展」や、「大琳派展」のように、
人ごみの中を掻き分けて・・・
という風にはせずにすみました。

ですが、入った午後3時半頃は、やはり人が最初は多かったのですが、
閉館1時間前にもなると、次第に人が減っていって、
セザンヌの肖像画や、
僕の好きなモディリアーニの絵と、じっくり向き合うことが出来ました。

*****

04

セザンヌという画家は、今までよく知らず、あまり興味もありませんでしたが、
ピカソなどを始め、本当に多くの画家に影響を及ぼしたのです。
全然知りませんでした。

セザンヌは、目の前にある人物やもの、自然などを、
そのままリアルに描くのではなく、
それが実際に目に入ってきたときに映る「感じ」、
それを、どうにかしてキャンバスの上に再現しようと試みた人物です。

彼の作品は、彼が43歳の時に初めて入選し、
人々に少しずつ注目され出したのは、彼が死ぬ11年前である、
56歳のときです。

つまり、今では、「近代絵画の父」と言われていますが、
実際に彼の作品が世に本当に評価されだしたのは、
彼が死んだ後だったわけでしょう。

しかし、生前中にも、彼は自分の作品が評価されずとも、
自らの表現方法を捨てず、それを極めようと、
筆を持ち続けました。

そんな彼の作品には、
やはり、見るものの心を動かす、何かがあります。


彼の描いた風景画一つを見ても、
その風景を見ながら、彼は何を思っていたのか。
その風景を、どのように、そのキャンバスに残そうとしていたのか。

そんなことを考えながら、その人物の心情などを考えると、
心に迫ってくるものがあります。

そして同時に、自分が、その人物の生きていた時代に、
タイムスリップすることも可能なわけです。


毎回、一つの作品に入り込む時間をじっくりと取った後は、
まるで、どこか別の時代に、タイムスリップして来た様な、
そして、「今」のこの現代に、
どこからか、帰ってきて、
今、目の前にあるこの「現実」を、新鮮な目で見れる。

そんな感じに陥ります。

11


本を読んで、色々な世界に行ったり、
映画を見て、色々な世界へ行ったり、
音楽を聴いて、色々な世界へ行ったりするのと同じで、
美術館で、絵を見て、それに入り込むことも、
自分を、色々な世界へ連れて行ってくれます。

体は移動せずとも、
自分の頭は、そして、想像力は、
どこかへ、移動しているのです。

だからこそ、美術館を出てきた後は、
まるで、どこか別の国や時代へいって来たような、
そう、旅をしてきたかのような、
そんな感覚に陥れます。

****

セザンヌ展の感想になっていませんが、
美術館へ行くこと全体として、
僕が思う、感想です。

2009.1.12

ps,
それとやっぱり、毎回思うのは、
美術作品というのは、本物を見ないと、その凄さは分かりません。
色合いとか、その絵の具の載り具合の感じとか、
その作品全体がかもし出す、オーラや迫力とか・・・・

07


その作品を生で見たことがなくて、何かの印刷物や写真を見ても、
何とも思いませんが、
一度、その作品を生で見て、
その後に、その作品の写真を見ると、
「全然違うじゃん!!」と叫びたくなります。

ゴッホなんかは、特に、写真では良さが1000分の1も伝わらない画家の一人ですが、
セザンヌもしかり。モディリアーニもしかり。

「色」を大事にしてきた画家たちの作品は、
写真では、絶対に伝わりません。
写真には写せない、その「色」があるからです。

(例えば、肉眼で見ると、確実に見えるその深い紫色が、
 写真では、ただの黒にしか見えない、とか)

皆さん、本物の絵を間近で見れる機会があったら、
ぜひ、足を運びましょう。



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December 06, 2008

フェルメール

フェルメール展、行ってきました。
英語風に言うと、ヴァーミアーです。


「彼の全作品33作品ほどの内の7点が、一挙に終結!」
というのが謳い文句でしたが、正直大したことなかったです。



ここに載せた『真珠の耳飾りの少女』の作品は、
今回日本に来るはずもなく、それなりの作品しか来ていませんでした。
(ちなみに僕は、この作品をオランダで見てきました。めっちゃ良かったです)


それより何より、人が多い!!
多すぎる!!


いつも思いますが、日本の美術館は込みすぎです。
平日に行けばいいんでしょうが、平日に行く時間などあるはずもなく、
こうして週末に行くと、物凄い人の数で、辟易してしまいます。

いつも美術館や展覧会に行くと、
展示場を半分くらい周ったところで、
物凄く疲れた顔をして、椅子に腰を下ろしている人が
続出してきます。

そう、彼らは、
展覧会に、「絵」を見に来たのに、
あまりの人の多さに、「人」を見すぎて、
疲れてしまうのです。

DublinVermeer



「ホント、人が多くてやんなっちゃうわよね・・・」

「ええ奥様、まったくですわね」






数週間前の週末には、東京国立博物館の
「大淋派展」を見に行ってきましたが、
その時も物凄い人でした。

今日も相変わらず、物凄い人で、
入る前に、50分待ち。
入ってからも、作品を目の前で見るまでには、
長蛇の列。
ディズニーランドか何かと勘違いしてしまいます。

僕は美術館に行くのが大好きですが、
どうも日本の美術館に行くと思うと、気が重くなってしまいます。
いつも混んでいるからです。

Jan_Vermeer_van_Delft_025



「これぐらい空いたところで、ゆっくりと見たいものね・・・」








絵は、自分の好きなペースで、
ゆっくりと、好きなだけ絵の前で時間を取って、
日常の時間を忘れて、その絵が描かれた時代や空気に入り込んで、
その「雰囲気」や「時間」を楽しむものだと思います。

しかし、何ですかね、この日本の混みようは。
後ろから押されるは、ゆっくりと見れないは、
みんな我が先と押し合い圧し合い。
どこのバーゲンセールなんですかね。

Jan_Vermeer_-_The_Astronomer



「まったくだよ。こうして部屋で一人、地球儀を見ているほうがどんなにいいか・・・
 ウン、この角度でパーフェクト」




そして、もう一つ思うのが、
皆さん、律儀に列に並んで絵を見るということ。

別に展覧会の作品なんて、どれから見てもいいし、
好きな作品だけ見て、後はすっ飛ばしてもいいし、
もう好きなように見ればいいんですが、
皆さん、一番最初の作品から、しっかりと列に並んで、
自分の来る番を待っているんですね。
そりゃあ疲れますよ。そんな見方をしていたらね。

僕はそんな時は、入ったらまず駆け足で、
さっさと館内を一周して、どこに何の作品があるかを頭に入れたら、
自分が見たいところから、そしてその中で空いている作品の前から、じっくりと見るようにしています。

Vermeer_-_The_Milkmaid



「あら、それは意外といい見方なんじゃない・・・?
 あらら、ミルクがこぼれちゃうわ」






後は、みんな後ろから並んでいるから、いつも後ろは混んでいるんだけど、
逆に作品の前の方は、人がいないので、
そっちから回り込んでしまえば、意外とスペースがあって、
見れたりするんですけどね。

今日もそんな風に見たので、結局45分くらいで見終わってしまいました。
しかし館内には、「もう超疲れた〜」「人が多すぎ・・・」
と言いながら、
物凄い疲労を顔に見せて、椅子に座り込む人が続出・・・


絵を見にきて、せっかく優雅な時間を過ごせるはずが、
人に押されて、人込みにもまれて、列に並ぶのに疲れて、
それらのことにパワーを使い果たして、疲れた顔をして帰っていく人が多いのは、
なんとも皮肉なものです。


ま、そんなわけで、これからフェルメール展を見に行く人は、
平日か、または週末の閉館1時間前をお奨めします。
その時間は、人が比較的少ないはずですから。
(12月14日までなのでお早めに)

girl



「早く見に行かないと終わっちゃうわね、イッヒッヒ」








*****

それと、もう一つ言わせてもらえれば、日本の美術館では、
作品までの距離が遠いことですね。

今日なんか、作品を見る人ごみの中に、
双眼鏡で絵を見ている人がいたぐらいですからね。笑

日本の場合、大体の作品の前には柵があって、実物にはほとんど近づけませんが、
海外の美術館は、柵などもなく、好きなだけ作品に近づくことができることが多いです。

僕が『真珠の耳飾りの少女』を見た美術館は、柵など一切なく、
もう目の前で作品を見れました。
しかも、ガラスケースなどにも入らず、ナマの実物が目の前にあったので、
かなり驚きました。

あまりにもその絵が素晴らしかったので、
顔を10センチぐらいの距離に近づけて見ていたら、
さすがに警備員に注意されましたが・・・笑

Jan_Vermeer_van_Delft_023



「そりゃあ何でも近づきすぎってもんだよ、なあ奥さん?」

「ええ、そうですわねえ」






しかも、平日の午前中に行ったので、館内はガラッガラ。
その作品を、思う存分楽しめました。

*****

ま、そんなわけで、
何だかフェルメールの作品のレヴューにはなっていませんが、
結論から言うと、やはり作品は本物を見ないとその良さはわかりません。

色使いとか、筆のタッチとか、
本物を見た後にその作品の写真を見ると、
その違いにいつも驚きます。
それはどんな作品であっても同じです。

特にフェルメールの作品などは、一つのサイズがとても小さいので、ぜひ本物を見てほしいです。

皆さん、ぜひオランダに行ってください。

2008.12.06


Vermeer_virginal

「やっぱりホンモノを見ないとダメよ・・・」









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May 30, 2008

05 30 08 Ueno Museum















5月30日 金曜日

この日、上野の森美術館で現在開催されているイベント、
「井上雄彦 最後のマンガ展」に行ってきた。


素晴らしかった。


一歩中に足を入れた途端、
巨大な、「バガボンド」の宮本武蔵に目を奪われる。

武蔵の「死」を通して、

「人生とは」
「強さとは何か」
「最後、死ぬとき、人はどこへ帰るのか」

を、描いた作品。


*******


「強さ」を極め続けた武蔵が、
「強く」なるほど、
「人を殺し」、
「人を殺せば殺す」ほど、
自分の心には、
「トゲ」が刺さっていった。


そもそも、「強く」なりたかったのは、
「一人でも生きていける」様になるため。

母親を失くし、
父親にも嫌われ、憎まれ、
村人にも後ろ指を指された武蔵が、
仲間のいない中、
一人でも強く、生き残っていくため。


しかし、強さも極め、
一人でも生きていけるほど「強く」なった武蔵が、
自らの死を目前にし、
己の心に無数に刺さる、トゲに気づく。


その心のトゲを、一つずつ抜きながら、
武蔵は、己の人生の意義を、再確認していく。


そして、トゲが最後の一本になったとき、
武蔵が最後に求めたものとは・・・・?


05 30 08 Ueno Museum (5)















********


井上雄彦の直筆の、生の筆遣いが、
目の前で見られる。


井上雄彦の作品が好きな人、
彼の描く絵に魅了されている人、
「スラムダンク」「リアル」「バガボンド」
が好きな人たちには、
ぜひ、足を運んでもらいたい。

7月6日まで、毎日やっている。


興味のある人は、ぜひ。


06.05.08

05 30 08 Ueno Museum (7)

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April 25, 2008

LACMA内の一室
3














4月25日 金曜日

この日は、LACMAにクリスティーンと行って来た。
ラクマ(LACMA)とは、Los Angels County Museum of Artの略。
LAの街中にある。

LACMA Homepage: http://www.lacma.org/

LACMA内にある、あるオブジェクト
1















クリスことクリスティーンは、俺が大学に行ってたとき、同じクラスで一緒だった友達。

たまたま、今自分がステイさせてもらっている、クロちゃんとゆうじ君の家と、彼女の家が近く(歩いてほんの10分ほどの距離、マジで偶然)、
今日は、クリスにピックアップしてもらって、彼女の車でラクマまで行った。

2














ラクマに行くのは、これで3回目。
一回目は彼女と、去年の10月に、ダリ展を見に行った。
その時の日記はこちら。

二回目は、この前、2月の終わりに、一人で行って来た。

で、今回が三回目。
今日、クリスと会うことになり、
俺が、「ゲティミュージアムに行かない?」と言うと、
ラクマならもうちょっと近いし、最近行ってないから行きたいということになり、
結局ラクマに決定。

俺も日本に帰る前に、ラクマにももう一回行きたかったから、良かった。

2














*******

ラクマには、色んなコレクションがある。
美術館自体はかなりデカい。
ビルディングもたくさんあって、いろんな種類のアートが展示してある。

前回、一人で行ったときに見て、
今回どうしてもまた見たかったのが、これ。

4
























西暦870 B.C.からの、アッシリアの王様の宮殿の壁から取られた、リリーフ。


この壁の前に初めて立ったとき、圧倒された。

2














今から約3000年前の人が、この壁を作り、
その当時の様子を、この壁に記した。

その当時は、どんな世界だったのか。
どんな雰囲気だったのか。


そんなことを想像していると、人類の歴史に、圧倒される。

5














実際に、3000年前の人々に作られた、自分とは全然違う世界に住む人々のかけらが、
目の前にある。

それだけで、すごいと思う。


この作品の解説
1

























*******

他にも、ルネサンス時代のアートや、印象派のアートなどを、じっくりと見た。

4














俺は、ルネサンス時代のアートが、20歳くらいの頃はずっと好きだったけど、
最近は、印象派などのアートも、Appreciate出来るようになってきた。

ルネサンス派は、非常にリアリスティックで、その技術力の高さや、
人間の理想を描いている、という点で、非常に優れている。

4
























1
























見ていると、すごく落ち着いた気分になった絵
1
























その作品の解説
5














逆に、印象派は、
その、目の前に広がる情景、風景、人の生活、雰囲気などを、
一枚のフレームに、収めている。

ルネサンスのリアリズム派が、
既に完成した、一枚の完璧な世界を、見るものの前に作り出しているのに対して、
印象派は、その世界を描いた絵に、スペースを残し、
そのスペースに、見るものが入り込むことによって、
見ているもの自らも、その世界を体験できる。

いわば、リアリズム派が、「人間の理想なる美」を描いているのであれば、
印象派は、「人間の生の世界」を描いている。

リアリズム派が、人間の「美」を、「完璧さ」に求めるならば、
印象派は、実際にはそう美しくはない、人間の生の世界の、ただの日常の中に、
その「美」を求める。


クリスは、印象派がとても好きだと言う。
Impressionismと、Post Impressionism。
特に、Post Impressionismが好きらしい。

俺は、そこまで詳しくなかったので、
クリスに、そんなことを、色々と解説してもらって、
また、更に印象派の絵が、Appreciateできるようになった。

*****

Paul Gauguin 「The Swineherd」1888
2














この絵は、見ていると、まるで、この男性のいる情景が、
目の前のことのように思えてくる。

季節は、春。
空気が暖かくなって、草花が咲き出す。

時間は、午後の2時くらいで、暑すぎず寒すぎず、ちょうどいい気温。

周りは静かで、聞こえてくるのは、鳥のさえずりくらい。

家々は向こうに並び、田舎の、静かな、町。

3














そんな情景が、簡単に想像できる。

見ていると、眠くなってくるような、ちょっと、その芝生で、昼寝をしたくなるような、
そんな、幸せな感覚に陥る。


見ていて、「幸せになる」。

そんな、見ていることが、楽しい。幸せ。

その感覚を味わうのが、印象派。

決して完璧でなく、全ての線も、真っ直ぐではなく、
あくまで、その情景の、「印象」を捉えた手法。

その、「印象」が描かれた、まだ余白のあるキャンバス内に、
見ている自分も入っていって、一緒に、その空間を楽しむ。


そんな楽しみ方があるなんて、
今まで知らなかった。


******

他にも、本当に沢山の種類の絵があった。


描いてある人物像が、マンガのような珍しい絵
1
























2
























その絵の題名
3













*******

Modigliani(モディリアーニ)の絵
3

























彼が描く肖像画には、いつも瞳がないことが多い。


前にある本で読んだが、
生前、モディリアーニの絵が売れず、貧困だった頃、
ある人が、彼に声をかけたらしい。

「キミの絵が買いたい」と。

モディリアーニは、その男に聞いた。

「僕の絵を、どこに飾るつもりですか?」と。

その男は、こう答えた。

「私の家のトイレの中だよ」


それを聞いたモディリアーニは、金が全くなく、その日食べるものが無かったにも関わらず、その男に絵を売るのを断ったと言う。


そんな彼は、世間に認められずとも、自分のスタイルを通したという。

彼が、モデルの瞳を描かないのは、
その人間の中に潜む、本当の姿を、描き出したかったからだ、という。


*******

René Magritte(ルネ・マグリット)の有名な、
「これはパイプではない」というパイプの絵

1














********

この美術館には、ピカソのコレクションも多い。

2














ピカソの絵
4
























5
























******


帰り道、クリスと話をしていて思ったが、
クリスとは、物事のコンセプト(概念)について話せる。
いつも彼女と話をする度に感じるのは、
「I’m having a really good “conversation”」(本当にこの“会話”を楽しんでるぜ)ってこと。

つまり、ただ、何かを話す“会話”ではなく、
物事の概念とか、考え方とか、ものの見方とか、
その、形にない、しかし、自分が感じる、その感覚。

そこのところを、クリスとは、いつも話せるってこと。

そんなわけで、“会話”に、「“”」がついているわけ。


今日は、絵画の話から、
帰り道は、チューターの話をしていた。
クリスは今週から、友達の弟を相手に、チューター(家庭教師、個人指導)を始めたらしい。

俺も、こっちに来て最初の3年間は、数学のチューターをやっていたので、
人に教えるってことが、いかに疲れるか、
また、物事のコンセプトを教えなきゃいけないとき、
それがいかに大変か。

そんなことを、話していた。

「チューターをやったことが無い人は、“そんな人に教えるなんて簡単じゃん”なんて言うけど、実は結構、体力と気力を使うのよね」なんて。

*****


さて、何はともあれ、LACMA with Kristine。
いい時間でした。


4/25/2008 11:19pm


with Kris
DSCF1347



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January 23, 2008

1

今回紹介する店は、「Color Me Mine」というところです。



この店ですることは至ってシンプル。

1.自分の好きな陶器を選ぶ

2.それに色を付ける

3.焼いてもらう

以上です。


このお店、彼女が前から行きたいと言っていたので、1月5日に誕生日だったSさんのお祝いも含め、この店で3人で作品を作ることにしました。実際に店に行ったのは1月の8日でした。

店の中には、沢山の数の陶器がおいてあります。その中から好きなものをどれでも選べます。

2






僕はすでにあるデザインなどを真似て何かを描いたり作ったりするのは得意ですが、何もないオリジナルから何かを生み出すのは苦手なため、この店に行くのもかなりビビッていました。が、いざやってみると、とても楽しめました。

5






店に3時ごろ入った我ら3人は、なんと店に滞在すること5時間!
夜の8時過ぎまで、黙々と作業をしていました。

久しぶりに皆で話しながら何かを作り、まるで小学校の頃の図工の時間を思い出しました。図工は一番楽しみな教科だったなあ


一週間後、作品を取りに行きました。出来上がりは以下の通りです。

3

鉛筆で下書き




4

色塗り完成
(5時間近くかかった)



6

焼き上がり


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November 19, 2007

11月16日 金曜日

今回も行って来ました、サヤカさんの劇。

彼女については、ここでも何回か触れていますが、
僕が通っていたCSULBにて、Theater Majorとして演劇の道を歩む、
才能ある役者さんです。

今回の劇のタイトルは、
「The Intelligent Design of Jenny Chow」。

jenny chow







***簡単なあらすじ

22歳のジェニファー・マーカス。カリフォルニアに住むが、生まれは中国。
小さい頃に、親に捨てられていたのを、アメリカ人の今の両親に養子として受け入れられる。

自分が小さい頃に心に負った傷のせいか、強迫性障害(Obsessive-Compulsive Disorder)と、広場恐怖症(agoraphobia)を併せ持ち、自分の家から外に出ることができない。

ビジネスばかりに忙しく、ほとんど家にいない自分の母親と常に対立し、
自らの本当の産みの母親に会いたいと願う。

オンラインで知り合った学者に頼み、ジェニファーは、自分そっくりのロボットを作り出す。
そして、そのロボットを通して、中国にいる、実の母親に会いにいくのだが・・・

***


サヤカさんは、このタイトルでもある、ロボットのジェニー・チョウ(Jenny Chow)を演じていました。

この舞台は、舞台設定もシンプルな上、話の前半は、主人公であるジェニファーが、自分の机に向かい合って、椅子に座ったまま喋る、という状態で話が進んで行くので、正直ちょっと、退屈でもありました。

しかし、前半のラスト。サヤカさんがロボットとして舞台に登場した途端、
舞台の雰囲気が一気に変わりました。
それまでモノトーンだった空気が、一気に華やかになりました。

彼女の演じるロボットは、初めはコードに繋がっていて、黒い服を着て、電気装飾が体中に付いて、動きも、表情も、喋り方も、見るからに「ロボット」なのですが、それが段々と人間らしいものに変わっていきます。

最初の登場で、ロボットであるジェニーが、ジェニファーに握手を求めるシーン。
そのサヤカさんのロボットとしての動きが、とても印象的でした。

***

話の途中で、サヤカさんが空を飛ぶシーンがあると聞き、どんな風に飛ぶんだろう?と色々考えていましたが、まさかああ来るとは!!
完璧にやられましたね。
かなり面白かったです。

***

話がクライマックスに近づくにつれ、見るものの心に訴えかけるシーンが繰り広げられます。

実際に、ロボットであるジェニーが、中国まで着き、実の母親に会うシーンと、
そこで自分の存在を受け入れられず、アメリカに帰って来て、ジェニファーからも拒絶をされるシーンでは、かなり悲しいものがありました。
観客の中でも泣いている人もかなりいました。

***

この劇を見てみて、普段、外見上は何事もなく幸せに暮らしているような人でも、
その人の過去の経験のせいで、何かしらの心の傷を抱え、それのせいで、悩み、苦しみながら生きる人が大勢いること。もしかしたら、この世の中の人、全ての人が、何かしらの傷を負っているのではないか。

そして、自らの受けた傷のために、自分の周りの人にも、また辛く当たってしまい、そうやって当たられた人も、また傷ついていく。

それが悪循環を生み、人が人を傷つけ、またそれが他の人を傷つけていく。


世の中は、そんな状態なのかなと、感じた。


***

劇の最後に、ジェニファー・マーカスは、また一人になってしまう。
自らが作った、自分のコピーであった、ジェニーさえも、追いやってしまったからだ。

そこで、彼女は、観客に、「こんなわけで、私は今の状態にあるわけです。でも、私は全然大丈夫よ。いつでも話しかけてね」みたいな感じで終わる。

本当は、自らの心の傷が癒えていないばかりか、更に傷ついてしまった後なのに、それでも彼女はやっていかなければならないから、「自分は何でもない、大丈夫」という”素振り”で、話し続ける。


このシーンを見て、何か、悲しくなってしまった。

この世の中に、こうして生きている人が、何人いるのだろうか。

自分も、そういう時期があったから、そうやってして行かなければいけない人のことを考えると、切なくなってしまう。

***

演技に関しては、サヤカさんのロボットとしての演技は、非常にうまかったと思います。ロボットであるが、同時にどんな人間よりも純粋である、ジェニーの役を、うまく演じていたと思います。
特に、体の動かし方がとても上手で、非常にメリハリがあり、見るものの目を引いていました。

自分は演劇をしたことがないので、ああやって完璧に役になり切って演じることが、どれだけ難しいのか、想像に難いですが、それを堂々とやり切り、観客のハートをつかむ演技をすることができることは、すごいと思います。


また、主役であるジェニファー役の方も、同じ日本人なのに、長いセリフをよくこなしていました。ジェニファーの、中はもろくてはかないのに、それを強がって生きている少女の心意気を、うまく表現していたと思います。

そして、博士役など一人3役をこなした、ショーンも、とても上手でした。
3役とも、役柄が全て違っていて、非常によかったです。
(博士役は、元ルームメイトのひろぽん君を思い出させてくれました)

***

胸に訴えるものもあり、笑いもある、見ごたえある劇でした。
ロングビーチ付近に住んでいる人は、ぜひご覧あれ。

今回の劇のReviewと劇の情報はこちら。



サヤカさん、どうもありがとうございました。
これからも頑張ってください。応援しています。

11・19・07



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October 29, 2007

昨日は久しぶりにGetty Museumに行ってきた。
ここには、もう6,7回行ってると思う。
入場料は、無料。払うお金は、車のパーキングの8ドルのみ。

これだけ沢山の、しかも、素晴らしいアートの数々が見れて、
それで、無料とは、
素晴らしいですなあ。

LAに住む者の特権です。

お気に入りfavorite












Van Goughの「Iris」
iris

本物は、色の鮮やかさ、油絵の具の質感、
全てがまったく違う。
こういう絵を見ると、特に、
写真では、本物の良さは伝わらないってことを、
実感する。


getty1

中はこんな感じ。数多くのビルディングが隣接し、
中には、時代、種類別の作品が並ぶ。




inside







garden

中庭。こんな形に緑が整えられている。
その周りにあるのは、数々の花たち。
芝生の上では、人々が日向ぼっこをする。



a kid

芝生で走り回る子供。
かわいかったなあ




rde







white







yellow



これらの花は、全てその庭にて。
彼女が撮った写真。






双子か!?
herme

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October 19, 2007

今日は、LACMA(Los Angeles County Museum of Art)に行ってきた。
LAに移り住んで2年が経つけど、ここに行ったのは初めてだった。

今回ここに行ったきっかけは、ダリ。

ダリ







スペインの画家である。超現実主義を描いた。
彼の解説はコチラ


この人の絵は、下の曲がりくねった時計など、
どこかで目にした人も多いと思う。


tokei


記憶の固執(柔らかい時計)
(Persistance de la memoire)1931年




自分も、水泳のコーチの影響で、中2の頃からダリの事を知り、
図書館などで、彼の作品や、バイオグラフィーなどを読んでいた。

なので今回、ダリの作品が、実際にこの目で見られることとなり、
とても嬉しかった。

***

今回ここLACMAでは、10月の14日から、来年1月18日まで、
ダリの作品が特別展示されている。
先週立ち読みした雑誌の広告を見て、
それを知った。

***

実際に彼の作品をたくさん見てみて。

いやあ、彼は、ヘンタイ中のヘンタイですな。

あれだけの世界観を、あれだけの数の作品に表したことは、
凄いと思う。


ナルシズ


ナルシスの変貌 (Metamorphpse de Narcisse) 1937年



彼の作品を見ていると、何か、
子供の頃に見たような、遠い、懐かしい記憶。

熱があって寝込んだときに、決まって見た、
複雑で、ちょっと恐い、
でも、何か惹かれる、
そんな、昔どこかで見たような世界。



それを目の前で見ている。

そんな感覚に陥る。

***

今回、彼の数々の作品とともに、
彼がウォルト・ディズニーと共同で始めたプロジェクト、
映画「Destino」用の、
絵コンテやデッサン、ペインティングの展示と、
その映画が実際に上映されていた。


Destinoに使われたデッサン
destino dessan











この作品は、当時ディズニーに惹かれていたダリが、
ディズニーと実際に映画を作ることになったが、
ダリのイメージがまとまらないこと、
また、ダリが頭の中で作り出す世界観を、
実際に映像として現実のものにする予算と、その技術がなかったため、
1945年にそのプロジェクトを始めて、数年後、
断念せざるを得なかったらしい。


しかし、2003年、今のコンピューター技術により、
その、ダリの求めていた世界観を実際に作り上げることが可能となった。

そして、いざ、人々の前に現れた作品。
それが、「Destino」である。



映画からのほんの1シーン


***

このフィルム。多分5分ぐらいの内容だったが、
余りにもその世界観が素晴らしく、引き込まれて、
5,6回見てしまった。

次から次へと現れるイメージ。
「何でそれが・・?」というような、物体の変形。動き。
位置関係。

それが、綺麗な音楽にのって、繰り広げられる。



別の1シーン


いやあ、本当に凄かったね。
かなり気に入りました。
これだけの世界観を、見事映像に表した、このプロジェクトに携わった人たちは、
本当に凄いと思います。

ああいう、完全な「無」から作り出した、
どこにもない「世界」を、
まとまった一つの作品に仕上げること。

その行程を全て完了させたことに、
何よりの敬服を感じます。

***


皆さん、中々ダリの作品を間近で見ることはないと思いますが、
もしも機会があったのなら、ぜひ、見てみてください。
彼の世界に引き込まれること間違いなしです。

それから、言うまでもありませんが、
実際に見る作品は、写真で見るそれよりも、
数百倍いいものです。

3

聖アントワーヌの誘惑 1946年
(La tentation de Saint Antoine)






何十年前から、何百年前に生きていた、その自分の憧れる画家が、
実際に描いた作品。
それが、目の前にあり、
その人のタッチが間近で見られることは、
素晴らしいことです。

その人が、どんな思いで、その作品を仕上げたのか。
その絵を描いていた当時、その人の周りは、どんな世界で、
その人は、どんな生活を送っていたのか。
何を思い、何を考えて、その作品を作ったのか。


そんなことを想像していると、
もう、たまらないですね。

***

変態中のヘンタイ、ダリ。

どうぞ、ご覧あれ。

10・19・07



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September 29, 2007

おっす、オラ悟空!
やっとオイラが完成したぞ!

goku

























このキャンバスを買ったのは、3月。
やっと描き出したのは、5月。
そして、終わったのが、9月。

長い道のりでした。
しかし、小さい頃からずっとやりたかった、スーパーサイヤ人悟空のキャンバス画。
いいですねえ。じっくりやった甲斐があるってもんです。


これが最初の下書き。

1

























そして、これが最後の出来上がり。

2

























上から順に、下書きの状態から、完成までです。

5-19-07
5-19 no.1

























5-19no.2

























5-19 no.3
























8-26-07
8-26
























8-30-07
8-30 1

























8-30 2
























9-03-07
9-03
























9-04-07
09-04
























9-05-07
9-05
























9-10-07
9-10
























9-16-07
9-16
























9-17-07
9-17
























9-19-07
9-19
























9-27-07
9-27

























絵を描いているときの様子

2















1















絵を描いている時間は、最高です。
また新しい絵を載せていきます。

3

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September 23, 2007

ヘンタイ

9月21、22日の二日を使って、ラスヴェガスに「O」を見に行ってきた。

「O」とは、カナダのサーカス団、シルク・ド・ソレイユ(Cirque du Soleil)により、毎晩ヴェガスのホテル、ベラッジオで公開されているショー。

この劇、彼女が、アメリカに来る前(4年以上前)から見たかったらしく、今回、彼女の誕生日に合わせて、見に行くことになった。
実際のところ、俺は正直、あまり興味がなかった。

***

行って見て、驚いた。
まず、舞台設定がすごい。
ステージ上に天井から垂れている、大きな濃い赤のカーテン。
それが、劇が始まったとともに、ものすごい勢いで、
真ん中の方から天井へと、引っ張られ、幕が開いた。

そのカーテンの動き方は、
今まで見たことがなく、
「何だこれ!!??」と、まるで夢の中にいるみたいだった。
そう、何か恐い夢が始まる前兆みたい。

そこから、数々のアクターが現れ、色々な技を披露する。

要は、かなり高度な技術を持ったサーカス団が、
ストーリー仕立てで劇を行う、というのがシルクドソレイユの根本だが、
その技術はもとより、
舞台装置、コスチューム、
それらの全てが、かなりのレベルで作ってあり、
さすが、ただのサーカス団じゃないな、という感じだった。

***

さっきウィキペディアでこの劇について調べて見たら、
どうやらこの舞台装置、相当の仕掛けがしてあるらしい。

http://en.wikipedia.org/wiki/O_(Cirque_du_Soleil)

まず、観客席と舞台の間には、空気のジェットによる、「見えない壁」があるらしく、舞台上の温度は常に高く、そして、観客席の温度は、常に心地よい寒さの温度にしてあるらしい。観客席には、数席おきに温度計が設置してあって、それで温度をいつもチェックしてあるとか。


また、この劇、
舞台上の大きな床が、下に降りて巨大なプールになったり、
(深さは相当ある)
その床が一番上まで上がってきて、完全な舞台になったりと、自由自在に変わるのだが、
毎回床が水中から上がってくるたび、その水が観客席に溢れ出ないよう、
床には、いくつもの数え切れないほどの小さな穴があいていて、
そこから水が下に落ちる仕組みになっているらしい。

また、水中に入っていったアクターには、
水の中にある"underwater communication system"により、常に水中で、息が出来る仕組みになっているそう。


そして、各アクター用のコスチュームも凄い。
それぞれのコスチュームは、肌にピッタリ付く仕組みで、その体の動きがよく見えるようになっているのだが、
これらのコスチューム、20回公演分で、もうダメになるらしい。
そして、 一人のアクター用に数枚のコスチュームを作る費用だけで、$10,000(約120万円)かかるとか。

また、アクターは何度も、水に入ったり出たりするのだが、
その見た目を常にフレッシュに保つため、
何回か水に入った後に、また新しいコスチュームに着替えるとか。


今回自分たちが買ったチケットは、一番安いやつで100ドルぐらいだったが、
一番高いチケットは、200ドル以上する。

何でただのサーカスでこんなに高いの?と疑問だったが、
その劇を見て、まずその完成度の高さに納得。
そして、家に帰って来て、
劇にかかるその費用と、舞台の技術の高さに、
確かにこの値段は妥当だわと、納得した。



同時に、それぞれのアクターの皆さんも、かなり命がけなわけで、
めちゃくちゃ高い(60フィート上の)ところから、小さな3角形のスペースにダイブしたり、
横にグングン動く船のような模型で、アクロバットしたり、
ロシアン・スイングと呼ばれるブランコみたいな装置から、
アクターがボンボン飛んだり、
もう本当に、目を覆いたくなる様なヤバい演技ばかりだった。


でも、劇を見に行く前に、すでに見に言った友達が言っていた様に、
その人間離れした動きも、最初は物凄く驚くものの、
ずっと見ていると、段々それが”フツウ”になってくるもので、
目が驚かなくなってくるんだよね。
だから、「もっともっと」と、更なる刺激を求めてしまう。


それにしても、何か、夢の中にいるような90分間でしたな。



劇の一部はこんな感じ。
実際に行ってみて見たい人は、これを見ない方がいいかも。

***

劇の終わった帰り道、ベラッジオのカジノを外に出ようと歩いていると、
前を、一組のカップルが歩いていた。
その男性の方をさして、彼女が言った。

「あの人、ヴィンセント・ギャロに似てない?」と。

俺は、ヴィンセント・ギャロが誰か分からなかったから、
「さあ」と言って歩いてたけど、
その内、横から二人の女性が出てきて、その男性に話しかけた。
男性は歩きながら、その女性の話をうんうんと頷いて聞いては、
笑顔を向けている。

その女性の話を聞くと、
なんだか、あなたの作った映画のファンですとか、そんなことを興奮して言っていた。

その女性が去るとき、「It was nice meeting you」と言うと、
彼も、「It was nice meeting you, too」と言い、丁寧にお辞儀をした。

そして、そのままその男性は、俺たちの前を、隣の綺麗な女性と歩き続けた。
やっぱり、本人だったみたいね。

gallo


彼女いわく、最初に劇場を出たとき、後ろを振り返って周りを見渡したとき、
その男性だけが、パッと目に入ったらしい。
なんか、スポットライトが、その男性だけに当たっていたみたいだったとか。
何か、彼の周りには、オーラが見えたって。

で、どっかで見たことある顔だなと思い、最初は、友達の友達かなとか、他のアクターかなとか、色々考えていたらしいけど、その俳優かなと思ったらしい。

で、またカジノ内を歩いているとき、またその男性と女性のカップルが俺たちの前に現れて、前を歩き出したら、その一般人の女性が話しかけて、本人だと分かった。

なんか俺の彼女は、成田空港でも毎回誰か有名人とあったり、
こっちでも、歌手にあったり、日本でも誰かにあったりと、
ずいぶん芸能人にあう確率が高いんだよね。

フシギですね。


9・23・07



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September 10, 2007

poster






2007年9月9日 日曜日

今日はベルモントショアーで、年に一回恒例の、
クラシック・カー・ショウがあった。
5時からの仕事の前に、
彼女と見に行った。

street






ここは、俺が住んでいるところから歩いてほんの数分の距離。
俺のスタバも、ここにある。
今日の朝9時から3時まで、
何十年物のクラシックカーが、所狭しと並べられていた。

いやあ〜、超カッコよかったね!
車好きの人には、たまんないでしょう。
そんな一人の総長も、電話したら今日はサンフランシスコにいたとか。
いやあ〜、残念でしたね〜
でもその代わりに、ここに写真を載せます。
面倒くさいので、今は何枚かね。
また後で気が向いたら載せます。


1






2






3






4






6






7






みんな子供のようになって、一生懸命見てたね。

ちなみに、これが俺がこの前描いた、スタバの中の絵。
アニバーサリーを祝う時期限定のコーヒー豆様です。
どう?うまいっしょ??

sb drawing











前から、スタバとか、トレイダージョーズとか、
こういう黒板みたいなボードを使って絵を描いているところのヤツを見て、
「いいなあ〜、俺も描きたいな〜」と思ってたんだよね。
そしたら、今回本当に描ける様になっちゃった。
ラッキーラッキー。
絵を描いて、お金がもらえるんだから、ラッキーなもんです。
俺は絵が描きたいなあ。

***

帰って来て、仕事まであとちょっと。
疲れていたので少し寝ようと目覚ましをセットしたら、あと25分眠れることが判明。
「30分近くも眠れるぜ♪」とちょっと安心しながら、
ションベンがしたくなって、ちょっとトイレに入った。
すると、急に便意をもよおし、
そのまま大をすることに。

しかしですな、最初から大をするつもりでトイレに入ったときと、
小をする予定でトイレに入り、そのまま
「あ、やっぱり大も出るかも」と思って大をする時、
そこには大きな差があるんです。

そのままのノリで大をする時は、
ウンコの切れが悪いんです。

そんなわけで、ちょっとキバッて数分。
やっと全てが終わり、トイレを出て、ベッドに戻り、
時計を見ると、
なんともう4時やんけ!!
俺は10分もウンコしてたのか!!

そんなわけで、寝る時間が10分も減り、
あ〜あとか思いながら、ソッコウ寝て、
仕事に行きました。

****

みんなこんなことブログに書かないけど、
本当はこんなことしてんでしょ?
それともやはり俺はトイレットキングなのか!?

カー・ショウの話から、トイレの話で終わりました。
チャンちゃん。

9・09・07


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July 28, 2007

ウブ






7月28日土曜日

今日は、友達のさやかさんの出演している劇、「UBU THE SHIT」を見に行った。

ハリウッド、サンタモニカ・ブルバードで上演されたこの劇。
さやかさんの劇を見に行くのは、前にもここに書いたように、
CSULB内で公演した、「PERICLES」と、さやかさん本人が脚本、監督をした、
「歌舞伎の世界」に引き続き、3作目だった。

6月に入って、劇の練習中に、足に怪我を負うこともあったさやかさん。
そんなトラブルもありながら、それすらも笑い飛ばす勢いで、
練習に日々励んでいた。

今回の劇では、一体どんな演技を見せてくれるのか、すごく楽しみだった。

*****

ロングビーチから車を走らせて、約1時間ほど。
途中、ハイウェイ710上で、もう少しで巻き込まれそうな事故に、目の前で遭遇する。(これについては後で詳しく書きます)

そんなこんなもありながら、無事に劇場についた。

*****

建物の中は、こじんまりとしていて、
シアターメジャーの人たちが、ホストをしてくれたり、チケットを売ってくれたりと。
8時に公演開始の劇が始まるまでの間も、その彼らと話をしたりと、
とても居心地が良かった。

自分の余談だが、シアターメジャーの人たちが、俺は好きだ。
みんな、自分の好きなことをやっているせいか、とても活き活きとしている。
だから、他の人にも親切で優しいし、礼儀正しい。
シアターメジャーの人たちで、超イヤな人など、今まで会ったことがない。
特に、みんな公演を終えた直後などは、顔がとても活き活きとしていて、
もうはじけんばかりのエネルギーで満ち溢れている。

毎回、こうして、劇を直接シアターで見に行く度に、
その人たちの発する、あふれんばかりのパワーに、
感動を覚える。

その瞬間を、自分の全力を持って、
自らの一番進みたい道で、力を出し切る人たち。

その姿は、とてもキラキラしていて、
本当に、美しいと思う。

*****

さやかさんもそんな人の一人で、
彼女の演技には、目を惹きつけられるものがある。

体全体で、その役柄を演じる彼女。
劇が始まった瞬間から、その、一挙一動に、全ての神経と、注意、そしてエネルギーが込められており、
見ているものの目を、とりこにする。

*****

劇が始まった。
役者全員が一度に出てきて、この劇のタイトルが書かれたポスターと供に、
全員が、大声で叫んだ。

"UBU THE SHIT!!"

そこから、ライオンキングのオープニングの曲に合わせて、
みんな、動物たちになりきった動きで、舞台を這い回る。

全ての人の動きが、凝っていて、
顔の表情まで、みんな成りきっている。


そこから、本番の劇が始まった。

*****

この劇の内容は、UBUという王様が、自分の欲にどんどん駆られ、
自らの国の王を殺し、王の座を奪い、
それでも彼の欲は収まらず、どんどん行動が過激になっていくというもの。

この劇で面白いのは、このUBU、
緑色の馬鹿でかいペニスを付けている。笑

そして、今回の劇の演出が面白かったのは、
劇に登場した役者全員が、
男女関係無く、
全ての人が、そのUBUと、彼の奥さんの役を、
必ず順番で演じるというもの。

UBUと奥さん役を演じるときは、
みんな、木(かな?)で出来た仮面と、コスチュームを付ける。
そのコスチュームも可笑しくて、
大きな渦巻きが描かれたおしり、
そして、今回の目玉、緑色のペニス。

役者の中には、このペニスをフルに使って、
素晴らしいサービス(?)を劇中にやってくれた人たちもたくさんいた。

もう、これはR指定でしたね。
小さな子は、見ないように。
ショックを受けること、確実です。笑

*****

劇中は、みんな、それぞれの人が、UBUとその奥さんの役をうまく演じていて、
一人ひとり、役が入れ替わる度に、次の人はどう表現するのかという期待とともに見ることができ、とても楽しかった。

人によって、皆演じ方に違いがあり、
例えば、その人の体のつくりや、体の動かし方、
しゃべり方、声の大きさ、スピード、声の高さ、
ジェスチャーの大きさ、
そういった、小さなところから、大きなところまで、
全ての要素により、その人だけの、「UBU」が作り上げられる。

昔、三谷幸喜脚本の、夜中にやっていた短い番組で、
「13番テーブルの客」というのがあった。

俺が中1のときだから、もう10年も前の話。
それは、三谷幸喜が書いた脚本を使って、毎週、
違う演出家が、同じ話を撮っていくというもの。

たとえ同じ脚本、同じ台詞でも、
演出家の見せ方や好みで、ぜんぜん違うものとなる。

その違いを見るのが面白い番組だったが、
今日の劇は、それを思い出させた。

同じキャラクターでも、演じる人によって、ぜんぜん違う人となる。
そして、その演じ方の違いが、90分のショウで、
一度に10人ほども見られる。

とても贅沢なものだった。

*****


この劇、始まってから終わるまで、
本当にハイテンションで、
見ている俺のほうが疲れてしまったぐらい。笑

みんな、もう本当に、飛ばしっ放し。
90分のショウが終わって、さやかさんと少し話をする機会があったが、
彼女いわく、今が留学生活上で、一番体が軽いと。

この劇は、もう本当に90分、動きっ放し、
走りっ放し、飛びっぱなし、叫びまくり、
吠えまくり、誰かを叩きまくり、笑
そんな感じだから、
普段の練習中やリハーサルから、常に体を動かしていて、
もう、今は20分間走る続けても、何も問題がないそう。^_^


劇の間も、もう本当に面白いギャグや演技ばかりで、
観客も、始終声を大にして笑い転げていた。

みんな、演じるキャラにより、声の高さから、大きさ、
体の動き、発するパワー、雰囲気、
顔の表情、
全てが、変わる。

まさに、生きるアート。

*****

さやかさんの話で、感心したのは、
今回のUBUや奥さんの役は、仮面をつけてやるため、
顔の表情で演技ができないという。

だから、体の動き、声の高さ低さ、
そういったもので、メリハリをつけなきゃいけないという。

そこで体を一つ動かすにしても、
仮面をつけているため、仮面なしの普段なら、体から動かしていい動きでも、
今回は、仮面から、つまり顔から、先に動かすという。

それを、自らのジェスチャーとともに解説してくれた。
へえ〜、なるほど〜!!!と思った。

これだけの長い劇、一体、練習期間はどれくらいだったのかと聞くと、
約一ヶ月ほどだという。
そして、練習も、それぞれのパートを練習して、
リハーサルでは、全てを通して皆でやるにも、それぞれの人の都合がつかなかったりと、
中々大変らしい。

そして、仮面をつけながら、お互い、それで会話をしたりと、
演技以外のこともやり、更に動きや演技を、自然なものにして行くそうだ。

まさに、感心の一言。

*****


上にも書いたが、やはり、全ての演技が終わった後の役者の皆さんの表情は、
とてもハツラツとしていて、本当にいい気分にさせれくれた。

みんな、「今」のこの瞬間を生き切っているんだなあと、
本当に胸を動かされる。

*****

UBU THE SHIT.
来週の金・土曜日が最終なので、
南カリフォルニアの住んでいる皆さんは、ぜひチェケラあれ。


7・28・07


チケット情報
https://www.plays411.com/newsite/show/play_info.asp?show_id=1114

あらすじ:
Over 100 years ago, Alfred Jarry wrote a play based off MacBeth, which attacked all that literature and the theatre held sacred. The first word, Merdre (Shitter) was a sound that signaled the artistic revolution to come. However, this revolution did not come until over 50 years later by way of Beckett, Ionesco and the other absurdist writers. In this version of Jarry’s play each of the nine actors will play both the monstrous Pa Ubu and his vile hag of a wife Ma Ubu. Masks created for the show from Bali, Indonesia, nine different languages and a plethora of musical instruments will accompany these warriors through tragedy, comedy, drama, puppetry and clown. Today, everything moves at the pace of Ubu. Everyone wants to buy more, eat better and shit more pleasantly. This means that shocking our audiences cannot be achieved through the same means anymore. We will extract and nurture those new avenues for you in this glorious production of the time old tale.

(https://www.plays411.com/newsite/show/play_info.asp?show_id=1114より抜粋)






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May 13, 2007

歌舞伎ポスター






2007年5月10日木曜日

この日、California State University Long Beachのキャンパス内の、
シアターアーツの建物の中の、ある一部屋で、
「歌舞伎の世界」が繰り広げられた。


この劇の監督は、
Sayaka Miyatani、
宮谷彩耶香さんである。

彼女は、日本からの留学生。
5年前に日本を出て、
ここアメリカに渡った。

元々はサクラメントにある二年生大学に通っていた彼女。
今から2年前の、2005年夏から、
ここ、南カリフォルニアのCSUロングビーチ校に編入した。


もともと演劇に興味があった彼女。
留学もしたいし、
演劇もしたい。

そんな時、高校時代の先生に、
「両方やっちゃえば?」と言われ、
今の過程に至るそうだ。

*****

木曜の夜の11時。
シアターの建物の中の、
地下のこの小さな一室に、
多くの観客が集まった。

初めにサヤカさん本人が出てきて、
皆さんへの、ご挨拶。
「Thank you everyone for coming!!」と、
その持ち前の明るさと、大きくてよく通る、その元気な声で、
サヤカさんプロデュースの、その劇は始まった。

歌舞伎2






*****

部屋が暗くなった。
日本舞踊の音楽とともに、
部屋の後ろの扉が開き、
そこから、一人の歌舞伎役者が現れた。

一歩一歩、
腰を落とし、
シコを踏むように、
体重を落として、
舞台の真ん中に近づいてくる。

そして、繰り広げられた、
彼の、真剣そのもののパフォーマンス。


彼の醸し出す雰囲気は、正に“真剣”そのもので、
目の前で床に腰を下ろして見ていた自分には、
その彼の気迫からの、
“恐さ”さえ感じられた。


彼一人によるパフォーマンスが終わり、
部屋の後ろからまた出て行った後、
今度は、日本の着物に身を包んだ、綺麗な女性が出てきた。

その女性が、「歌舞伎」についての、
簡単な説明を施す。

歌舞伎がなぜ生まれたか、
「歌舞伎」とは、本来どういう意味を表すのか、
歌舞伎の歴史などを話した後は、

「女形」など、様々な種類の役を説明。
彼女の簡単な説明の後、
実際に役者が出てきて、
迫真の演技を披露する。


実際新しい役者が舞台に出て演技を披露する間、
この着物姿の女性は、その後ろで、
扇子を仰ぎながら、その役者の演技に目を凝らす。

そんな洒落た演出にも、
「うまいなあ」と関心させられた。



女形の役者さんの、動き、目線。
細かい表情。
どれ一つとっても、
歌舞伎とは本来縁がないはずのアメリカ人の役者でありながら、
見事に演じきっていた。

その役を演じきっている役者も凄いが、
その、細かい演技指導をした、
サヤカさんの見えない労力に、感激した。


歌舞伎1






****

話は進み、
日本語だけでの、役者の立ち回り。
歌舞伎者5人が出てきての、
警官たちとの物語など、
劇は、

強烈なインパクトあり、
笑いあり、
コメディっぽさあり、
気迫一杯の真剣さあり、

初めから終わりまで観客を飽きさることのない、
見事な構成となっていた。


*****

この劇を見て感動したのは、
役者一人一人の、真に迫る演技だ。

見ているものを恐がらせるほどの見事な気迫で、
その瞬間を、最大の力で演じきる人たち。

その、熱いエネルギーに、
こちらまで熱くならずにはいられなかった。

歌舞伎3






*****

そして何より凄いのは、
この劇を、ゼロから作り上げ、
台本を役者に渡してから、
たった3週間で、今回の公演に漕ぎ付けた、サヤカさん本人だ。

まずは、日本人の真髄である、歌舞伎の世界。
今の時代、日本人である俺たち自信も馴染みのない、
この世界。

これを、いかにアメリカの観客に見せるか。

日本風だけにしては、アメリカ人には受けない。
かと言って、完璧にアメリカナイズしては、
歌舞伎の本物さが、失われてしまう。

アメリカ人の客にも、
日本人の客にも、
“歌舞伎”を知る人にも、
知らない人にも、

観客全員に訴えかける劇を構成するには、
相当頭をひねらせたことであろう。

歌舞伎4






現に、劇を見ていて、
アメリカ人の観客にもバカ受けしていたし、
日本人の俺が見ても、本当に面白かった。

次は何が起きるんだろう、
どうなるんだろう、という期待感。

ただ、真面目なだけではなく、
笑いもあり、
アクションもある。

そんな、見事な構成を作り上げ、
そして、役者のみんなをまとめあげ、
衣装から、
日本語の正しい発音の指導から、
舞台の空気作りから、
全てをやり遂げたサヤカさん。

本当に凄いと思った。


これが、日本にいる日本人がやったり、
アメリカにいるアメリカ人がやった劇だったなら、
サヤカさんの劇ほどの感動は無かっただろう。

アメリカという、全く違う文化の環境の中で、
日本人さえ馴染みのほとんど無い、歌舞伎の世界を、
見事に二つの文化にまたがるようにアレンジし、
観客の感動を勝ち取った。

これは、中々できるもんじゃないと思う。

歌舞伎5






****

この日は、実は本番の日の、前日公演だった。
本当の“本番”は、翌日の金曜日、正午から。

ここで、シアターメジャーの学生全員と、
先生方を呼んで、
200人ほどの観衆の前で、
本番を、乗り切った。


この日、俺はシアターメジャーではないので、
もちろんこの回には見に行けなかったのだが、
なんとこの日の午後、
町のポストオフィスで手紙を書いていたら、
サヤカさんと、鉢合わせした。
何たる偶然!!

聞くと、丁度劇が終った後だと言う。
しかも凄いのは、
劇が終った後、観客みんなが、スタンディング・オベーション。

本当は、カーテンの陰に隠れ、
みんなの最後の声を合わせるために、
表には出てこないはずだったが、
かけ声を出そうとしても、
その凄まじい拍手の渦のため、
自分の声が、舞台の上の役者たちに届かない。

全然止まない拍手を聞きながら、
「中々止まないなあ」と困っていると、笑
なんと、その観客からの拍手は、
監督であるサヤカさん本人を舞台の上に誘うためのものだったそうである。

「自分は監督だからいいわよ!」と言うサヤカさんの手を引っ張りながら、
舞台上に彼女を連れ出した役者のみんな。

舞台上にいざ姿を現したサヤカさんには、
その観客からの、ますます大きくなった一斉の拍手が、
一気に浴びせられた。

kabuki 6






****

俺はその時の状況を話すサヤカさんの話を聞いてるだけで、
こっちまで泣きたくなってしまった。

その時の感激は、相当のものだったに違いない。

****

そしてもっと凄いのは、
この劇を気に入った先生からの提案で、

本当は日本に帰るはずだった来学期、
学校内の日本庭園や、
ロングビーチの中の高校などで、
更なる公演をやってくれないかとの、誘い。

いやあ、凄いね、本当に。
人生“本気”で生き抜いている人には、
必ず、それなりの結果が生まれるってもんだ。


****

そんな訳で、何週間も睡眠時間ほとんどない状態を乗り切って、
見事に今回の劇を作り上げたサヤカさんの、

「歌舞伎の世界 “The World of Kabuki”」

来学期、もしもロングビーチ内で見る機会があった人は、
ぜひ、ご覧あれ。

心を揺さぶられること、間違いなし。

kabuki with sayaka


舞台後、
サヤカさんと



5・13・07



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April 14, 2007

toyota今朝、いつも通り総長とサーフィンに行くために、彼の家に行った。
家に着くと、彼が言う。

「今日、トヨタのグランプリやってるんだよね」

新聞とネットで確かめると、確かに今週末やってる。
一年に一回のこのイベント。面白そうだな!
ロングビーチに人が集まって、大々的にレースと車の宣伝をする。
去年からこの事は知っていたが、来た事はなかった。
じゃ、行ってみっか!
サーフィンをキャンセルし、そっこう家を出た。

LB down Town

LB Down Town




*****

チケットは一人40ドルと高く、
俺たちは入る気がなかったので、
周りにダフ屋がいるかどうかただ確かめに、
車を停めてゲートの前まで行った。
誰もいない。
「やっぱり無理か」と、帰ろうと踵を返したとき、
小さな少年が後ろから声をかけてきた。

「Hey guys! You need a ticket?
We don’t need these and we got two, so you guys can take it!!」

なに??何だって!?!?
渡されたチケットを見ると、今日の分を、フリーで入れるやつだった。
すげえ!見ると、「65ドル相当」とか書いてある。
何たるタイミングと偶然。
このキッズのおかげで、俺たちは中に入れることに・・・

ticket get

Got a ticket!!




*****

中に入ると、すごい人。
お祭り騒ぎ。
レーシングカーの、凄い音。
・・・・ヒューーーーーンンンン・・・・!!!!
まさかF1の音が、こんなにデカイとはね。
初めて真横で味わって、もうエキサイトしまくりだった。

car race 1






car race 2






ゲートの中には、展示場も。
中へ入ると、最新の車や、展示用の車、
レース用、オフザロード様、
バイクから、馬鹿でかいトラックまで、
とにかく色々な車が、ぞろっと飾ってある。

car 1






car 1-2

ベンツ作の車。
これがもうカッコよすぎてやばかった!



car 1-3

バカでかいタイヤ。
ハンドルはなく、席の横にある、
ベンツのマークの円盤で操作するらしい

car 2






car 4






car 5






car 6






car 7






car 8

クラシック・ポリース・カー





中には、綺麗なおねえちゃんも。

俺の新しい彼女たち
girl 1girl 3






girls 2

"I am the pimp"




総長の新しい彼女
socho girl

"I'm the pimp, too"




外へ出ると、真横を凄いスピードで、
F1のレーシングカーが駆け抜けてゆく。
耳栓なしでは、とても耳が痛いほど。
直線のスピードは、マジでやばかった。
目に見えないもんな、ホント。


俺と総長で、アクロバット♪
toyota


バイクから落ちそうで大変だったぜ・・・
総長は回転してるし。。
さすが、器械体操が得意なだけありますな







今まで特に、車とかレースとか、
興味がなかったけど、
今日行ってみて、これにハマる人の気持ちが分かった気がした。
人類は、色々とモノを発明してきたけど、
やっぱり、すごいね。
最近、物質社会を批判するような感じで生きてたけど、
やっぱ、人類が生み出した、「物質社会」の結集も、
ホント凄いもんだ。
その世界にはまりすぎたり、欲が出すぎんのも良くないけど、
この社会の楽しさを自覚して、それを思いっ切り楽しむのも、
やっぱり大事だね。


久しぶりの、お祭り気分。
露店も賑わい、人も沢山集まり、
最新の車も見れ、綺麗なおねえちゃんも沢山いて、
最高の時間だった。

ロングビーチに住んでいるあなた、
明日もやっているので、要チェック!!

4・14・07

honda robot

中にはTOYOTAの最新ロボットも。
足ふみしながら、
トランペット吹いてたぜ
人類の技術もここまで来たか!


おまけ&more pics





car 1car 2






car 3car 4






car 6car 7






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shunsukesekine at 15:18コメント(4)トラックバック(0) 

March 04, 2007


美術館に行くと、まるで、
2500年前から現代まで、
その期間を一日でタイムスリップして来たような感覚に陥る。
こんなにゼイタクなものはない。

自らの想像力を使い、
目の前の、
一枚の絵だけで、
一体の彫刻だけで、
1ピースの装飾品だけで、
その作品が作られた当時に、タイムスリップできるのだから。

“生きた歴史”が、
目の前にある。

こんなに贅沢な時間は、
そうそうない。


*****

Surfers in the Sunrise
surfer in the sunrise






Dolphines
dolphin






Huntington Beach Pier
HB






3月3日。
朝早く起きて、朝焼けの海を見に行った後、
LAにあるGetty Museumに足を運んだ。
ゲティ・ミュージアムに行くのは、これで確か3回目だ。
前回に行ったのは、去年の9月だったが、
毎回行くたびに、「何ていい所なんだろう」としみじみと思う。
その美術館としての作りも素晴らしいが、
揃っている作品の数々も素晴らしい。
2500年ほど前の彫刻や装飾品から、
現代の絵画、美術まで、
至るジャンルと年代の作品が並ぶ。
美術館自体は、全部でメイン5つのビルディングにより、
構成される。

北、西、東、南幹にそれぞれの年代に分けられて作品が飾られ、
最後の一つ、Exhibitions Pavilionには、
その時期限定の、Exhibitionが展示される。
今回は、「Icons from Sinai」という題名で、
EgyptのSinaiという場所から、
はるばると旅をして来た、
その土地の教会からの神聖な展示物が、
丁寧に飾られていた。

この展示会、
去年の11月14日から、
今年の3月4日、つまり今日までだったので、
美術館を訪れた昨日は、
展示終了一日前ということもあり、
美術館は人で一杯だった。

展示美術を見るには、
3時間待ちのチケットを手に入れないと見れなかったが、
それでも行った価値はあった。
2000年以上前に作られた作品が、
目の前で見られる。
その時間の流れを、目の前で感じられる。
素晴らしいことだった。

*****

その他にも、常時の展示されている作品で、
素晴らしいものがある。
例えば、Vincent Van Goghの、
「Irises」(1889)
Irises







ヴァン・ゴッホ独特の油絵のタッチは、
目の前でそれを目にしないと、そのオイルの厚みと、
色の鮮やかさ、
そして、その生の絵が放つ、その活き活きとした躍動感は、
絶対に分からない。
いくら綺麗に撮られた写真を見ても、
その写真は、本物を見た後では、
ただの、薄っぺらい、「フェイク」でしかないことが、
明らかだ。

*****

他にも、Milletの、
「The Man with The Hoe」とか、
素晴らしい作品は沢山ある。

millet







ぜひ、機会のある人には、
訪れてもらいたい。
西洋美術が好きな人であれば、
満足すること、受け合いだ。

Sunset from Getty
sunset






*****

今回は、昼の12時ごろから入り、
夜の9時、閉まる直前までいた。
こんなに長居したのは初めてだったが、
今回は、とにかくじっくりと時間を過ごしたかったので、
ここまで居てしまった。
流石に、これだけいると、集中力は切れてくるが、
それでも、これだけいても、
全ての作品を、じっくりと味わうことはできない。
それだけ多くの作品が、展示されているってことだ。

*****

美術館の楽しみは、
一つ一つの作品の前に立って、じっくりと、
その作品の作られた当時の様子、
その作品を作った人が、どういう人だったのか、
その人は何を思って、それを作ったのか。
その作品の作られた当時は、どういう時代だったのか。
人々は何を思って生きていたのか。
その作品が、技術的に素晴らしければ、
それをどう作ったのか。
絵画なら、どう描いたのか。どう塗ったのか。
彫刻なら、どう彫ったのか。
装飾品なら、どうやって作ったのか。どれだけの時間が、
この一つの作品に費やされたのか。
そんなことを、とにかく色々想像していく。

そんなことをしていると、一作品の前で、
5分も10分もいてしまう。
そんな事をしているから、一日で、その美術館全体を見終わるなんてことは、
到底ない。
特に美術館が大きければ大きいほど、やばい。
パリのルーブル美術館は、あれは、
2日かけても、絶対終らない。
それほど、デカすぎる。

*****

そんな風にして、一つ一つの作品と、対話していく。
そうやって過ごす時は、格別だ。
それが、俺が美術館めぐりが好きな所以。

*****

特に、夜のGetty Museumは格別だ。
金曜、土曜の夜は、9時まで開いている。
人も少なくなってくるし、
あなたのお気に入りの作品の前で、好きなだけ足を止められること、
間違いなしだ。

そして、外には、LAの綺麗な夜景が広がる。
人類が、たったの50〜100年足らずで作り上げた、この景色。
その凄さに、あなたは息を呑むだろう。


*****


LA, Getty Museum.
興味のある方は、
ぜひ、足を運んで見ては如何だろうか。


3・04・07




shunsukesekine at 21:24コメント(2)トラックバック(0) 

September 15, 2006

459e6f24.jpgLAから少し北に行ったところにある、山の上の小さな美術館。
車を停めた後は、そこからは自動運転のトラムが、山の上まで連れて行ってくれる。
トラムの窓から眼下に広がる、LAのハイウェイの様子。
扉が開くと、そこに広がるのは、近代的でシンプルなつくりの、広場、そして階段。
そこを上がると、それぞれ彫刻、絵画、装飾品などに分かれた、数々の建物が並ぶ。
昼間に行くのもいいが、夜にぜひ行って欲しい。
そのライトアップされた建物の綺麗なこと。
二階に設置された展示場に入る前に、向こうに広がるロスの夜景は、目を見張るものがある。
下に降りると、まるで「秘密の花園」を思わせるような、不可思議かつ魅力的なデザインの、中庭が広がる。
池の上に広がる、緑の芝と木々。流れる小川。咲き乱れる花々。
まるで夢の中にいるのかと思わせるほどの、完璧な空間である。

もちろん美術品も素晴らしい。
古代アテネの時代から、現代美術まで、幅広く取り揃えている。
毎回定期的に変わる、特別展示回も嬉しい。
今はルーベンスとブリューゲルのコラボレーションの作品が紹介されている。
ファンの人はぜひチェックあり。

ここまで揃っていて、駐車場料金の7ドルを除いては、入場料はただである。
金、土曜は夜の9時まで開いている。
ぜひ、たまには違った週末の過ごし方を。

LAにひっそりと隠れた、素敵な空間、
Getty Museum.


shunsukesekine at 17:22コメント(0)トラックバック(0) 

April 22, 2006

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今日はWEST LAにある、Getty Museum(ゲティ・ミュージアム)に友達と行って来た。
その彼女は前から行きたかったみたいだけど、中々機会が作れなかったらしく、
今回やっとまたLAの方に来れたので、それを利用して、俺の事も誘ってくれた。
今回誘われてよかった。今回行かなかったら、もしかしたら一回も行ってなかったかもしれない。

ゲティ・ミュージアム。めちゃくちゃ良かった!

元々美術好きなのもあるが、自分は今まで、色々な国の美術館に行ってきた。
日本のにも良くいったし、ヨーロッパの国々、イギリス、フランス、イタリア、オランダ、スペインのにも行ってきた。
アメリカも、サンフランシスコ、フィラデルフィア、ワシントンDC,ニューヨーク等、行けるところは行ってきた。

でも今日のゲティ・ミュージアムは、今までのとは、全く違った。
まず、作りが違う。
他の美術館は、大体が一個の建物の中に、全ての作品があるのに対して、
ここは、いくつかの建物が別れて建っている。しかも、それぞれの建物の作りが美しい。
また、一つの建物から別の建物へ移動するときにも、
その間に見える、外の景色―LAの景色―が高い丘の上から見渡せるようになっていて、アート作品に集中して見ていた、疲れた目と頭に、一瞬のリフレッシュができる。

ゲティ・ミュージアムの立つ丘は、ウェストLAの、高い丘の上となっている。
そこは、下に走る高速道路からの騒音は一切聞こえず、
まるで、どこか別の国に来たような錯覚に陥らされる。
敷地には中庭もあり、その作りは、水と自然をうまく融合させていて、
まるでフランスのヴェルサイユ宮殿の中庭を思い出させる。
そこに、シンプル且つ近代的な建物が融合し、
上手くそこにある空間に、自然でいて、落ち着ける、
他にはない雰囲気を作り出している。


館内には、ヨーロッパのルネサンス時代のアートから始まり、
近代的なアートまで、数々の作品が飾られていた。
作品も、彫刻から、ペインティング、ドロウイング、写真、食器などの装飾品から、期間限定の展示作品まで、色々とあった。
約5時間近くいたが、時間はあっという間に過ぎ去った。

それに加えて、入場料がただというのが嬉しい。
払うのは、駐車料金の7ドルだけ。後は、何も払わなくていい。
だから、みんなで車1台でカープールしていけば、7ドルだけで、みんなが楽しめる。
夜は9時か10時まで開いていて、今日なんかも、金曜の夜だったが、
7時ごろになってからも、カップルや家族連れで来る人たちが多かった。
ヘタな映画を見に行くより、安いし、ずっといいんじゃないか。


今回久しぶりに美術館に行ったけど、
やっぱり自分は、美術が大好きな事に気づいた。
絵や、アート作品を見ていると、
その時の人たちがそれをどうやって作ったのか、
一体どれだけの時間をかけて作ったのか、
また、その作品が作られた頃の時代背景、
その頃、人々はどんな服を着て、どんな生活スタイルで、
何を糧に生きていたのか。
それらを想像しながら、一つ一つの作品に見入っていると、
本当に面白く、時が過ぎ去る。

美術館を出た後、二人とも、
かなり心からリラックスしていた。
こんなに別の意味でリラックスできたのはいつ振りだろう。
知的教養が満たされ、それでいて、時間を贅沢に使い、
価値のある時間だったと思わせる、リラックスのでき方。


こんなに沢山の良質の作品が揃っていて、
それでいて世界的にも少ない、入場料ゼロ!
これは、近くに住んでいる人の特権だろう。
これからも、機会を見つけては、ちょくちょく足を運ぼうと思った。


4.21.06


shunsukesekine at 16:14コメント(0)トラックバック(0) 
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