December 02, 2012 10:59

"Bounce" by Bon Jovi

Bon_Jovi_Bounce


2002年に出たアルバム。
このアルバムには、多くの思い出が詰まっています。


2002年の7月末に、カリフォルニアのWeedにある
College of the Siskiyousに留学をして、
そこでの最初の留学生活を始めた。
その際、このアルバムは確か日本では先行発売だったので、
丁度家族に荷物を送ってもらう予定があった他の荷物と一緒に、
段ボールに入れて送ってもらった。
(今調べたら、アメリカでは2002年10月8日発売に対して、
日本では2002年9月11日発売だったとのこと。)


MDに入れて、Fall Semester中は、
ずーっと聴いていた。

なので、今でも、
一曲一曲を聴くたびに、
当時の色々な場所での情景と心情が蘇って来る。

今ちょうど聴きながらこれを書いているけれど、
今流れている"Right Side of Wrong" は、
ルームメイトのRoyの家に行く間の、
マッカーサーまでの道のりの途中にある、
山と山の間にある、
広大に広がった空間を思い出す。

この曲は、今からちょうど10年前、
初のサンクスギヴィングで、ロイの家に行った際の、
その当時の心情をありありと思い出させられる。


*****

他にも、オープニングの"Undivided" は、
寮に移る前に住んでいたアパートの、
ワンベッドルームの部屋で、このMDを初めて聴いた時を思い出すし、
二曲目の"Everyday"は、
当時取っていたPhotoshop6.0のクラスの、
ギルロイ(先生の名前)のクラスの、
あのクラスルームの様子を思い出す。

ロックが好きで、ちょっとビジュアル系の、
名前は忘れたけど、ちょっと変わった男がいたり、
(俺がよく彼の作品や、描く絵を褒めてあげていたので、
すごく好かれていた)

サラ・スタイマスっていう可愛い女の子がいたり、
(この子が好きだった俺は、それを友達のギャレットに話すと、
ギャレットがたまたまスチューデント・オフィスで働いていたツテで、
その子の電話番号を入手して渡してくれた。
にも関わらず、俺は結局電話もしなかった。)

頭にとぐろをまいたようなヘアスタイルの、
声の甲高い陽気なおばさんがいたり、
その他、様々なバラエティに富んだ生徒がたくさんいた。

*****

3曲目の"The Distance" は、
当時取っていたアートクラス(版画)のクラスで、
クラスメイトの金髪の男の子(名前を忘れた。座ると太るから、という理由で、いつも立ち続けている、カーリーヘアのナイスガイだった。)に、
"I go the distance"の意味は何?と聴いたら、
詳しく教えてくれたことを覚えている。
「やりきる、ってことなんだよ。
Going all the way, だ」って。


4曲目の"Joey"は、
寮の様子というか、
あの当時の、空気感、雰囲気を思い出す。

夜、寮の一階のスタディルームで勉強していたときの、
あの匂いというか、
ドームの匂い、空気の感じ、
それを、思い出す。

この曲の中には、
"Como on, What you gonna do with your life?
C'mon tell me 'bout your dreams
Tell me all the sights you're gonna see
Tell me who you're gonna be"
という歌詞がある。
それを聴いて、いろいろ考えていた頃を思い出す。

*****


"Misunderstood" は、
平日の勉強で疲れすぎて(平日はほとんど寝ていなかった)、
なので週末は、いつもぐっすり眠ることが幸せだったが、
(金曜日の夜になると、「やっと今週も一週間乗り切った」
という感じだった。で、金曜の夜は、宿題も何もなく、
ぐっすり眠れたので、本当に幸せだった)
そのとき、ある週末の土曜の夜に、自分の部屋に籠って、
DVDでトムハンクス主演の"Cast Away"を観て、
トムハンクスが、帰って来た自分の生活が変わっていて、
元妻に、雨の中だか、彼女の家の前で、
何かをいうシーンが、よく印象に残っている。
(その頃の俺は、平日は疲れすぎていたせいで、
週末は誰とも会いたくなく、
いつもドームの部屋に籠っていた。
朝も、カフェテリアに誰もいないような時間を見計らって、
こっそり行ったり。)


*****

"All About Lovin' You" は、
10月頃か、11月頃か、
俺のやっていた数学のチューターが人気になって、
ある火曜日、自分のクラスが全部キャンセルされた日に、
その代わり、朝の8時から、夕方の5時まで、
全部で7本か8本、急遽チューターのセッションが入って、
みっちり7、8人に教えた際、
午後2時頃、フラフラになって、
たった10分の休憩の間、少しでもベッドで横になる為に、
寮の部屋に歩いて行ったとき、
その時の感じを思い出す。

******

"Hook Me Up" は、余り思い入れがない。
余り好きじゃなかったから。
(De Anzaに2年目に移った際に、
サンクスギヴィングで知り合ったハンリーっていう友達に、
"Hook me up"の意味を、彼に家まで送ってもらう途中に
聴いていた記憶がある。
その時の、85 freeway Southの夜の道の感じを思い出す。
丁度、俺の家があったサラトガに入る前の、
Saratoga Aveの前辺りの情景が目に浮かぶ。)



"You Had Me from Hello" は、
これを聴くと、
アートクラスのフィールドトリップで、
オレゴンのポートランドまで、
ショーン・ケニー(先生)が運転する一台のヴァンで、
8人くらいで行った時を思い出す。

このときは、確か二泊ぐらいしたはず。

日中は、ポートランドの至るところで開かれている
アートショウやギャラリーを見たり、
その感想を話し合ったりした。

夜は、そこで知り合ったローラと、
もう一人、メガネをかけたボウズのお兄さん(名前忘れた)
と、3人で、インドアのロッククライミングに行った。
(今思うと、女性の名前は殆ど覚えているくせに、
男性の名前は殆ど忘れていますね。)


夜は、全員で、ポートランドの町を歩いたりして、
そこに参加していたヴェンチャーって女の子
(この子は、俺は別のクラスでも一緒だった)
と、ショーン・ケニーが、
港の横にある、丸い形をしたオブジェクトの上で、
二人で手をつなぎ合って、お尻を出した格好でバランスを取りながら、
そこでぐるぐると回っていて、
それを俺たちが横で見ているという、
今考えると完全にシュールなんだけど、
アメリカでは、それが全然おかしくないという、
そんな、不思議でおかしな光景を思い出す。

*****


"Bounce" は、
Spring Semesterになって、
普通はワンセメスター12単位、
多くても15単位で終わらすものなに、
俺は確か、20単位ぐらい取って、
(アートのクラスを沢山取ったのと、
他にも主要なクラス、英語と数学とアートヒストリーとスパニッシュなどを取っていたので、そうなった)
それで、本当に精神的にヤバくなってるときに、
これを聴いて、
「いや、俺はできる!!」と自分を励ましていたのを思い出す。笑



"Open All Night"は、
サンクスギヴィングが終わったときに、
ロイの家から一緒に車で帰って来て、
その時、道の途中で車を停めて、立ちションをしたこととか(どうでも良いね)
その後、自分の部屋の椅子に座って、
なんかホッとしたことなど、
そのときの情景を思い出す。


*****

などなど。

こうして書き出すと、色々とそのとき見ていた景色や、
そのときに、周りにどんな人たちがいたか、
どんな会話をしたか、

そういうものが、蘇って来るから、不思議です。


毎回思うけど、
音楽を聴くことは、
タイムマシーンに乗ることみたい。


そのとき、その曲を聴いていた時の感情、
情景、心情、
そして、そのときの「時」に、
戻ることができる。


だから、このアルバムのように、
ある一定の期間、それを聴き込んで、
それにより、
それから10年経っても、
そのアルバムを聴くことで、
そのときの心情を、ありありと、(又は断片でも)
思い出すことができることは、
本当に幸せだと思う。


*****


最近思うのは、
俺が29歳っていう、
20代最後の歳にいるせいかもしれないけれど、
(または、今は一人で過ごしているから、
考える時間が多いだけかもしれないけれど)
しばしば過去を振り返ることで、
同時に、
10年前の留学時代の思い出などは、
遥か彼方のことに思えてしまって、
「あれは本当にあったのか?
あの記憶は、確かに俺の中にあるけれど、
あのときの俺と、今の俺は、
同じ人間なのか?」と考えると、
全く、違う人間になってしまったような、
そんな感覚にとらわれます。


*****


留学から帰って来た3年目くらいまで、
つまり、去年くらいまでは、
結構、「留学時代は、ついこの前のこと」
っていう感覚があったから、
留学当時と、「今」(日本での生活)は、
繋がっている、っていう感覚があったんだけど、
最近は、その感覚がなく、
「留学時代」「日本での現在の自分」
の二つは、
バッサリと、別のものになってしまった、
という感じが強い。

(今思ったけれど、
それは、もしかしたら、
前職では、仕事を通して、
「海外生活」「留学」の話を毎日のようにしていたから、
留学生活をしょっちゅう思い出していたため、
「当時」からそれが途切れた、というわけでは無かったのに対して、
今は、普段ほとんど、
留学の経験や思い出を、
周りの人とシェアすることが無いからかもしれない。)

*****


少し話は広がってしまうが、
以前は、「俺はどんな人間になりたいか」
という、アイデンティティの確立たるべきものが、
俺の中では非常に強くて、
それが、俺の一番の課題であり、一番の感心ごとであった気がした。

「どんな人間でありたいか」
「どう生きるのか」
という。


しかし最近は、
そういった、自己の中での揺らぎ、のようなものは、
ほぼ感じない。

それは、果たして、
年齢のせいなのか、
それとも、自己というものが、
ほぼ確立してきたからなのか。


以前、「人生逆戻りツアー」という本で、
「男性は、30歳になる直前が、
一番、自分の人生に対して不安になり、
これで良いのかと悩む時期である」とあったけれど、
それは本当で、
俺も、26歳くらいから、ついこの前まで、
ずーっと、進路で悩んでいた。

でも、今は、仕事も安定して、
進路も固まって来ているので、
それに対する不安や、迷いはない。

それも、俺がいまこうして、
「揺らぎ」というものを、
自分の中で感じない理由かもしれない。

*****

以前は、誰か、自分の考えを覆す様な人と会ったり、
何か、普段とは違うことを経験すると、
それにより、大打撃を受け、
自分の中で大きな「揺らぎ」が派生し、
それにより、数日揺らぎ続けることが多かった。


それは、感受性が強いことの現れかもしれないし、
「感動しやすかった」のかもしれないし、
単に、自分に自信がなかっただけ、かもしれない。

そして、その揺らぎは、
自分の「自信」を保って、
毎日を揺るぎなく生きて行くためには、
邪魔となるものでもあった。


*****


しかし今、そうした「揺らぎ」はほぼ無くなり、
何か、普段とは違う経験をしたり、
または、誰かに会っても、
それにより、自分の核が、揺さぶられることは、
ほとんど無い。


その状態に、
俺は先日、ふと気づいて、
「ああ、俺の中での、
かつてあった『揺らぎ』は、
もう今では、ほとんど起きないな。

それは、自分の『核』がほぼ固まって来たためでもあるだろうけれど、
同時に、ちょっと寂しいな」とも思った。



「揺らぐ」ということは、
「感動」することであり、
その揺らぐ幅がデカいほど、
自分の中で、それだけ変われる余地がある、ということ。

俺は、今さら、
自分の性格や人間性を変えようとは思わないし、
ある程度は、自分の在りたちについて自信も付いているから、
あとは、固まった自分の「核」の周りに、
更なるスキルや、知識や、その他、
「武器」となるものを付け、磨き上げて行くとき。


*****


ほんの少し前まで、
そういった、「核を早く固まらせて、
その周りに、武器を付けて行く状態になること」
に、早くなりたいと思っていたのに、
いざ、その状態になると、
その、揺らいでいた頃、
つまり、「自らの核が、固まっていなかったころ」
を、懐かしく思う。


その、「揺らがない自分」の状態を、
ちょっと、客観的に見て、
少し、寂しさを感じたりする。


*****

まあ、俺ももう30歳ですので、
この歳になっても、
揺らいでいたら、どうしようもないけどね。笑


それと、俺が揺らがない、大きな理由の1つは、
妻の存在でしょう。

上に散々「揺らがない」って書いたけれど、
それでも、何かあるたびに、結構悩んで、
彼女に相談して、
それで、安心しているので。


きっと、妻が上の文章を読んだら、
「なに言ってるの、
今でもあなたは十分揺らいでいるけれど、
私がその揺らぎをコントロールしているんじゃない」
と言われそうな気がします。

*****

ということで、
Bon Joviのアルバムのレビューに全然なっていないけれど(相変らず)、
自分にとっては、とても思い入れのあるアルバムです。


2012/12/2 11:22




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