October 28, 2012 15:34

"Buffalo '66"

fe83646d


観ました。
『バッファロー'66』。
1998年6月26日公開。

(この後ネタバレあり)

*****

この映画は、
以前ラスヴェガスでヴィンセント・ギャロを見てから、
ずっと気になっていたんだけど、
今日、やっと観れました。



なかなか感動しました。

雰囲気がとても良い。

フィルムの感じとか、
画面の取り方、写し方が、
とてもいい雰囲気を出しています。

そして、見終わった後に気づいたんですが、
この映画自体を、ヴィンセント・ギャロが監督したんだね。

監督意外にも、
脚本・主演・音楽もやっていて、
本当にすごいなあと思いました。


*****


彼は小津安二郎の大ファンだそうで、
ヴィンセント・ギャロ演じるビリーが
自分の両親の家で、食事をするシーンで、
四方からカメラが固定された状態で
食卓を写すシーンがあったんだけど、
それを見て、
「なんか、小津安二郎みたいな撮り方だなあ」
と思っていたら、
本当にそうだったらしく、
なるほど、という感じでした。



buffalo66-thepast




でも、すごく雰囲気が出ていたな。


彼の父親が、クリスティーナ・リッチの前で
レコードをかけて歌うシーンとか、

クリスティーナ・リッチが、
ボーリング場のポールを使って
タップダンスをするシーンとか、

124732268585416330139_Buffalo66-1




毎回周りの照明が落ちて、
そこだけにスポットライトが当たったりして、
とても雰囲気があった。


また、
ヴィンセント・ギャロとクリスティーナ・リッチが
二人でボーリング場の証明写真のボックスに入って、
写真を撮るシーンなんかは、
とても面白かった。


*****


最後、ヴィンセント・ギャロは
ストリップバーのオーナーである男を
殺しに行くわけだけれど、
そこで、実際に彼を殺した瞬間と、
その後、自分の頭にも弾丸を入れた瞬間の、
そのシーンが、
頭の後ろに血が飛ぶしぶきの形の模型を付けて、
それを立体的に見せるところなど、
マトリックスの前でありながら、
その手法をアナログで作っていて、
とても良かった。


*****


最後は、それまでずっと不安定で
孤独そうに見えた彼も、
「今、俺には俺を愛してくれる女がいるんだ」
と嬉しそうに公衆電話で語り、
その後、ホットチョコレートを買いに入った
ドーナッツ屋では、
店のおじいちゃんと、
店で食べていた客に楽しそうに話しかけたり、
その客にクッキーを買ってあげたり、
店のおじいちゃんに、
"This is for you, because....I don't know why. Just take it"
と言いながら、
チップをあげたりと、
見ていて嬉しくなった。



*****


最後に、
ふわっと、小さな幸せがこみ上げてくる様な、
そんな、とても雰囲気のある映画でした。



それにしても、ヴィンセント・ギャロは、
雰囲気からして、「本当のアーティスト」という感じですね。


2012/10/28 15:34





シャイで人見知りで寂しがりやなヴィンセント・ギャロが、
モーテルのベッドで既に横になって寝ている
クリスティーナ・リッチの横に寝るときにも、
ベッドに自分の体をギリギリにつけて寝るので、
体がナナメになっているところは、面白かった。


img_1197043_34705265_4



トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Archives
記事検索