August 06, 2012 21:31

「圧倒的な価値を創る技術[ゲシュタルトメーカー]」by 苫米地英人

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ヒカルランドより2012/4/9に刊行の本。

*****

この本のテーマは、

「ゲシュタルトメーカーになり、
自ら、この世の中に価値のある仕事を作り出す人間になれ」

というもの。

彼はこの本で、
「大学院に行くこと」をひたすら薦めます。

大学院に行くまでの勉学を積むことで、
幅広い様々な専門的な知識を頭に入れ、
それを俯瞰的に観ることで、
全く関係ないと見えるAとBに共通する点を見いだし、
そこから新しいCを作る力を付けろ、というもの。


上に書いた「ゲシュタルト」とは、
物事を、俯瞰的に観て、
別の新しいモノを作り出す力のこと。


*****


彼がなぜこの本を書いたかを考えると、
「どこかの大学院にせがまれて書いたのか?」
とも思ってしまう程、内容に偏りもある。

大学院に行くことで、必ずしもその様な力が付くとは保証出来ないだろうし、
そもそも、彼が提唱する様に、
40歳まで学生をしていては、
自分一人で暮らして行くには良いかもしれないが、
奥さんもいて、子供もいて、
という男性には、厳しいものがあると思う。

(彼は、大学院に行っている間は、
アルバイトで過ごせば良いと言う。
また、いざとなったら、お金なんてどうにでもなる、
という自らの主張の裏付けとして、
自分が経営する会社が危機的状況に陥った時に、
数週間で、社員の給与などに必要とされる
数千万円を、コネなどなしに直ぐに集められた話を持って来る。
これに関しては、
彼は元々財閥系の家系の生まれでもあるし、
生まれた時からお金に困った経験がないだろうから、
そういう状況でも、
いわゆる一般人とは状況と考え方が異なっていると思え、
理由として、弱いと思う。)





また、
『一端の男性が、
40歳まで社会に出て働かないことによって、
「日本経済が弱まる」
という主張が生まれるだろうが、
それはそんなことはない、
なぜなら、日本は世界でもかなり経済的に力を持つ国だから〜。』

という流れで、
他の本でも良くしている様に、
仝柔治体制への批判(主に、増税に対する政府の目論見の批判)と、
◆岷濆發脇本に対してダメージである」という、一般的に世間で言われる論理
の二つに対しての反論をする。


この反論の内容は非常に興味深く、
日本の経済や、政策が気になる人間にとっては面白いが、
しかしながら、
今回のこの本のテーマに結びつけて、
この本でも他の本と同じ様に書いているのは、
彼が最近刊行している本でテーマとしているであろう、
「日本経済の裏」と「日本政府の裏」
の問題点を指摘する、という内容を何とか関連づけて盛り込みたい、
とする彼の意図が、少し見え見えかな、
という感じもした。


*****



恐らく、この本のテーマが、

「ゲシュタルトメーカー(=物事を俯瞰的に観て、全く新しい発想で自らこの世の中に価値を作り出す人間)になろう」

というだけならシンプルで良かったのだが、
その方法として、

「大学院に行き、できれば博士号を取ること」

を全面的に薦めていることから、
正直、中途半端な感じがするために、
本を読み終わった後も、
何だか騙された感じがするのだと思う。


*****


通常、図書館に新書のリクエストをすると、
遅くとも1ヶ月で届くのですが、
この本に至っては、
リクエストしてから2ヶ月近くかかったのも、
図書館の人たちが、
「この本の内容からして、本当に市で買うべきかしら?」
と迷ったからなのでしょうか。




でも、上の指摘点を除いては、
非常に面白い本だと思います。



2012/8/6 22:02








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