August 05, 2012 17:59

「宗教の秘密」by 苫米地英人

20120314G144

PHP研究所より、
2012/3/20に刊行の本です。

この本は、タイトルは「宗教の秘密」と題しつつも、
結局は、

「この世の中は、常に『宗教』という、
権力者にとって都合の良いカタチに作られたモノに、
人民は踊らされている。

そして、現代において最大の宗教は、
『お金教』である」

ということを指摘している本です。

中には全部で四章あり、
第一章は、『宗教とはそもそも何か』、
第二章は、『キリスト教はどのように生まれたか』の歴史、
そして第三章は、
『現代における「お金教」は誰が作ったか』
そして最後の章で、
『宗教をもしも作るとしたら、どのようにすればいいか』
を説明することにより、
「なんだ、宗教なんてのはこんなものか」
と読者に気づかせ、
その上で、世の中にある宗教(=権力者の都合の良いように作られている”常識”)にハマらない様にしましょう、というのがテーマです。


*****


彼は、他の本でも散々と、
「現代は『金融資本主義』に洗脳されている」
というテーマと、
「キリスト教は、当時の権力者によって都合の良い様に編纂された」
ということを述べています。

その中で、この本では、
それらにより強くフォーカスをして、
「宗教とは実際には何ぞや」
を解説しています。


*****


結構怪しい本かと思いきや、
キリスト教がそもそもどのように起きて来たか、
そして、それを権力者がどのように編纂してきたかが
詳しく書かれているので、
「ほうほう」という感じでした。

なので、歴史書としても、
興味深く読めます。

(その代わり、中には苫米地氏本人の予想と読みがかなり入っていますが。
なので、敬虔なクリスチャンが読んだら、
憤慨することも多々あると思います。)


****


ちなみに個人的な話になるが、
俺は、アメリカ留学時代に、
周りにキリスト教の友達が沢山いたので、
彼らと教会に行くことも度々あった。

その度に、聖書の一節を読んだり、
説教を聞いたりしていたわけだけど、
実際に、「そもそもキリスト教ってどうなの?」
と疑いを持ち始めたのは、
実際に、キリスト教に入る様に
迫る人が出始めてからのことだった。




苫米地氏はこの本の中でも述べているが、

「宗教というのは、
それが正しいかどうかという、
書かれている内容に対するリサーチをすることはない。
宗教は、
救いを求める人が、何かを信じたい一心で求めるからこそ、
そこにあるのだから。」

と。

確かに、キリスト教にしても、
聖書に書いてあることには、多くの矛盾が生じるし、
「それは明らかにウソだろ」
という作り話的な内容も多々出て来る。

しかし、その内容の矛盾に対して、
教会で、牧師や宣教師にそれを問いつめても、
それはやはり、お門違いとなってしまう。


それに、教会に通う人々は、
純粋に、それを信じて、
正しいと思っているのだし、
時には、
その「信じる心」自体が、
その人の行いを清め、
心の本当に綺麗な人に仕立て上げることも、
俺は実際に見て来た。

(現に、
友達のノアのお父さんのデイビットや、
サーフィン仲間の総長などは、
非常に心がピュアで綺麗な人たちである。
実際、アメリカで出会ったクリスチャンで、
イヤな人には、会ったことがない。)



なので、この本の苫米地氏のようなスタンスで、
この世に存在する「宗教」という存在自体を、
根本から否定することも、
何か、気がとがめるところがある。


それは、個人の信仰しているものに、
「お前の信念は、間違っている」
と言う様なものだから。


俺も、誰かに、
「お前が信じているその生き方は、
結局は誰かに操られているし、
全て作り物なんだ。」
といきなり言われたら、
ショックを受けてしまうかもしれない。


*****


しかし、結局苫米地氏が言いたいのは、
この世の中に存在する全ての「常識」には、
必ずしや、その世界を牛耳る権力者による、
手がかけられており、
その意図に気づかずに生きていては、
結局は、「奴隷の人生」を送っているにすぎない、
ということ。



*****


彼は、色々な本で、そのことを指摘するが、
じゃあ、実際にこの世に存在するその「常識」を取っ払ったときに、
その後どうしたらいいのかに関しては、

「自由になった状態で、自分で考えろ」

というスタンスに変わりはない。

恐らく、その「絶対的な答え」を求めようとしてしまうのは、
人というものが「完全情報」を求める所以であり、
それが、結局は、
人々が「宗教」をこの世に作り出し、
それに従って生きる理由に他ならない。


*****


苫米地氏はこの本の最後でまとめる。


「大事なのは、
一度、完全にフリーになり、
その上で、『自分なりの宗教』=『自分教』を作ることです」

と。


それは、重要だと思う。

現に、俺の周りには、
妻を初めとして、
「自分教」に入っている人は多いし。


要するに、
端的に何かに答えをすぐに求めずに、
自分のアタマで考え、
自分なりに考えた上で、
納得した、自分なりの「ものの見方」を持つこと。


それが、間違っていようと、
関係ない。
「正しい」か「間違いか」は、
この世には存在しないから。


大事なのは、
「自分なり」の信念、哲学を持ち、
それに自信を持って生きていくことが、
大事だということ。


*****


ということで、
中々面白い本でした。

2012/8/5 18:18



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