July 04, 2012 22:10

"It Won't Be Soon Before Long" by Maroon 5

f44cc872


Maroon5の2枚目のスタジオアルバムです。
2007年5月に発売されました。
5月16日ということで、僕と妻が付き合い出した日です。
あれから5年が経ちました。

*****

このアルバムは、1枚目のアルバムが余りにも印象が強かった為に、
賛否両論あったと思います。
僕が買った際には、ロングビーチのTARGETで買って、
車の中で聴いて、がっかりした覚えがあります。
「なんじゃこれは?」と。
一枚目のアルバムのイメージをしていたものにとっては、
音の作りが全く違ったわけです。
なので、これは「裏切られた」と勝手に思っていました。

でも、そんなのは聴き手の勝手な意見なわけです。
アーティストというものは、必ずや、
変化をして行くものです。

そして、このアルバムも、
彼らに取っては、ステップの一つに過ぎなかった訳です。

*****

僕はこのアルバムを2007年に買って、
それから、2008年の終わりまで、
一切聴きませんでした。

(2007年には、一度彼女とサンクスギヴィングの旅をしている時に、
車の中で、
「ちょっと、このアルバム買ったけど全然聴いてなくて勿体無いから、
聴いてみようか」とかけましたが、
全ての曲の出だしだけを聴いて、
「はいダメ、はいダメ」とスキップして、
結局一曲も聴かずに終わった、という思い出があります。
それほど、このアルバムの持つポップさが気に入らなかった。)


そして、実際にこのアルバムを聴き込んだのは、
2009年の夏です。

しかしその時も、
(つまり、2008年の冬も、2009年の夏も)
仕事で随分と悩んだ時期だったので、
このアルバムを聴くと、当時の辛い思いが蘇ってしまって、
まるで、すごく苦いものを食べる様な、
そんなイメージが先行してしまうアルバムでした。

*****

しかし、ここ数日は、このアルバムを聴きまくっています。
最初にこのアルバムのファーストシングルカットの
"Makes Me Wonder"を聴いた際には、
「なんじゃこりゃ」の次元でしたが、
今聴くと、非常にカッコいい曲に聴こえます。

それは恐らく、当時の俺は、
「一枚目のアルバムのマルーン5のイメージを期待して」
聴いていたから、その余りにも違うこの雰囲気に、
最初から拒否反応を示して聴いていたわけですが、
今は、
彼らも、3枚目、4枚目と、
毎回違う色でアルバムを出して来て、
「ああ、Maroon5っていうのは、決して、
一枚目の印象だけで決めつけてはいけないバンドだったんだな」
と、ようやくこっちも、そのDiversityさを認められてきたようで、
その上で聴くと、非常に良くできたアルバム、
ということです。

(実際に、この曲やこのアルバムの音源が載ったYoutubeの映像なり、
この曲についての解説のページなどを見ると、
多くのファンが、
「すごくいい」というパターンと、
「これはマルーン5じゃない。一枚目のアルバムに戻って!」
というファンの二層に別れます。(国に関係なく。)

そういう声は、これまでの全てのアルバムに対して、
必ず出る意見です。
それだけ、彼らは、
「ファーストアルバムの印象が強過ぎた」わけだし、
同時に、
「4枚のアルバムとも、全部違う印象」
というわけです。

去年の夏に出て流行った"Moves Like Jaggar"や、
最新アルバムのファーストシングルの"Payphone"などは、
それらの曲で初めてファンになったTeenagerのキッズや新しいファン層もいる分、
「こんなのはマルーン5じゃないわ!ファーストアルバムを思い出して」
としつこく懇願する昔からのファンがいるのも事実です。)

*****

一つ確かに言えるのは、
マルーン5というのは、
非常に才能のある、優れたバンドということです。

彼らの作る曲は非常に耳に残るし、
とにかく、メロディがしっかりしています。

アダムレヴィーンの甲高い声は、
最近のアルバムに近づく程、
一枚目のアルバムに入っていた彼のしゃがれ声は無くなり、
綺麗な甲高い声の一本調子になって行きます。
(それは、彼が唄い方を変えたり、
または、鍛えて、高い声を一定して出せる様になった、
というのもあるでしょう。)

一枚目のアルバムではそのように、高音を出そうとすると、
しゃがれ声になってしまったからこそ、
ちょっとブルージーな雰囲気もあっただろうし、
逆に、最近は、甲高い声だけなので、
「ちょっとね。ポップすぎない?」と感じる人もいると思いますが、
この後に触れるファーストアルバムのデモ曲を聴いてみると、
当時から、多くの楽曲が、
その甲高い声で通すスタイルだった、
よって、特に最近、その曲の傾向が思いっきり変わったわけではない、
ということに気づかされます。


とにかく、彼らのアルバムは毎回非常に良くできていて、
後は、毎回雰囲気が異なる、というだけです。


*****

今回、彼らのデビュー10周年を記念して、
一枚目のアルバムの記念版、
"Songs About Jane 10th Anniversary Edition"
たるものが発売されました。

1338661642_500


2枚組の内の、
2枚目のCDには、
全ての曲のデモバージョンが付いています。
(さっきiTunesで視聴したら、
以前に俺がアメリカにいる時、
Maroon5の大ファンだというある友達から2005年にもらった、
その子がどこかから音源を集めたMaroon5のオリジナルのCDの中に入っていた曲と、
今回発売された音源が、殆ど一緒だった。
今回初めて発売される"Woman"なども、そこには入っていた。
その子は、どこでその音源を手に入れたのやら。)


それをさっき聴いていて思いましたが、
あれだけ売れた彼らのファーストアルバムの楽曲も、
演奏の仕方を変えたり、
楽器の使い方を少し換えるだけで、
同じ曲でも、雰囲気がガラリと変わる、ということです。

(それを聴いていて、彼らが、
ファーストアルバムをあのクオリティで出してくれて、
本当に良かったなあ、と思った。
もし、彼らが今回発売されたDemoの状態であのアルバムを出していたら、
もしかしたら、今のマルーン5はなかったかもしれない。)

*****

よって、
例えば、2枚目のアルバム、及び今回の4枚目のアルバムは、
非常にPopな作りになっており、
音がきれいに纏まりすぎている気がしますが、
それも、もしもファーストアルバムのような、
あくまでもシンプルな伴奏にしていたら、
アルバムの雰囲気自体は、
1枚目のそれと、余り変わらないんじゃないか?
ということです。

(なぜなら、2枚目にしろ、4枚目にしろ、
または、3枚目にしろ、
彼らの”楽曲”という意味では、
どの曲も非常にメロディがしっかりしているから。
まあ、1枚目が持つ雰囲気は、ピカ一すぎますが。


ちなみに、最新アルバムが先日発売されたにも関わらず、
既にそのアルバムではなく、前のこのアルバムに戻って聴いているのは、
最新アルバムを聴いて、
「ああ、またポップ路線かよ」という感想とともに、
「1枚目&3枚目=ロック路線」(俺の好み)
「2枚目&4枚目=ポップ路線」(俺の苦手とするタイプ)
という傾向を体験して、
「じゃあ、ポップのMaroon5もそろそろ受け入れるしかねえか」
という心境の変化が、自分の中にあった、
という理由があります。)


*****


ということで、
何が言いたかったかと言うと、

「Maroon5は、毎回進化をしていて、
『このアルバムがMaroon5!!』と決めつけることは出来ない程、
多様性に富んだバンドである」

「今まで出している4枚のアルバムとも、
全てテイストが違うので、
『前はこうだった〜』とか、
『今回のはイヤだ〜』とか言わずに、
全ての既成概念を払って聴けば、
全てのアルバムの良さが非常に良く分かる」

「今まで出した4枚のアルバムとも、
非常に良く出来ていて、捨てアルバムがない。
そして、彼らはまだ33歳前後であり、
これから長い間の活動が期待でき、
非常に嬉しい」

そして、

「他人を変えようとしたり、
『こうあってほしい』と願って、
その人が自分の希望通りに行かない事にストレスを感じるよりも、
その人自体を受け入れて、
その人全てを受け入れれば、
その人の昔、及び現在から未来への変化も全て含めて、
その人全てを愛せる様になる。
そして、その方が人生は楽しい」

ということ。

*****

ちなみに、表題にしたこの2枚目のアルバムの中で、
好きな曲は、

"Won't Go Home Without You"


"Makes Me Wonder"



*****

あと、一枚目のアルバムは好きな曲だらけですが、
最近その良さを改めて感じたのが、
"The Sun"


歌詞が非常に良い。

"The Sun"

After school
Walking home
Fresh dirt under my fingernails
And I can smell hot asphalt
Cars screech to a halt to let me pass
And I cannot remember
What life was like through photographs
Trying to recreate images life gives us from our past

And sometimes it's a sad song

But I cannot forget
Refuse to regret
So glad I met you
Take my breath away
Make everyday
Worth all of the pain that I have
Gone through
And mama I've been cryin'
Cause things ain't how they used to be
She said the battles almost won
And we're only several miles from the sun

Moving on down my street
I see people I won't ever meet
Think of her, take a breath
Feel the beat in the rhythm of my steps
And sometimes it's a sad song

But I cannot forget
Refuse to regret
So glad I met you
Take my breath away
Make everyday
Worth all of the pain that I have
Gone through
And mama I've been cryin'
Cause things ain't how they used to be
She said the battles almost won
And we're only several miles from the sun

The rhythm of her conversation
The perfection of her creation
The sex she slipped into my coffee
The way she felt when she first saw me
Hate to love and love to hate her
Like a broken record player
Back and forth and here and gone
And on and on and on and on

But I cannot forget
Refuse to regret
So glad I met you
Take my breath away
Make everyday
Worth all of the pain that I have
Gone through
And mama I've been cryin'
Cause things ain't how they used to be
She said the battles almost won
And we're only several miles...
She said the battles almost won
And we're only several miles from the sun




******


2012/7/4 22:09




トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Archives
記事検索