May 13, 2012 19:36

「夢について」by 吉本ばなな

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先日、先月の4月頭のLenny Kravitzのコンサートの際、
東京の親友Sの家に泊めてもらった時に、
「これ、帰りのバスの中で読めよ」と、
もらった本です。

この本自体も、
彼は、別の友達からもらったとか。

ということで、有り難く頂戴いたしました。

ちなみにS君には、いつも色々と頂いています。
実際のモノから、形には見えない、
「知識」というモノまで・・・

彼には、しっかりと恩返しをして行きたいと思います。

(彼は非常に優しく、
俺がいつも、「ちょっと、今日泊めてくんない?」と、
急に泊まりに来るので、
この前泊まらしてもらった際には、
なんと100円ショップで、俺用に簡易歯ブラシまで買って用意してくれていました。
本当に優しいヤツです。いつも本当にありがとう。)

*****

さて、ということで、
人間として素晴らしいS君のことはまた次回に話すとして、
今、この本をちょこちょこと読んでいます。

今まで吉本ばななは読んだ事がありませんでしたので、
(うちの母親が少し読んでいた気がする)
このエッセイが、彼女の初の本となります。


*****


中々、素敵なタッチで文章を書く方です。

肩の力が抜けているというか、
非常に、自然というか、
完全に、「感覚」の世界で生きている人だなあ、というか、
全然期待せずに読み出したけれど、
(そして、恐らくSが俺にこの本をくれなければ、
多分俺は一生、この著者の本を読む事は無かった気がするけれど、)

非常に、好きになりそうなタッチです。

何にも考えずに、
日曜の昼下がりに、お酒でも飲みながら読んだら、
とても気持ちが良さそうな文体です。


*****


さて、まだこの本の途中ですが、
さっき読んでいて、非常に頷けるところがありました。

それは、
彼女が、自分の子供の頃の荷物が置かれた、
実家の部屋に行き、
そこの荷物を、母親に言われて、片付けているときのこと。



彼女は、自分が若い頃に書いたであろう
作品を目にして、
その完成度の低さに、顔を赤くするわけですが、
そこで彼女は、こう感じるわけです。


「ああ、自分は、
こんなんだけど、こんな子だったのねえ」と。
(細部は略しています。)

そこで彼女は言う訳です。

「他人のものとしてその部屋のものたちを眺めていたら、そういう結論になったのです。
それは、めったに思い返す事のない自分の残像で、
あまりに今と似て非なるその人格には、不思議な感じがします。
今の自分でずっと来ているという錯覚を日常の私たちはしていますが、
思えば細胞からしてもう別人なのですから。」

と。


******


これは、自分もたまたま、今日、そう感じることがありました。

自分の留学時代、2年目の、
2004年の頃の写真を見ていた時です。


自分の中では、当時から殆ど変わっていない(中身も、外見も)と思ってはいたものの、
実際に当時の写真を見ると、
見た目はかなり今と違いました。

表情も違うし、まあ、8年前というのもありますが、
非常に若くて、幼くて、子供っぽい表情をしてた。


しかし同時に、
それは俺であり、
しかし、それは、今の自分とは、違う自分であった。



なので、その自分の写真を見て、
変な違和感を覚えたわけです。


*****


それで、今さっき、
上の、
「あまりに今と似て非なるその人格には、不思議な感じがします。
今の自分でずっと来ているという錯覚を日常の私たちはしていますが、
思えば細胞からしてもう別人なのですから。」
というくだりを読んで、

「ああ、そうそう、そうなんだよ」
と、頷いた訳です。


*****


彼女はこのエッセイを最後にこう締めます。



「自分の思っている自分、というのは自分が意識のスポットを当てている部分の自分であって、
ほんの一部分です。
しかもそれは人から見た自分、ですらないのですね。

もしも8ミリで小さい頃からの自分を、内面に関係なく映画のようにただただ映して観ることができたなら、そしてそれを三回も観れば、
今抱えているたいていの悩みは、
「なーんだ、こうすればいいんだ、この人」っていう感じに消えてなくなる気がします。」



と。



*****


本当に、そう思います。


ついつい、こうして、
一人で生活して、
自分の世界に籠りがちになると、
自分が見えなくなるけれど、

きっと、俺を取り巻く周りの人は、
「あいつは、こういう人間で、
こうだよなあ」と、
俺が、自分自身を分かっていると思う、
数倍も、見えているところが多いんだろうなあ、と。




だから、自分の彼女のように、
自分がどういう人間なのか、
外から見た自分はどうなのかを、
ハッキリと言ってくれる、伴侶を持つ事は、
とても大事な事です。


それは、自分の友達を含めて。


いつも、自分のことを、
客観的に見られる人間でいたいと思います。



2012/5/13 19:50









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