March 25, 2012 12:28

「君は1万円札を破れるか?」by 苫米地英人

71613

非常に面白い本でした。

この本は、去年の終わりに新宿のブックファーストで見かけて、
その時には「また極端なことを言っているなあ」と思っていましたが、
最近苫米地氏の本を読みまくったり、
また、先月に前職の先輩と、この本の話をしたことで、
ずっと読みたいなと思っていた本でした。
近所の図書館で予約して、
4週間してやっと届きました。

*****


まずは、「お金」とは何かに関して。

元々は、ゴールドスミスという金を作る人たちが、
金を入れる頑丈な金庫を持っていたのに対して、
町の人々が、「じゃあこの金、ちょっと預かっといてくんねえかな」
と言って、ゴールドスミスに金を預けました。
そして、その代わりに、
ゴールドスミスはそれを証明する紙切れを彼らに渡しました。

しかしその内、
金を預けた人々は、
金を直接取引して持ち運ぶのが面倒なので、
金の代わりに、その紙切れを使って、取引を始めます。

誰も肝心の金を金庫に取りに来ないことに気づいたゴールドスミスたち。

そして、実際に自分たちが預かっている量の金の分しか、
本来はその紙切れを発行できないはずなのに、
「誰も金を取りに来ないから、
本来ある以上の金がありますよ、って紙切れを増やしても、
バレねえだろう」と言って、
実際に保有している以上の金分の紙切れ(紙幣)を発行し始めました。

これが、極端に簡潔にいうと、
今の銀行のやっていることです、と。

つまり、普通に個人がやったら、違法で捕まることを、
銀行は、合法の中でやっているに過ぎない、と。

*****

そして、そのゴールドスミスの子孫たちである、
英仏のロスチャイルド家、
アメリカのロックフェラー家、モルガン家たちが、
アメリカのFRB(連邦準備制度理事会。Federal Reserve Board of Governorsの略。アメリカの中央銀行である連邦準備銀行。民間銀行である。)の大半の株価を占めている。

(ちなみにFRBは、1913年のクリスマス休暇中に、上に挙げたロスチャイルド家などのヨーロッパの名家や、ロックフェラー家、モルガン家などのアメリカ名家の息のかかった議員だけが突然集められ、成立した「FRS(連邦準備制度)」法案により成立された、という経緯がある。苫米地氏によると。)


一方、日本はアメリカの属国であるようなもので、米国債(アメリカの借金手形)をアメリカに言われるがままに買い続けている。*下記注*
そのアメリカ政府は、FRB(民間銀行)からお金を借りている。
つまり、アメリカはごく一部の銀行家から借金をしていることになる。

その結果、
日本人が働いて得たお金は、日本政府と一部の日本企業が吸い上げ、
そのお金はアメリカに吸い取られ、
そのお金も更に、アメリカを牛耳る一部のヨーロッパ系の銀行家が吸い上げているに過ぎない、と。


*注*
(一度、宮澤喜一元首相が財政難の時に、米国債を売りたいとアメリカに打診したところ、「日本が米国債を売ることは宣戦布告と見なす」との返事が返って来て震え上がったとか。また、橋本龍太郎元首相がジョークとして、「米国債を売りたいという誘惑に駆られたことがある」と言っただけで、翌日のニューヨーク株式市場が大暴落したらしい。つまり、米国債の償還を求めるのはタブーであり、アメリカ側から見ると、日本から借りたお金を永久に返さなくて良いということであり、その資金は二度と日本に返って来ないとのこと。)

*****


そう考えると、「お金」とはただの「情報」でしか無く、
実態の無いものなので、
かつ、実体のないお金を作ることができる一部の権力者のみが、世の中の大半の人間をコントロールしているのに、
それに踊らされて、「お金が絶対」と信じ込みながら生きるのは、
余りにも虚しくありませんか?と。


その昔、中世のヨーロッパでは、
「神」が絶対であり、
人々は神を恐れて生きており、全てが神を元に、
政治が進められていた時代があった。

その時代の人々に、
「神とは一つの概念で、色々な宗教がある中で、神の取り方は国や文化によって色々あるんだよ」と言っても、「そんなことは無い」と反論を喰らったであろう事のように、
今の社会は、「お金が絶対」、「お金が神」の様になっている。


世の中に流行る「勝ち組、負け組」の定義は、
収入が高ければ高いほど、「勝ち組」の様に定義をされている傾向がある。

そういう固定観念のもと、
気づかない間に社会や政治家、マスメディアに洗脳されて、
「お金が絶対」という信条を無意識的に持ったまま、それに気づかずに、
自分の人生を生きることは、
勿体無さ過ぎる、と。

******


彼は他にも、日本のバブルが起こり、それがはじけた裏として、
アメリカが完全に仕組んで、更にそれを壊した背景があることも挙げています。


(第二次世界対戦の終戦後、
アメリカが日本に入って来た際に行ったことは、
完全に「洗脳」だった、と。

本来であれば、一度負けた者は、
反骨精神を持つものであり、
「何くそ、アメリカの奴らめ、今度は俺たちが勝ってやる」となるものだが、
カミカゼ特攻隊など、自らの命を捨ててでも国の為に犠牲になる精神を持った日本人が、本気になって反発した時のパワーを恐れて、
頭から、「戦争で負けたのは、そもそも自分たちがいけなかったんだ。全ては自分たちの責任なんだ」と自らを責める様に、頭から洗脳させた、と。
(これは、GHQが行った「WGIP (War Guilt Information Program)」というもので、公文書としても記録が残っている。)

当時のGHQは、日本の新聞などのマスコミが報道する情報を全てチェックして、
どの様な情報を流すかも全てに手を入れ、情報統制していた、と。
通常、占領国が被占領国を検閲することは珍しくはないが、検閲の事実を隠蔽したというのは前代未聞だ、と。これも上に挙げたWGIPの一貫だったとのこと。)


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また、「円高=悪」といった「常識」も、日本政府や日本マスコミが流している概念であり、洗脳でしかない、と。
円高になると、売り上げを輸出に頼る大手企業、または予算を1兆ドル以上の外資準備で持っている政府は困るが、逆に、輸入に頼っている企業は得をする。また、輸出に頼る企業も、モノを作るための原料は海外から仕入れている場合が多いので、その原料の調達代が減って、得をする場合も多い。

しかし、ニュースでは円高になったことで困っている、輸出関連の下請けの町工場の社長の、弱る声ばかり流し、輸入関連業界の「円高のおかげで商品を安く仕入れることができて、多いに儲かっています!」というニュースは一切流されない。
つまり、世の中にあるマスコミは基本的にマイナスの視点しか流さず、それによって人々の考え方をコントロールしている、と。


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などなど、
『「お金=絶対」という、社会によってもたらされている概念の牢獄から出ましょう』
ということと、
『世の中に出回っている「常識」を疑い、何が実際には起こっているかを、色々な方向から見られる視点を持ち、本当に自分が生きたい人生を生きましょう』
ということが述べられている。

******

本の後半部分は、
基本的に、彼が他の本で言っていることをまた別の言葉に置き換えて説明してあるだけです。



金融社会、及び銀行の歴史、
また、日本の歴史など、
新しく学ぶことが沢山あった一冊。

2012/3/24 11:59





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