January 28, 2012 20:00

"Revolutionary Road"

Revolutionary_road

邦題は、
『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』。
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット主演の映画です。
二人の共演はタイタニック以来です。

2008年の映画なんですね。
アメリカ公開は2008年12月、
日本公開は2009年1月でした。
全然知りませんでした。


何とも、悲しく、深い映画でした。
見終わった後、
ドップリとその世界にハマって、
落ち込んでしまいました。

最近観た中では、
"Blue Valentine"と、
"Stone"に、
終わった後の落ち込みようが近いです。

*****

この映画は、今の自分の生活にも、
当てはまるようなところがありました。

まだ僕は結婚をしていませんし、
子供もいないので、具体的に同じ、
というわけではありませんが、
自分自身がこれから数年以内になるであろうシチュエーションが、
描かれていました。


*****

ケイト・ウィンスレットは、
今の生活に、「リアルさ」を感じられず、
パリに移り住みましょう、と、
旦那のディカプリオに言います。

ディカプリオも、
最初はそのアイディアに頷くものの、
自分が今働いている会社の上司に、
昇進を持ちかけられ、
給与も一気に上がるという話もされ、

また、ケイト・ウィンスレットが妊娠をしたことも発覚し、
そこから、段々とパリ行きの話が無くなって行く方向になります。



*****

ケイト・ウィンスレットは、
まだ自分たちが結婚をする前の若い頃には、
「あなたたちは特別」と言われ、
未来は明るく、
何でもできる、と信じている生活を送っていました。


しかし、ディカプリオと結婚し、
予期しない時期に子供ができて、
まずは、ニューヨークから離れた郊外の(恐らくニュージャージ辺り?)
家を借り、
そこに生活を構えて、
落ち着いて暮らす生活を選びます。


その後、二人目の子供もできて、
ディカプリオは30歳になります。

ディカプリオは、
俗にいう大企業に務め、
自分の父親も働いていたその会社で、
"One of them"として、
皆と同じ帽子を被り、
皆と同じキュービックに座り、
やりたくもない仕事をこなす日々。



そこで、ケイト・ウィンスレットにパリ行きの話を持ちかけられ、
仕事を辞める決心もします。

*****

しかし、上の事情が発覚。

また、ディカプリオもやはり、
自分の仕事で昇進ができる点に少し気が行き、
完全にパリ行きを決意したウィンスレットに、
仕事を辞める手続きを完全にしていないことを言っていません。



その二人の、ほんの小さな、
気持ちのすれ違い。


ウィンスレットは、
今の生活で、
自分自身を完全に出し切っていないと感じ、
自分が「特別である」と感じられる様な、
そんな、「生きている」と心から感じる生活を望みます。


それが、パリ行きの理由でした。



ディカプリオは、
今の生活に、完全に満足をしているわけでは無いものの、
やはり、
仕事でも昇進の機会をもらい、
自分の同僚からも、パリ行きの考えは普通でないと言われ、
子供も既に二人いて、
責任感の強い彼は、
「現実」を選びます。

*****

最後の結末はここには書きませんが、
何とも悲しい結末です。

最後、
ディカプリオが、
自分たちの子供がブランコで遊んでいるのを見ながら、
本当に落ち込んだ顔をして、
心ここにあらずの状態で、
ぼーっと一点を見つめています。


その表情が、何とも痛々しい。

*****


興味深かったのは、
話に出て来る、彼ら二人が住む家の管理人の息子の存在。

彼は、精神病院に入れられているという、
一般的には「精神的におかしい」と言われる人なのですが、
実際のところ、
彼の問題点というのは、
一般常識であれば、「空気を読み」、
建て前で話をするところを、
一切そういったことをせず、
全て「本音」で話をしてしまうこと。


だからこそ、
彼が話す内容は、
一瞬、ビックリすることを言うとは言え、
良く聞いてみると、
まさに、相手の心情を的確に捉えています。




今回、彼ら(ディカプリオとウィンスレット)
が、最後の結末になってしまうような、
その喧嘩の原因を引き起こしたのも、
ある意味彼の存在が大きかったのですが、
彼はそうして、
本来であれば、人間関係を良くする為に、
人が必ずしも、他人との存在に距離を置くその「スペース」を、
彼は、相手の心情をさすストレートな言葉により、
奪い去ってしまうのです。



そこで、ディカプリオとウィンスレットの二人は、
お互いに全ての心の中身を相手に怒鳴って言い合い、
その結果、
最後の悲しい結末になってしまいます。

*****


結婚というものは、
二人の「他人」が一緒に暮らすもの。

一人でいることと全く違うのは、
二人の場合、
どんな決断も、二人の生活が関わって来るというもの。


その、二人の間に、
少しでも、不満や、意見の食い違いがあるとき、

そして、その「すれ違い」を、
きちんと口に出して話し合わず、
自分の胸の内にだけ溜めていくとき。



いつか、その「不満」は爆発し、
取り返しのつかないことになってしまいます。

*****

この映画は、
20代後半から、
30代の、
結婚をして、数年後の夫婦の心情を、
見事に描いていると言えるでしょう。

(舞台である1950年代は、
結婚も今より早かったことから、
現代に合わせると、
40代の夫婦にも当てはまるかもしれません。)




先日見た"Blue Valentine"も、
最後は夫婦仲がうまく行かなくなってしまう話でしたが、
やはり、根本の部分というのは、

二人の人間が、
一緒に生活を共にして行く、という状態になる上で、
お互いの価値観、及び人生に対する考え、希望、
優先順位、
そういったものを、本当にお互いが分かり合い、
きちんと共有できているのか、ということだと思います。


そこが出来ないとき、
それまでは、愛情により、
二人でいることが何よりも楽しく、幸せだった関係が、
一気に、
愛の無い、非常に辛いものへと変わってしまいます。

*****

今まで愛情が存在していた関係に、
もう愛情が無くなってしまい、
二人の間にぎこちなさや距離を感じ、
心の繋がりを感じられないことほど、
生きていて辛いことはないと思います。


だからこそ、
結婚をする二人のカップルには、
そこをきちんと考えて欲しい。


そういった思いも、
この映画の制作者側には、
少しは含まれている気がします。

*****

2012/1/28 20:00






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