January 21, 2012 18:35

"Blue Valentine"

Blue_Valentine_film


何とも重い映画でした。

見終わった後、
非常に暗くなり、
気分が塞ぎ込んでしまいました。

でも、それだけ、その世界に引き込む「雰囲気」を、
この映画は持っている、ということです。

ニコラスケイジの『リービング・ラスベガス』や、
ナタリーポートマンの『ブラックスワン』を見終わった後の様な、
心にずっしりと残るものがありました。

*****

余りにも映画に救いようがないので、
途中で嫌になり、何度も止めそうになりましたが、
それでも、見続ければ、きっと最後は救われるだろう、
と思ったのも虚しく、
最後は、アンハッピー・エンディング。


何とも、悲しい映画です。

*****

旦那役のライアン・ゴズリングは、
自分が10歳の頃に母親が家を出てしまい、
父親と二人で生きて来ました。

妻のミシェル・ウィリアムズは、
頭は良く、成績は優秀で、
外見も良く、一件恵まれていそうに見えますが、
実は家庭環境が余り良く無く、
両親がいつも喧嘩をしています。

主に、父親が母親を怒鳴りつけ、
それに対して、母親は彼女に、
「あなたのお父さんとの愛情は、
最初はあったのかもしれないけれど、
すぐに冷めちゃったの。
あなたが生まれる頃には、
もうそれは無かったのよ」と、告げるシーンがあります。

*****

映画の最後、
二人は、離婚をしようという話になります。

ライアン・ゴズリングは、必死にそれを拒み、
「君は、君のことしか考えていない。
俺たちの子供のことを考えなきゃ。
フランキー(二人の子供。恐らく5歳くらい)に、
離婚をした両親の間で育って欲しいのか?」
と問いかけると、
ミシェル・ウィリアムズは、
「私は、あの子に、
両親が常に言い合いをしている様な家族の中で育って欲しく無いの」と言います。


ゴズリングにとっては、
自分の両親は離婚をした為、
自分には、母親の存在がなく、
それに対して、トラウマがあるわけです。

だからこそ、
二人の仲が今は険悪でも、
何とか頑張って、
自分は、奥さんが望む様になれるように頑張るから、
何とか、今を乗り越えよう、と説得をします。


しかし一方、
ウィリアムズにとっては、
自分の両親がいつも不仲なのを見て育ったので、
それが自分にとってのコンプレックスで、
「果たして、この世の中に、
本物の愛情など、存在するのか?」と、
そこに不安を抱えながら、人生を生きて来たわけです。

だからこそ、こんな風に、
二人が喧嘩をしながらの環境で、
自分の子供を育てるよりは、
いっそのこと、別れてしまった方がいいのだと、
判断をするわけです。

*****

お互いが、お互いの育った家庭環境から生じたトラウマを抱え、
自分たちが親になっても、それの中で生きている。






二人は元々、結婚をしようとして付き合ったのではなく、
ウィリアムズが、元カレと間違って作ってしまった子供を、
育てて行こうと決めた時に、
その時に関係を持ち始めたばかりのゴズリングが、
「一緒に家庭を作ろう」と、
自分の血がつながっていない子供を、
自らの子供として育てようと、
決心をしました。


しかし一方では、
ウィリアムズも、
元々は医学系の大学院に進みたかった、という夢があり、
それも、子育ての為に断念しなければいけなかった経緯もあり、
その生活に、どこか、不安と不満を感じるところがあったのでしょう。

*****


何とも、痛々しい映画ですが、
しかし、これは、
今アメリカでは結婚をした夫婦の50%以上が離婚をする、
という現状を見て、
どうして、一生の愛の誓いを立てて結婚をした二人が、
ほんの数年から十数年で離婚をしてしまうのか、
ということに、正面から向きあった映画なのではないかな、
と思います。

*****


映画の中では、
二人が最初に出会った頃の、
初々しいデートのシーンも出て来ます。

そのシーンと、
今の、二人の不仲の関係が、
交互に映し出される模様が、
見ていて何とも悲しい。

*****

非常に心に残る映画でした。

2012/1/21 18:34




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