December 01, 2011 20:22

「ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則」by ジェームズ・C. コリンズ

4822242633


ビジョナリー・カンパニーの第二弾。

前回と比べて、今回は、
いかに企業を育てるかが書いてある。

読んでいて思ったが、
偉大な企業を作った、というか、
経営により、偉大な企業を仕立て上げた経営者たちは、
みんな、実直に、コツコツと、
しっかりと地盤を固めながら、
真面目に、正しく、
物ごとに当ってきたんだな、ということ。

その経営者たちに共通することは、
彼らは決して、派手に何かを成し遂げたり、
注目を浴びる様な経営方法をとったのではなく、
自分たちの強みは何かを徹底的に分析し、
「それ」が、業界No.1になれるのかを吟味し、
それが本当であれば、それを極めるために、
堅実に一歩一歩を進める仕事の仕方をして来た、ということ。

******

中に、重い車輪の例えがある。

その車輪は、最初は一生懸命押しても、
数ミリも動いているか動いていないかも分からない様なものだが、
それでも根気づよく、少しずつ押して行くと、
段々と数センチ、数十センチと動きだし、
それが次第に一周し、
さらに二周、三周とし、
段々と勢いを増して行く。

そしてその内に、車輪の重さ自体が原動力となり、
今度は車輪を押さなくても、それが回る様になり出す。

そしていつの間にか、
それを止める事が難しくなる。

*****

そんな風に、
偉大なる企業にそれぞれインタビューをしても、
「決定的な、何かを変える瞬間はあったか?」
と聞いた場合、
答えは、
「そういう決定的な瞬間、決断はなく、
あくまでも、堅実に、大事だと思われることを
行って行った結果、気づいたら軌道に乗っていた」
という答えが全てであった。

*****

その様に、物ごとは全て、
基礎を固め、それを一歩一歩、着実に行っていく事から始まる。

*****

今日、ある会社の社長と話す機会があった。

彼は言っていた。

「多才な人ほど、自分が進む道を決めたがらず、
その結果、時間だけが過ぎて、
気づくと、もう遅い、という状況に立たされることがある。

逆に、成功をする人は、
多才ではなく、一芸に秀でたものだけである場合が多い。
いくつもの芸に秀でる必要はない。
一つの芸を極め、その業界、その道を究めると決めたら、
後は愚直に、それを極めるだけである。」と。



企業でも、個人でも同じだが、
まずは、自分が、「これだけは人に負けない」というものを見つけること。
「これであれば、必ずNo.1になれる」というものを。
無ければ、作る。

そして、それを徹底的に吟味して、
それが同時に、
「世の中から必要とされるか」
「自分が情熱を心から入れてぶち当れるものか」
の二点を確かめる。

そして、上記の3点が重なったとき、
後は、車輪を押し続けるのみ。

******

この本は、そんなことを言っていて、
今日の社長の言葉も、共通するものがある。

******

2011/12/1 20:21



トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Archives
記事検索