November 22, 2011 09:00

「なりたい自分になれる就活の極意」by 苫米地英人

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この本は、現在シュウカツをしている
大学生は、すぐに読んだ方がいいですね。
特に、大学1年生とか、
高校生の段階で読んでおいた方がいいかもしれない。

いや、中学生とかで読んでおいてもいいと思う。
早ければ早い方が良いと思う。
その理由を、下記に記します。

*****

自分は今、転職活動中。
今月で正式に会社を退職して、
現在は企業の面接を受けている。

現在自分は28歳。
学生を23歳までしていて、日本に帰国したのが24歳。
正式に日本で就職をしたのは、25歳になる1ヶ月前だった。

よって、俺は今、社会人を初めて3年が終わった直後に当たるが、
同年代で浪人などせずに、
ストレートで大学、就職、というコースを歩いてきた同期は、
現在社会人経験6年目の年に当たる。

自分はアメリカの四年制大学を出た。
その上で、一社目は日本で俗にいわれるメーカーの大企業を受け、
そこに入社をした。

そこを5ヶ月で辞め、
前職の会社に入り、2年と9ヶ月で退職をした。


それが、現在の自分の「経歴」である。

*****

日本社会は、
全てが、昔からの「体制」で決まっている。

「人は学歴ではない」等と言われるが、
それは嘘で、
日本で上場をしている昔からの大企業は、
基本的に、「新卒」をブランドとして見て、
また、国公立の「六大学」を出たものを、
優先的に採用する。

または、体育会系の主将など、
体力があり、ガッツがあり、
素直にその企業の文化に染まって行くものを
最優先して採用する。


海外に留学をして、
どれだけ勉強をしていようが、
そこの大学の名前が、
「スタンフォード」や「ハーバード」に「MIT」、
「UCLA」や「UCバークリー」くらいでないと、
日本の人事採用者には、通じない。


そして、転職活動をする以上、
3年以上、同じ企業で働いた経験を持つもので無かったり、
現在勤めている企業が、大手の大企業でなかったり、
その人間が通っていた大学が、名の知れた大学で無い場合には、
そうでない人間が、そうである人間に、
必ず、書類選定の段階で、比べられた結果、落とされる。

それが、日本の「仕組み」である。

******

上に書いたことは、事実であり、
別に自分は嘆いている訳ではない。

大企業に入ったにも関わらず、
そこを辞めて、そうでない会社に行くことは、
周りの多くの人から反対もされたし、

一つの会社を3年以上勤める前に、
そこを辞めることは、
後々、それが自分の職務経歴書にとって、
「傷」になることも、諭されたし、

高校時代に、アメリカに留学をすることは、
日本での就職が、「無くなるぞ」と、
高校で英語を教える英語の教師たちにも、止められた。
(俺の行った高校は、地元では一番の進学校でもあった。)



それらの、親や先生、
上司たちの「忠告」に対して、
「そんなのどうでも良い。俺はこうしたいんだ」
と言いながら、今の道を選んできたのが、
自分である。

そして、今、
転職活動をする中で、
「日本社会」という「仕組み」が、
どうなっているのかを、
やっと、肌で体感しだして、
「ああ、そうか、こういうことだったのか」
と実感をしている次第である。

******

自分の状況解説はさておき、
この本では、苫米地氏が、
現在の日本社会における企業たち、
いわゆる、「日本株式会社」が、
どのように成り立っていて、
彼らが、どのように採用活動をしていて、
それに対して、どう向かって行けばいいのかを、
その裏の仕組みも合わせて、
非常に分かりやすく、丁寧に書いてある。

よくある、「就職攻略本」とは、訳が違う。

彼は元々、カーネギーメロン大学の大学院で、
日本人初の計算言語学の博士号を取得したり、
または、アメリカのルー・タイスと共同で、
「TPIE」(Tice Principles in Excellence)という自己実現プログラムを開発して、
それが全世界で約60カ国、280万人以上に受講されているなど、
実績と権威を持った人である。
また彼は、多くの企業の顧問などもしているため、
日本の企業の役員や上層部と話す機会も多々ある。

そんな中で、いかに日本が一つの「洗脳」された「日本株式会社」であるかを説き、同時に、その中で自分の力を本当に発揮して、なりたい自分になるには、どうしたら良いのかを、詳しく丁寧に書いてある。


中には、企業の本当の情報を読み解くために、
「決算報告書(通期)」や「アニュアルレポート(年次報告書)」のどちらかを過去三年分チェックをすることや、
「売上原価」と「販売費及び一般管理費」の内訳が記載されている「付属明細書」を企業に取り寄せて中身を見ること、
また、決算報告書P/L(Profit and Loss Statement=損益計算書)に記載された、「売上高」と主な利益(「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」)の過去三年間の数字をチェックすること、
また、そのチェックの仕方等を、
詳しく、分かりやすく説明している。


また、本当の企業の顔を見るために、
その企業へ、説明会の日にちを間違えて、うっかり入ってしまったふりをして、
その企業のドアの中を覗いてみることを進めるなど、
「その企業で、本当に働きたいのか」を見極める術を、
非常に分かりやすく、書いてある。



また、実際に面接をする際には、
どのように面接で答えるかなども、
よくある「面接攻略本」の内容ではなく、
まずは面接の基本である、
「相手が何を求めている企業で、
そこで自分がどう将来貢献できるか」を見据えた上での話をすることや、

何らかの「クレーム(主張)」をする場合は、それが正しいと言える「データ(証拠)と、なぜそれが証拠となり得るかという「ワラント(説明)」が必要で、その3要素が揃った上で、初めて論理の大前提となる、ということも書かれている。
その説明の仕方も、分かりやすく書いてある。

(上の内容は、モノゴトの説明をする際に、非常に大事な要素であるにも関わらず、それを分かりやすく解説している本は少なかったりする。
また、転職支援をする人材紹介の企業が、転職希望者に配信するメルマガなどに載せてある、「人事はどこを見るか?受かる面接のコツ!」などの内容は、結局上の内容を、もっと表面的の部分だけをすくって説明している場合が多い。)


*****

そして何より、一番面白かったのは、
最後の第7章にある、
『求める「人物像」をぶった斬る!』と命名のもと、
実際の大手企業の人事担当者がHPに掲載した「求める人物像」を元に、
その企業が何を考えているか、また、どんな企業なのかを、
読み解いているところである。

その中には、俺が一社目に勤めた企業も出ていて、
「まさに」という感じだったので、すごく面白かった。

(中に、かつて苫米地氏がカーネギーメロン大学の大学院に留学していた頃、この企業から派遣してきた部長が、同社から同じく留学中の研究者たちを集め、ラジカセにテープをセットして、「このー木 なんの木 気になる木〜♪」という音楽に合わせて、体操を始めたのを見て腰を抜かした、というくだりがあった。それほど、この会社では、「古いカルチャーが骨の髄まで浸透しているのであり、これがこの企業の強みでもあり、同時に弱みでもある」と。
つまり、この企業は、「これが日本のサラリーマン」というイメージ通りだと思って間違いなく、「"いかにも日本のサラリーマン"という世界が嫌いな人が行くと思い切り後悔しますので、くれぐれも注意してください」とあった。笑

この話は本当で、実際に俺が勤めていた頃にも、
朝の8時半からは、必ずこのテーマが流れ(しかも男性と女性の素晴らしいハモリで)、
10時にはしっかりと15分の休憩が入り、ラジオ体操のあの曲が、「まずは手足の運動からー」という声と共に流れる。
で、夜の8時には、「蛍の光」が流れる。)


*****


この本の中で、苫米地氏は、あることを言っている。

それは、
「今、したいことが分からない学生は、
まずは上場をして20年以上経っている、社員が1000人以上の大手企業を選び、そこに入って、2年から3年勤める間に、お金を貯めて、かつ、夜の時間を遣って、勉強をしろ」と。

なぜなら、上に書いた条件が揃っている企業というのは、
既に会社がある程度固まっているから、
駆け出しのベンチャーの様に、
会社の内部がガタガタでは無いので、
それらのベンチャー企業が、毎日終電まで働かされるのに対して、
これらの大手企業では、良い意味で「9時5時」または「10時6時」の生活が守られ、
給料もそれなりに良く、
そして、夜の時間がしっかり取れるから、
時間と金銭面に余裕が持てること。

そして、何より一番大きいのは、
大手だからこそ、自分が携われる仕事の幅が、無限に広がり、
狭い一つのことを、ただずっとやれ、というスタンスではなく、
広い視野を持てるように教育がされる、ということ。

(しかし同時に、これらの大企業では、
「あなたにはゴールはありません」「社長や部長があなたのゴールを決めます」という、「組織の奴隷になることが目的」の洗脳が最初から始まるから、これに見事に染まって、骨抜きにされては意味がない、ということも強く説明している。)

これは、非常に言えていると思う。

俺も、一社目はまさに、上に書いた「大企業」の例であり、
そこにいる時には、そこの悪い所しか見えなかったものの、
一度そこを出てみて、次にベンチャーに入って見ると、
今度は、大企業が持っていた「良さ」にも気づきだす。
(それは同時に、大企業に入ったからこそ、
その「良さ」も今では分かるし、だからこそ、次のベンチャーの良さも十分感謝できたわけだが。)


******

そんな風に、
ここに書いたことはこの本の中のほんの一部だが、
この本には、俺が24歳から、今の28歳まで、
「日本株式会社」という仕組みをよく研究せずに、
がむしゃらに、ただ体当たりしてきた上で、
「なるほど、こういう仕組みだったのか」と強く感じていることが、
とても分かりやすく、書かれている。







最後に、日本の大学生は、
早い場合には大学3年生の春から、
就職活動を始める。

しかしこれは、企業が、大学生から、
「学問をする」時間を奪うことでしかなく、
これは、「憲違である」と、苫米地氏も言っている。
そもそも、こういう間違った考え方を、
企業もしているし、それに則って大学側もやっているから、
いつまで経っても、日本は、本当の意味で、
「人材」を育てなければいけないのに、
その「人材」が育たない、いや、「育てない」社会の仕組みになっている、と。


彼は書いている。
「最新の脳機能研究の成果によると、日本の人事制度は個人の能力を下げるモチベーションが働くことがわかっています。
驚くべきことに、いまの社会は、能力のある人が出世するシステムになっていないのです」と。


しかしながら、そこで、
「いや、俺は能力があるんだけど、今の日本社会のシステムがこうだから、しょうがないさ」と言ったりして、自分が思う様に活躍できずに一生を終わるのは、結局は、ただの「負け犬の遠吠え」でしかないし、

同時に、「こんな日本社会で生きて行くのは、嫌だ」と言って、シュウカツのタイミングに乗り遅れて、後で、「俺が本当に入りたい企業が分かった。しかしそこは、新卒しか採用していないらしい。もう間に合わない!」ということで、採用されないのは、ただ、チャンスをみすみす逃しているだけです。



「この世は学歴じゃない」と言うのなら、そこそこの大学を卒業してそれを言うのではなく、東大を卒業して、それからそのセリフを言ってみろ。
そうすることによって、自分が本当に何をしたいのか、今は分からなくても、
いずれ、それが見えてきた時に、
自分の取れる選択肢を、最大限まで広めておくことができることができるし、
それが一番賢い生き方だから。


ということを、苫米地氏は言いたいのです。


*****


前に、いつかの日記にも書きましたが、
「経済学」というものは、
「自分が生活をして行く中で、
数ある選択肢の中から、
一番自分にとって賢い選択肢を選ぶ方法を知ること」
であるわけです。


苫米地氏は、経済に関する本も書いていますが、
彼は、現在の日本で生きている大学生に対して、
「この『日本』という世の中は、こういう仕組みでできているから、
まずは、そのシステムを良く理解して、
それを攻略した上で、自分の取れる選択肢を最大限にまで広めた上で、
一番本当に自分が取りたい道が選べるようにしようぜ」
と言っているわけです。


今、シュウカツをしている、
またはこれからする大学生のあなた。

ぜひ、この本を読んでください。
絶対損はしません。むしろ、一生感謝すると思います。

2011/11/21 0:03




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