September 02, 2011 01:30

「マウントシャスタからの素敵なメール」

de6fac7d


ハナ(Hannah)からメールがきた。

ハナは、マウントシャスタに住む、サンディ一家の娘。
サンディ一家は、お母さんのサンディに、子供が四人。
上から、ルーカス、ゲイヴ、マイカ、そしてハナ。

ニコラスケイジにそっくりなお父さんのダンと、
サンディは、
俺がまだマウントシャスタにいた頃、2003年の五月ごろに、
お互いが別居することになって、そのまま、離婚となってしまった。

今、ダンは、別の女性と結婚した。


、、、、、


当時、2003年の六月ごろ、
俺の留学一年目がCOSで終わった時、
俺はサンディの家に、確か数日、泊まらせてもらっていた。

その時、
ある夜、ダンが、
「これからお父さんは、遠いところに、
釣りに行かなきゃいけないんだ。
帰ってくるのは、いつになるか分からない」と言って、
息子のゲイブたちと抱き合っていたのを覚えている。

その時、俺はなぜか、その場面に出くわしていた。

ゲイブは、自分の父親が、
ただの釣りに行くのではないことを、
感づいていたが、
ただ、寂しそうな顔をしながら、
ダンと抱き合っていた。


ハナは多分、
そこにはいなかったと思う。
彼女はまだ、六歳だった。

、、、、、、


その夜だったか、
次の夜だったか、
サンディと一緒に、
彼女の家の周りを
一緒に、散歩した。


サンディは歩きながら言っていた。

「あなたがここにいてくれて、すごく助かってるわ。
今は精神的にすごく辛い時だから、
本当に、こうして話を聞いてくれて、
一緒にいてくれているだけで、
心強いのよ。」



その夏、
マウントシャスタを去って、
サンノゼに向かう時、
車で送ってくれた、サンディの目は、
涙で光っていた。


、、、、、



それから、
次の年を抜かして、
毎年、車で、
マウントシャスタに
帰った。

サンクスギビングのときと、
スプリングブレイクのときに。


毎年、
子供達は、大きくなって行った。

もともと家族で一番小さく、
気が弱かったマイカは、
2007年には、俺を抜かし、
身長は、お父さんと同じく、
180センチ以上になっていた。


ハナは、
初めて会った六歳の頃から、
俺が最後に会った、
2008年には、十二歳になっていた。


それから、日本に帰ってきて三年。

今日、ハナからFacebookでメールが届いた。

彼女は、今高校一年生。
計算すると、
十五歳だった。



初めて会ったとき、
英語も結構つたなくて、
俺がむしろ、
ハナに教科書を使って、
読み方を教えていた。

算数とかも、教えてあげていた。

トランポリンで無邪気にはねていたハナが、
もう、大人になってしまった。



ハナのメールには、
「あなたが、私に影響をくれて、いつか、他の世界に行ってみたいと思う様になったのよ。

今まで辛いこともあったけど、
あなたの存在は、私に大きな影響を与えたのよ。

もう、マリコのことも、
ずっと前から知っている様な気がするわ。
(マリコとハナは、実際に会った事がないが、
Facebookを通して、彼女たちはずいぶんメールをしてるみたい。)

あなたたちが結婚して、
またいつか会える日がきたらいいわ。」





毎日、新宿で夜中まで働いて、
疲れ果てたおっさんたちの中で、
新宿から、横浜まで、
電車に二回乗り継いで、
一時間以上、
電車の中で立って移動する。


そんな、
疲れたとき、

ハナのメールを読んで、
心が、すごく洗われた気がした。



、、、、、



この、日本の中で、
毎日遅くまで働いて、
日本の「常識」が、
まるで、この世界、全てのような錯覚がする中で、

全然違う国の、
遠い場所から、
こうしてメッセージが届くと、

ふと、
「ああ、世界って広かったんだ」
と、気づく。



俺は、あの町に、確かにいた。
あの町の通り、
サンディんちの周りの風景、
マウントシャスタのダウンタウンの様子、

全部、手に取る様に分かる。


それは、ここから遠い、
アメリカの、カリフォルニアの、
ど田舎にあるわけで、

そこに、自分がいたってこと。
で、そこで出会った、六歳の女の子負が、
十二歳になるまで、
毎年、変な日本人の青年が、
なまった英語で、母親のサンディを訪ねに来ていた事。

そこで、彼女は、
毎年、一定の時期に訪ねにくる、Asian guyに、
少なからず影響を受けて、

今、彼女のいるマウントシャスタを出て、
世界を見に行きたいと言っている。



そういうことが、
すげえなあ、と思う。


、、、、、、


彼らが恋しいなあ。
会いに行きたいなあ。

2011/9/2 1:28am

(写真は、2005年の8月、
アメリカ一周旅行をした後に寄ったマウントシャスタのサンディ一家。
当時ハナは9歳。)

******


ハナからのメール。

Hey Shun How are you? What have you been up to? I have been thinking about you a lot, and I talk about different cultures with friends a lot. You know you have inspired me to want to go out into the world someday. There are a lot of bad people but the good people like you are what makes it easier to go through life. I just started learning spanish 1 today, it's easy. I think because you have helped to open my mind to new languages when I was younger. Thank you for that. I hope to maybe see you soon. It's been a long while, and I feel already like I know Mariko. Hope to see you happily married someday, if that's what you want. So I am in my Tenth grade in High School. It's interesting. I joined Advanced Drama (theatre) and It's loads of fun. I went through a lot of hard things with friends relatives or parents deaths, because I tend to load other peoples problems onto myself. I love you guys and miss you, did I say that? So Also I have to travel someday. I feel really led to go to Turkey, or Africa, or India someday, maybe soon for a mission trip. I think if I could learn enough to parts of different languages that I would be able to possible go there someday. I'm so happy right now. We sang songs in choir that reminded me of you. Lots of love sent your way from Mt.Shasta California,
Yours truly, Hannah Joy Groom






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