April 17, 2011 18:48

"The Incredibles"

Tiposter

めっちゃ良かった!!!

2004年の11月に、公開された映画。
当時自分は、サンノゼにいて、
Jessieという台湾人の子が好きで、
その子と初めて行ったデートで観た映画がこれだった。笑

当時俺は、Pixarに入る夢を諦めたばかりで、
でも、2004年はアニメーションをめっちゃ勉強してたから、
この映画も心待ちにしていた。

でも、好きな女の子との映画を、
アニメーションにしたのは失敗でしたね。
まあ、その関係はうまく行かず、
そんな辛い思いもあり、この映画は、
なぜか劇場で見たその日以来、
無意識的に避けていました・・・

****

しかし先日、ラプンツェルを見に行く前に、
会員さんの女の子とラプンツェルのことを話した際に、
その子が、「Mr. Incredibleも大好きです」って言ってたのを聞いて、
ラプンツェルを観て感動しまくった自分は、
この映画も借りて来ました。

昨日の夜、仕事から帰って来て、夜中の2時くらいから観出して、
残りをさっき見終わったけど、
もう本当に良かった!!

テンポも良いし、ストーリーも良いし、
映像も良いし、
キャラクターの設定とか、その性格とか、
演出、全てが、
完成され尽くしていました。


アニメーションの良い所は、
映画が始まったその瞬間から、
終わる最後の瞬間まで、
全てを、監督の好きな様に、操れる事。

それは、アングル、タイミング、
役者の動き、全てにおいて、です。

そこが、実写の映画との違い。

実写映画は、生身の役者に演技を頼むから、
少なくとも、監督の思い描いている映像と、
実際の映像や、演技の結果に、
少なからずは、ずれが生じるはず。
そこのギャップを、如何に妥協するか。
または、いかに、自分の思い通りの演技をしてもらう為に、
役者に本領を発揮させるか。
そこが、実写映画の監督の力量であり、
だからこそ、同じ監督と役者が、
違う作品で何度も組むことがあるのでしょうが、

アニメーションは、それと違い、
全てを、監督がコントロールできる。

実写ではあり得ない様な映像。
アングル。
タイミング。
音。
ストーリーの流れ。

全てを、コントロール出来る。

そこに、アニメーションの素晴らしさがある。

*****

だからこそ、アニメーションは、
実際の映像の製作に入る前に、
ストーリー構成を何度も何度も練り直し、
コマ割りを何千個と描き、
それを壁に貼りながら、
ストーリーを決めるスタッフで、
何十時間も、何百時間も、
妥協無く、話し合わなきゃならない。

その後も、(日本映画は基本、映像を先に作って、音を後で入れるけど)
音を先に収録して、そこから映像を作り、
同時に、CG作品の場合、
元のスケッチの絵から、コンピューター上にフレームを作り出し、
ラフな動きを付けた後、
奥行きを持たせ、レンダリングし、、、、、
などと、
映像を作るのにも、何百時間、何千時間という時間がかかる。


だからこそ、アニメーションには、
もの凄い手間と時間がかかるし、
一つの作品を作り上げるのにかかる人の数と、労力は、
ハンパないし、
しかし、公開時期を間違えたり、
(例えば、同じような時期に、
同じ様なアニメーションが立て続けで公開すると、
観客は混乱したり、飽きたりして、
観に行かなかったりする)
宣伝方法を誤ったり、
何かしら、『作品の良さ』とは違う、
二次的要因で、その作品が売れなかったりすると、
もう、その作品を作ったスタッフは、
「悲しい」なんて言葉じゃ言い表せないよね。
その気持ちをさ。


*****


てなわけで、
俺の思い出とアニメーション映画に関しての評論は
どうでもいいんですが、
本題に戻って、「The Incredibles」。
本当に良かったです。


話の中に入っている要素もいいし、
(本来持つパワー=才能を発揮できず、
そこにストレスを感じ、
活き活きと生きられていない父親、
息子、娘。それとは逆に、現実に自らをアジャストさせている母親)
ストーリーのテンポ、
映像、
全てがよかったです。

*****

3f413c97_2004-the-incredibles


一つ驚いたのは、
2004年当時、
この映画の映像は、かなり最先端で、
革新的だったわけなんだけど、
(これを観たとき、『PIXARの技術もかなり進んだな』と
感心したのを覚えている)
今観たら、
その映像の未熟さ(今のCG技術に比べて)を、
感じずにはいられなかった。


最初に『TOY STORY』を観た時は、
『CGアニメーション』というモノ自体がそれまで無かったから、
その映像の不思議さにビックリしたんだけど、
今は、この前観たラプンツェルみたく、
もう、CGが実写みたいだし、
CGで描けない様な映像や描写は、
全く無いと言い切ってもいいくらいに、
その技術が発達してしまったので、

最初にその映像を観た時の「オドロキ」の感覚は
いつまでも記憶として残っていながらも、
今、次々に出てくる新しい映像に慣れてしまっている
自分の肥えてしまった目との間に生まれる、
その「記憶と実際の現実の違い」には、
少なからずショックを覚える。


だから、俺の中では、
「"The Incredibles"の映像は、つい最近だし、
今観ても、映像の技術差には何も感じない」
という思いがあったのに反して、
実際に観てみたら、
「あれ?かなり映像が古いな」
と感じてしまったのには、
非常にショックだった。


初めて『ジュラシックパーク』を観たとき、
その映像の素晴らしさに、度肝を抜かれたのに、
数年後に、その映像を観たとき、
「このCG、大した事無いじゃん」と感じてしまった
その感覚。



映像の技術は、
日に日に、本当に進んで行きます。

しかし、いつまでも変わらないのは、
そのストーリー。
映画としての、中身。

それがやっぱり、大事なんです。

で、この映画は、
その『中身』が、本当に素晴らしいから、
いつ観ても、感動するわけです。

*****

超クドくて長ったらしい文章になりましたが、
一言。
オススメです。

2011/4/17 18:36









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