March 20, 2011 23:47
「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」by 村上春樹
村上さんが、スコットランドのアイラ島(Islay)と、
アイルランドで、
ウィスキーを巡りながら、
奥さんと2週間の旅をしたときのエッセイ。
非常にゆるいノリで、
何とも、適当である。
例えば、
彼がロスクレアという、
アイルランドの中の町の、あるバーで、
70歳くらいの老人が、隣に座って、
タラモア・デューというウィスキーを飲んでいるのを、
横目でちらりと見ているとき。
その老人についての考察が書かれているわけだけれど、
その老人が、何をそのとき考えていたのか、
色々な例えが出るんだけれど、
その例えが適当で、面白い。
それから、彼が、
ラフロイグという場所のウィスキーを飲んで、
その10年ものと、15年ものの違いを述べるときも、
「音楽でいうならば、(10年ものは)ジョニー・グリフィンの入ったセロニアス・モンクのカルテット。15年ものは、ジョン・コルトレーンの入ったセロニアス・モンクのカルテットに近いかもしれない。」なんて、全然分かんないよね。笑
その適当さが面白いし、
そのマニアックな例えが、
彼のなんと言うか、人間味を出しているよね。
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とにかく、力が抜けて、適当で、
ゆるりと読める、作品でした。
丁度、ウィスキーを飲みながら、読みたいような。
(俺はウィスキー飲まないけど)
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村上さん、適当だなあ。
2011/3/20 23:43