March 11, 2011 00:27

「シュルレアリスム展」



友達と行って来た。
この展覧会は、去年の早い時期から広告を出していたので、「ああ、今やってたんだ」、という感じだった。

日曜の夕方に行ったけど、
そこまでは混んでいなかった。

色々な作品があったけど、一番気に入ったのは、ダリの絵だった。



サルバドール・ダリ「部分的幻影:ピアノに出現したレーニンの六つの幻影」
Dali_Lenin_art


この作品が一体何を表そうとしているのかは、よく分からないけど、夢の中のような感じで、ずうっと見入ってしまう雰囲気があった。


画面の大半を占める空白。
熱がある時に見るような、悪夢の様な感覚。
でも、扉の向こうに光が見えるところからも、
完全な『悪夢=暗闇』ではない。

この男性の背中に付いている白いナプキンと、ピンは何なのか。
なぜ、チェリーが椅子の上に置いてあるのか。
外の景色は、ダリの絵にありがちな荒野の中の岩の様な絵。
こんな暗い部屋の中から、そんな外に繋がる。
だから余計、非現実感(=夢の中の様な感じ)が出てくる。

そしてこの絵が好きだったのは、空白が多いこと。
色々想像できる。
そんな、想像力が働くスペースがある部分がいい。


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今回、この美術館を回りながら思ったのは、やっぱり本物の絵は違うな、ということ。
そして、絵の『大きさ』はものを言う。

この絵も、かなり大きかったんだけど、お土産コーナーで買った絵葉書は、すごく小さくて、この絵の良さが全然出ていなかった。
この絵の持つ『空白』の良さと、この絵の持つ恐ろしさ、怖さが、
画面が小さくなることにより、全く再現されていなかった。

ちょうど、ホラー映画をパソコン上で小さな画面で見ると、怖さも半減されることに似ていますな。

絵の持つ良さっていうのは、それが、自分の視界を全て被って、それに圧倒されてしまうところにもあると思う。
それにより、見る者は、その世界に物理的に入り込むしか無くなってしまう。

そこに、映画を映画館で見た方が良いことにも繋がるものがあると思う。


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他にも、ダリの「不可視のライオン、馬、眠る女」も良かった。



サルバドール・ダリ「不可視のライオン、馬、眠る女」
20110228_1640993


ダリの絵は、見れば見るほど、色々想像できるし、しかけもあって、面白い。


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この二つの絵と同じ壁に掛かっていたもう一枚の絵。

マグリットの、「赤いモデル」。



ルネ・マグリット「赤いモデル」
images



最初にこの絵だけを見て、「、、、、う〜ん、、、」と思っていたところに、
その題名が来て、友達と、
「、、、これはレベル高えな」と。


(色々と時代的背景があり、笑っちゃいけない内容なのかも知りませんが、僕は知識人では無いので、ここはこれで終わりにしておきます。)


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もう二つ。

ポール・デルヴォーの「アクロポリス」と、
マグリットの「秘密の分身」も良かったです、



ポール・デルヴォー「アクロポリス」
ART187634



この絵は、やはりダリの一枚目の様な感覚で、夢の中の様な感じ、ずうっと見入ってしまう世界がありました。

こういう、夜の感じというか、何か、秘密の世界的な、こもった感じというか、そういうものに出会うと、つい惹かれてしまいます。
まあ、もともと僕は内に籠るタイプなので、そこを刺激されてしまうのかもしれませんが。
まあ、僕が村上春樹の作品に惹かれてしまうところもあるでしょう。
(何でも村上春樹につなげてすみませんね)

ずっと籠っていると病んで来るんだけど、でも、ずっと外に出ていると、たまに誰もいない所に籠もりたくなるというか、ちょっと落ち着きたい、
そんな感覚を刺激されるんだと思います。


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ルネ・マグリット「秘密の分身」
20110224_1929938



また、マグリットの「秘密の分身」も、やはり、その絵の意味するところは知りませんが、その絵の持つ迫力と、大きさと、その独特の世界観に、圧倒されました。
(意味はあとでじっくり調べます。)



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とにかく、シュルレアリスム展。

ただのヘンタイゾーンの人たちの集まりですが、これが立派に一つの世界として評価されていて、楽しかったです。

アートは心で感じるもんです。
アタマで理解するもんじゃありません。
と、僕は思います。


2011/03/09. 11:33am


追記:
今回、美術館に久しぶりに行って。

普段使わない部分の脳を使っている感覚が、すごく楽しかった。

毎日、ロジカルに考えて、結論から話す様に心掛けて、頭がパンパンに張る様な毎日が多いですが、
こうして、『絵』という感覚の世界の中に自分を置くことは、非常に心地よかった。

『答えがない』、
『自分の感じたいままに感じて、そのセカイに漂えばいい』、
という世界が、気持ち良かったのかもしれない。

それは、俺が、好きな曲を聴きながら、絵を書く時に一番派生する感覚。
文章を書いている時は、
自分の頭の中で感じていることを、文字に落として、自ら客観的に自分の心を確かめる、
そんな作業で、大好きだけど、

絵を描く時は、
全く答えがないから、
文字という形のあるものに落とさなくても、色や感覚だけで、自分の感じていることを表せる、そんな世界。

やっぱり、アートっていいよね。
絵も、
文章も、
音楽も。

目に見えない、
『感覚の世界』を、
表せるわけだからさ。





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