February 26, 2011 13:49

"Knowing"

knowing

いやあ、ニコラス刑事さんは、
本当に期待を裏切ってくれるよね。

毎回、彼の映画を観るたびに、
「今回はきっと、まともな映画なんじゃないだろうか」
と思って、借りる訳ですけれど、
(まあ、殆どの映画は、
タイトルやそのカバーで、
『今回もやっちまったな、おい』と思ってる訳ですが)
それでも、ちょっとは、
期待値というものがあるわけですよ。

彼は、「Face/Off」とか、
「Matchstick men」とか、
良い映画にも出ているんだし、
演技力はあるんですから、
もうちょっと、脚本を選べば良いのにね。

それとも、敢えて彼は、
いつもこういうプロットの映画を選んでしまうんでしょうか。

それとも、本当はもう少し真面目な話なのに、
”彼が出ている”という事実だけで、
映画が、やはりジョークの様になってしまうんでしょうか。


僕は、彼を中学校2年生の時に、
「Face/Off」で初めて観ました。
その時、彼がジョントラボルタの悪役代わりに、
顔を取り替えて、刑務所に入って行く時。

元々ニコラスケイジ役の方が悪役で、
ジョントラボルタが善役なわけですが、
途中で彼らは顔を変えて、
ニコラスケイジが今度は良い役になります。

それで、彼が刑務所の中の食堂で、
他のムショのやつらとやり合うとき。
途中、彼は「何で俺はこんな事をしているんだ」
という感じで、ちょっと真面目な顔をするんですが、
そこで、ジョントラボルタの弟役のやつが、
彼のその表情を見て、
「あれ?兄貴どうしちまったんだ?」という素振りを見せます。

その弟の疑心的な顔を見たニコラスさんは、
「これじゃ俺の正体がばれちまう」と、
急にサイコ的な顔に戻り、
その他のやつらとやり合います。

しかし、そんなサイコ的な顔をしつつも、
途中でちょっと、「俺はこんな事をしたいわけじゃないのに」
という、彼の複雑な心情を表す、
悲しい顔が少し入る訳です。


このシーンです
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そういう、ニコラス刑事さんの
ちょっと情けない様な、哀れみを誘う演技と表情が、
僕は大好きな訳なのですが、
それ以来、彼の映画を観てしまう理由は、
そこにあると思います。

******

しかしですね、
彼は、本当に期待を裏切ってくれるよね。

むしろ、良い意味で期待に応えてくれるよね。
「ニコラス刑事さんの出る映画は、
9割が駄作」と。

今回の「Knowing」も、
最初はホラー調で始まり、
ちょっとスティーブンキングっぽいような、
怪奇現象的なものかと思いきや、
途中で親子の愛情もしっかり描かれているし、
ニコラスさんの息子に対する愛情と、
ダイアン(他に出てくる主要人物)さんの娘に対する愛情も描かれ、
「お?これはひょっとすると、
この大げさなホラー調は抜きにして、
やっとマシな映画が来たんじゃないか?」と
期待をしましたが、

最後のエンディング。
あれはないよね。

それまで一生懸命盛り上げていて、
ニコラス刑事も立派な大学の研究者なんだし、
彼自身、
「この紙は、俺に、
この地球を守れというメッセージだったんだ!」
と言う割には、
結局最後は、何もせずに、
自分の家族と一緒に、最後を迎えてしまいます。

そこは、「家族の愛情」と「父親との和解」
が描かれているからいいけれど、
そういう、誰もが短絡的に感動するような、
「家族間の愛情」や「哀れみ」(ここでニコラス刑事のあの哀れみのある顔が本領発揮されるわけです)
をうまく使って、
話の一番大事なストーリーラインの穴を、
観客が気づかぬ間に埋めようとするような。

それで制作者側は、
「何とか最後まで持って行ったぜ、へっへっへ」
とタカをくくるわけですが、
しかし、観客側は、
エンドロールが流れた瞬間に、
「え?? これで、終わり?」と、
呆気に取られてしまうわけです。

******

監督も監督だし、
脚本家も脚本家ですけれど、
そんな映画に出るニコラス刑事さんもニコラスさんですよね。


彼は、一生学ばないのでしょうか。

2011/2/26 13:49



「だってさあ、ギャラがいいんだもん」
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