August 26, 2010 02:14

「1Q84」

1q84

「1Q84」。

やっと、読み終わった。

2009年の5月にBOOK1を買ってから、
毎日、少ーしずつ、
トイレの中で読んでは、
たまに持ち出して読んだり、
電車の中で読んだり、
家にもって帰って読んだり、
色々していたが、
昨日、
やっと、BOOK3を読み終えた。

正直、この「1Q84」は、
今までの村上さんのように、
するすると読めなかった。

正直、つまらなかった。

なぜ、こんなに売れているのかが
良く分からない。

その良さは、スルメの様に噛み砕きゃ無きゃ
分からないのかもしれないが、
とにかく、読み始めて、3冊読み終わるまでに、
1年半近くかかってしまったのは、
多分、「つまらなかった」から。

「ノルウェイの森」もあっという間に読み終わったし、
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」なんて、
超面白くて、ががっと読んでしまったし、
「海辺のカフカ」も、「アフターダーク」も、
それから、先日読んだ「スプートニクの恋人」も、
どれも数日でさらっと読んでしまった。
(「ねじまき鳥クロニクル」は、第一巻の最後の
描写が怖くて、それ以降読んでいない)


が、しかし、
「1Q84」だけは、
長かった。
1年と4ヶ月。

もう、青豆と天吾と、
それから牛河さんを、
ずいぶん長い間知っていた
友人のように感じますよ。

でも、村上さんの凄いところは、
その描写力だよね。

どんな表現も、まるで目の前で
それが起こっている様に描くし、
何かの感覚とか、
情景とか、
そりゃあもう、
全てを繊細に描くから、
まだ一回しか読み終わってなくて、
しかも、すんごい長い文章でも、
なぜか不思議と、
全てのシーンを、目の前で見て来たような、
そんな感覚に陥るんだよね。
後で思い返すと。

だから、今回の1Q84含め、
今まで読んで来た村上さんの本は、
まるでどこかでその映画を観た事があるような、
どこかで、その体験を自分がしたような、
どこかで、その光景を、目の前で見て来たような、

そんな感覚に、
物語を思い返すと、陥るんだよね。

これは、凄い事だよね。

*****

そして、彼の文章は、
さらさらと読めてしまうんだな。

文章全体に流れがあるというか、
何度も推敲したんだろうな、と思うけど、
凄いのは、
物語全部を通して、
まるで、奇麗に、磨いてきたような、
そんなイメージを持たせる、そんな文章を
「書き切る」よね。
こんなに長い物語を通して。


それは、並大抵の文章力と、
集中力と、
想像力と、
経験と、
その他、色んな知識を持ち合わせてないと、
出来ないんだろうね。


だから、やっぱり、村上春樹は、
世界で一番読まれるんだろうね。


******

でも、やっぱり「1Q84」はつまらなかったな。
面白かったけど、
でも、「面白かった!!」ではない。

「ふーーーん、
へーーーーーーーえ」

の面白さですな。


誰か読んだ人と話し合いたいわ。


2010/8/26 2:13am



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