April 20, 2007 23:04

「Daveからのレッスン」

昨日からのおまけ話。

NYの駅でボロボロの格好の俺に話しかけてきた事からも分かるように、
誰にでも話しかけ、誰とでもすぐに友達になってしまうデイブ。
そんな訳で、彼の周りには、本当に友達が多い。

それは、彼が人を、とにかく「大事」にするからだ。
昨日も、彼と再会した瞬間、
本当に大きなハグを、気持ちを込めてくれた。
男同士だからハグはしないとか、そんなの関係ない。
彼は、自分の友達、誰とでも、
心を込めて、熱いハグをする。
そこから、彼の気持ちが、伝わってくるのだ。

*****

昨日の夜食べに行ったすし屋で。
そのすし屋は恐ろしく混んでいた。
店のスペースがちっちゃいってのもあるんだが、
それ以上に、客が多すぎる。
俺たちは、全部で5人いた。
テーブルは、なかなか空かない。

まずビックリしたのは、
店に入ると、そこで食事をしていたお母さんと息子の親子がいた。
その二人に向かって、いきなりデイブが話しかける。
「Hi!! How are you doing?」
何かと思ったら、なんとデイブは、その親子の知り合いだった。
なんで10年もカリフォルニアから離れてたのに、知ってんねん?
しかも、たまたまそこに居合わせた親子だぜ?と、
彼の交友関係の広さに、びっくりした。
デイブは延々と、10分くらいその親子と話し続けてた。


それだけじゃない。
もう中々席が空かず、俺たちのパーティーの内の一人の女性、
トゥリーシャが、奥のテーブルを指して言った。

「あそこの席の二人の女性が立ち上がってくれれば、
あたしたち、隣のテーブルをくっつけて座れるのよね。
なのに、あの二人、一向に立ちあがる気配がないわ。
店員に言おうかしら」

その後彼女は、店員に、
何とかあの二人を他のテーブルに移してもらえないかどうか聞いたのだが、
やはり店の方としても、お客さんを移すのは、
気が引ける。
しかし、その二人の女性客は、
もう食べ終わり、ただ話しに花を咲かせているだけだった。

するとデイブ。
「店員にはもう言ったのか」と、トゥリーシャに。
彼女は、「言ったけど何もしてくれないのよ」と。
そしたらデイブ。「OK,俺に任せろ」と。

その時俺は、トイレに丁度行くところだった。
そして帰ってくると、なんどデイブが、その奥のテーブルの女性客二人と、
仲良く話している。
そしてその二人の客は、笑顔で帰ってしまった。


皆が席に付いた後に、
「どうやってあの二人を帰らせたの?」とデイブに聞いた。
すると彼は、

「いざあの二人に声をかけようと思ったら、
なんと私の昔の知り合いだったことに気付いてね。
それで、こう話かけたんだよ。

“やあ、僕のこと覚えてるかい?
デイブだよ。
今、私の友達のトゥリーシャや息子たち、
そしてもう一人の友達とも一緒なんだが、
ここで食事をしたくてこの店に来てね。
食事はどうだった?
そう、最高か。それはよかったね!

ところで、もしもあなた方の座ってるこのテーブルも使えたら、
ここに5人座れるんだよね。
そしたら私たちも美味しいディナーが食べられるんだ”と。

そしたらあの二人が、
“Oh, so we suppose we should leave the table”
(あら、だったら私達がもう席を立ったほうが良さそうね)
とね。

それで、
“Why don’t you?”
(御願いできるかな?)
と聞いたんだよ。」と。

すげえなと思った。
そのデイブの話の持ち掛け方もうまいが、
それ以上に、何でその二人の知り合いやねん。
最初はジョークかと思ったが、
周りの人にも確かめると、本当にデイブはあの二人の女性の知り合いだった。


恐るべしデイブ。
俺が彼から見習うところは、山ほどある。

*****

彼は、人を本当に大事にする。
そう、俺なんか、まだ彼と3回しか会ってないのに、
もう、「大親友」のような気持ちにさせてもらっているのだ。

彼は、俺にとって新しい人が目の前にあわられると、
必ずすぐに、「This is my friend, Shun」と紹介してくれる。
だから、こっちがその人の事を知らずに、
居心地の悪い雰囲気が出来そうなのを、すぐに打ち壊してくれるのだ。

そして、彼は、目の前にいる人を、本当に大事にする。
その人が誰であれ、どんな人であれ、
彼にとって、本当に大事な人に感じさせてしまうのだ。

例えば、俺が昨晩、デイブに話していたとき。
2年前にあなたにNY駅で会って、
家に泊めてもらった話を友達や家族にすると、
みんな信じられないと言うんですよ、と。

そして、「I was so lucky to meet you」
(あなたに会えて本当に幸運でした)
と言うと、
「I WAS lucky to meet you」
(いや、私のほうこそ、キミに会えて幸運だったんだよ)と。


*****


彼が昨日俺に会ったときに、何度も言ってくれた言葉。
「君の手紙は、私をとても感動させた」と。

俺自身はほとんど忘れていたが、2年前、
アメリカ一周の旅から帰ってきて、彼にすぐに手紙を書いた。
俺がどれだけ彼に感謝していたか、
彼のおかげで、そこから人脈ができ、
見事カリフォルニアまで人伝いで帰って来れた事、
彼の優しさがなかったら、自分はあの旅、
つまらないまま終っていたかも知れないなど、
そういう事を、ずらずらと手紙4枚くらい書いて、彼に送った。

そしたら彼は、その手紙を受け取って、とても嬉しかったらしく、
彼の奥さんや息子たち、母親、家族、
友達、同じ劇の仲間たち、
みんなに読んで聞かせたと。

それを昨日教えてくれた。

「Your letter moved my heart.
I liked the way you expressed what you felt, and that really moved my heart.
You broke my heart.」
(君の手紙には本当に感動した。
君の思いを表す文章の書き方は素晴らしかったよ。
本当に感動させられたよ)と。

そんな前の手紙を、
昨日、まるでつい先日受け取ってくれたかのように、
どれだけ感動したかを教えてくれた。

とても嬉しかった。


*****

「ユダヤ人大富豪の教え」の著者、本田健氏が、本の中で言っている言葉だが、

「誰か新しい人に会ったときに、
“この人と出会えて自分はなんて幸せなんだろう。この人のもとにたくさんの幸せとたくさんの豊かさが雪崩のようにやってきますように”と、祈りながら人に微笑みかける」と。

まさにデイブのような人は、これを実践しているんだな、と。
そして、それをわざわざ毎回そう心がけているんじゃなく、
すでにその人の人格の一つとして、彼の人間性となっているんだな、と、

それを強く感じた。

*****

何ともない縁を、ここまで強くしてくれ、
昔からの大親友のような気分にさせてくれたデイブ。


彼から教わった、昨日のレッスン。

「人を、心から、大切に扱うこと」


4・20・07





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コメント一覧

2. Posted by Shun   April 23, 2007 04:57
みどりちゃん、

ありがとう。俺もこういう素晴らしい人と出会えて、その人たちに、「いかに人と付き合うべきなのか」をたくさん教えて来てもらったよ。

誰に対しても、「この人は自分のことを心から大事に思ってくれている」と思わせるっていうのは、それだけその人が相手の事を大事にしているからなんだよね。
本当に、彼にはたくさん教えられたよ。
1. Posted by みどり   April 22, 2007 03:44
デイブさん素敵な人ね!
相手が大事に扱わてると感じれるように人と接すること・・私もそうなれるようになりたいなぁーと思ったよ。

 人との繋がりを大切にする俊くんだからこそ、こういう素敵な出逢いがあるんだろうね、きっと

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