September 18, 2006 21:36

幸せそうな家族たち


日曜日。
サンノゼから来ている友達と、ハリウッドにあるユニバーサルスタジオに行く。
いくつかのアトラクションに乗ったが、何より一番心に残ったのは、
そんな人工的なものではなく、楽しそうな家族たちの笑顔だった。

なぜかユニバーサルスタジオには、メキシコ人の家族連れが多い。
ジュラシックパークのライドに乗ったとき、前の席は、メキシコ人の親子だった。お父さん、お母さんと、小学校低学年くらいの男の子と女の子。
ライドの後、滝から落っこちるシーンで、すごく恐そうな顔をしたお父さんの顔が移された写真を見て、その子供たちがすごく嬉しそうに笑う。
お父さんも、「ありゃりゃ」みたいな顔で、一緒に楽しそうに笑ってる。
すごく、微笑ましい光景だった。

そういえば去年も、今と同じ頃、日本から来ていた友達とここに来たのだが、
そのときも、別のアトラクションで、やはり子供と同じようにきゃっきゃと笑って楽しんでいるお父さんの姿が印象的だったのを覚えている。そのお父さんの姿がやはりとても微笑ましかったので、今でも昨日のことのように頭に焼き付いている。

俺はメキシコ人の人たちが大好きだ。彼らは、とても明るい。
常に前向きだし、とてもポジティブ。
クヨクヨと落ち込んで悩んでいるメキシコ人なんて、考えたら、見たことないかも。
前にサンノゼにいたときに働いていた寿司屋。そこのキッチンには、メキシコ人が沢山働いていた。
みんな明るくて、音楽をかけながら、活き活きと楽しく仕事をしていた。
そのときマネージャーをやっていた、伊吹さんから聞いた話。
ある日、彼が店に来ると、他の従業員から、あるメキシコ人の一人が、車を盗まれたと耳にした。
それは気の毒にと思い、彼に声をかけに行く。
しかし当の本人は、音楽を聴きながら、いつものように明るく仕事をしていた。
とても昨日車を盗まれたようには見えない。
おかしいなと思いながら、声をかける。
「おまえ、昨日車盗まれたんだってなあ!それは残念だったな。でも、落ち込んでないのか?」
「いやあ、しょうがないしょうがない!
どうせあの車も、運転免許証なしで乗ってたし、もし警察に停められたら、どうせ車は取り上げられてたんだから、しょうがないさ!」
「でも、あの車、2000ドルくらいしたんだろ? 結構な額じゃないか?」
「いや、どうせまた稼げばお金は入るから!」
そしてまた、フンフンと鼻歌を歌いながら、仕事に戻る彼。

メキシコのある地域では、物価がアメリカの十分の一だ。
彼のように、メキシコから国境を越えて、カリフォルニアに入ってきて、ここで金を稼ぎ、国にいる家族に仕送りする人はとても多い。
彼らはものすごい働き者だ。アメリカで得たお金は、メキシコのそれの10倍にも匹敵するから、彼らはとにかく勤勉に働き、お金を溜め、家族のために仕送りする。
そんな状態の彼。2000ドルとはいえ、メキシコじゃその10倍の額の車を盗まれたわけだ。それでも、次の日には、すでにその事を悔やむのではなく、次の道を考え、完璧に頭の切り替えをして、楽しく明るく仕事をしている。
この、超プラス思考。色々な辛い状況を乗り越えてきたからこその、その前向きさと、そしてもともと持つ、ラテンの明るさか。
メキシコ人からは、いつも学ばされる。

そんな彼ら。上に書いたように、その家族への愛情も素晴らしい。
お父さんは、本当に、子供と一緒に、まるで自分が子供のように、一緒にはしゃいで、その場を楽しむ。
見ているこっちも、嬉しくなるし、ほんわかする。


帰り、駐車場へのエレベーターに乗ったときに、一緒に乗り合わせていた家族は、なんと行きのエレベーターで同じく乗っていた家族連れだった。
最後の人が降りるまで、ドアを手で丁寧に抑えてくれている紳士的な男の子。
ありがとうと言い、朝も一緒だったよねと言うと、その子もそのお父さんも、本当だね!と。
偶然だねなんていいながら、そこで一旦別れて、歩いて自分の車へ戻ると、またしても彼らに遭遇。
なんと彼らは、車まで俺たちの隣だった。^−^
お互い笑いながら、気をつけてねといい、手を振る。
いい出会いだった。


常に前向きで、明るくて、楽しそうな彼ら。
その家族に生まれた子供たちも、さぞかし幸せなことだろう。
あんな家族を将来持ちたい、そう思わせてくれる彼らを目にして、
今日もまた、暖かい気持ちにさせてもらった。


9.17.06


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コメント一覧

2. Posted by Shun   September 20, 2006 05:15
龍のシェフ、
その通りですね。全ては、己の「捉える心」次第です。最近それを強く感じています。
僕も始めは、それと同じものがそこにないと、その環境に文句を言っていましたが、それは間違っていますね。どこに行こうと、自分の求めるものはあるんです。それは、自分の心の状態が、ものを言いますよね。
人は、同じものが目の前にあっても、自分の考え方や、固定観念、偏見により、人によってそのとり方は全く変わって来るし、自分の見たいものだけを見させ、見たくないものは見えなくなってしまうんですよね。最近これを良く感じます。 俊輔
1. Posted by 龍のシェフ   September 20, 2006 02:22
いい視線だ。
今までと見える世界が変わって来ている。
”日本庭園”が懐かしいな。
ロングビーチでも、日頃の生活の中でも、きっと、どこかに、”日本庭園”があるはずだ。日本にしかない?と
思う心が、なくさせている。
もちろん、同じ物、本物は無いだろう。
それに変わり得るものがある。
それも、捉える心次第だ。
龍のシェフより

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