April 06, 2006 22:02

“キツネとカメ”

その昔、
まだ俺がWeedにいた頃。
あの時、まだ19歳だったな。
その頃は、自分の将来なんて、
全然見えてなかった。
ただあるのは、
小学校高学年から、
漠然と考えていた、
「映画会社に入って、特撮映像を作りたい」
それだけだった。

もともと留学を志した動機は、
日本から抜け出し、
世界中の人が集まるアメリカに来て、
色んな人に触れ、
世界を見て、
自分の視野を広げるため。
自分の、
人間としてのキャパシティを広げたかった。
外に出るのは、
若ければ若いほどいいと思った。
だから、
その時の自分が持ってた中で、
一番早いオプション。
大学留学。
日本の大学を受験する事すら考えていなかった。

そして、時は過ぎ。
今は22歳。

今、明日のテストに向けての勉強中。
もう疲れてきて、頭が働かなくなってきた。
眠い、寝たい。
でも、寝たらあかん。
起きられないから。
何回やったか。
「10分だけ」
そのはずが、起きたらテスト30分前!
ははは、
まったく、って思うよ、毎度(笑)
これも、日に日にコツコツと勉強していない俺が悪いんだけどね。
まあ、基本的に学校の勉強は嫌いだから、
悪しからず。

話はそれたが、
そう、俺がWeedにいた、19歳の頃。
その時は、先が不安で、もう毎日必死だった。
とにかくその時出来たことは、
学校の勉強を頑張りまくって、
自分に勉強する力をつけること。
あの一年は、本当によく勉強したよ。
21,5単位も取って、
全部Aとってやった。
不可能と思われたが、
毎日自分にカツ入れて、
乗り切った。
その頃の日記、
書いてある事は毎日、
「身を骨にしてまで勉強して、
なんの意味がある?」
そればかり。
ははは。

とにかく、それでも俺は頑張ってた。
先は全然見えてなかったけどね。
その時にいた、
同じ学校の日本人留学生。
ジョージさんと、シゲさん。
ジョージさんは、俺の4つ上だった。
シゲさんは、俺の10こ上。
俺が19だから、その時29だった。
もともとは、日本で営業マンをやっていた人。
でも、物理学者になりたいという自分の夢を追いかけて、
自ら資金を集め、留学に漕ぎ着けた。
いつもは、おとなしく、
物静かな人に見えるが、
中身は、かなり熱い人。
そうじゃないと、
仕事を辞めてまで、
人生かけて、
留学しないって。

そのしげさん。
よく、スタディルームで、一緒に勉強していた。
俺らは、ドームに住んでいた。
そう、学生寮。
そこのドーム、バカなやつらばかりが集まってるから、
勉強するやつなんて皆無に等しい。
唯一逃げ込めるスタディルームの横には、
テレビが置いてあり、
いつも大音量で見ているやつらがいる。
どういう「スタディルーム」だよ、おいおい。
よく、皮肉ってたな。

とにかく、そこでよく勉強してた。
というか、そこしか行くとこはなかった。
ルームメイトにも、
「シュンはスタディルームに住んでるんだな」
なんて言われた。

そのスタディルーム。
小ぢんまりとした小さな部屋だったが、
色んな思い出が詰まっている。
2003年のスプリングセメスターは、
そこの思い出ばかりや。
暗いな、はは。

そこで、ある日、
シゲさんと話し込んだ。
俺「シゲさん、俺、将来めちゃくちゃ不安なんですけど、
どうしたらいいんですかね」
しげさん「しゅん、“キツネとカメ”の話知ってる?」
俺、「え?知りませんけど・・何すかそれ?」

そこから話は始まった。


やばい!!あと1時間で家を出なければ!!
現実逃避終わり!
続きはまた後で!!

4.6.06


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